あらすじ
児童文学のノーベル賞にあたる、国際アンデルセン賞作家賞受賞! 世界的注目作家の新たなる代表作。カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく――。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。
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Posted by ブクログ
歴代で読んだ本の中で1番面白いかも。少なくともここ1年の中では1番。馴れることのないはずの獣と言葉を通い合わせていくエリンの姿にフィクションだと分かっているのに心が熱くなり、引き裂く壁に心が痛む。
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久しぶりにファンタジーでも読むかと思い、上巻を購入したのが15年くらい前。そのまま本棚に突っ込んでいたのを、急に読もうかという気になって引っ張り出して来ましたが、この年でいまさらファンタジーというのもあれかなと思いましたが、面白かったです。
まず章立てがちょうどいい長さにまとめられていて、入浴中に読むとちょうどアニメ1話分くらいの読後感で、読みやすかったです。またファンタジーとはいえ、いろんな要素が現実世界のリアリティラインから外さず、その辺も読みやすさの一因なのかなと思いました。
闘蛇と王獣、真王と大公の関係が、ちょうど日本とアメリカ、または国内の天皇制、核の問題などが読み取れて、その辺はちょっと大人向きを感じる要素かなと思いました。
ただ、あとがきを読んでみると、王獣編までをわずか3か月で書ききったとのことで、そういう要素を織り込もうとして織り込んだわけでなく、手近にあるテーマを引っ張ってきたらたまたまそうなったのかなという印象でした。
エリン中心に物語を引っ張っていくので分かりやすいのですが、ジョウンやユーヤン、イアルなどがあっさり退場していったのがちょっと物足りなかったかなと思いました。続刊で、その辺が深堀されることを期待してもいいのでしょうか?
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好きだった言葉は、「人にどう思われるか気にしていると、発想も縮こまるんだな。」と、「この世に生きる、たくさんの生き物たちの営みの不思議さを感じてほしい。学ぶということの、ふるえるような興奮を感じとってほしい。」の2つである。1つ目は、普段私は周りの目を気にして生きているからドキッとさせられた。知らないうちに発想が縮こまって損してたかもと思うと、今後はあまり周りの目を気にせず自分らしく生きていきたいと思った。2つ目は、成功する人は学ぶときにふるえるような興奮を感じ取っているよねと思った。何かで成功した人の話を聞くときよく感じるのは、この人はこれが本当に大好きで取り組んでいるんだなってことだ。私はスポーツではそういう経験をしたことがあるが、勉強においてはまだ中途半端なので、何か1つの分野で興奮しながら勉強したい笑
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苦しい。
思えばエリンの周りには敵が多かった。祖父から始まり、闘蛇衆や、霧の民、そして王獣規範など。全ての事の始まりは、彼女の芯から溢れ出る知識欲とそれに伴う行動力だった。「私も母のようになりたい」「蜂の生態について知りたい」「野生の王獣のように、リランを育てたい」その結果彼女はかつてない偉業を成し遂げてみせた。しかし、その術は禁忌であり、歴史上に留めておかねばならなかった。
人は武力を求め続ける。地位のため、名誉のため、誇りのため。自らとはかけ離れた生態を持つ王獣。その力を我がものとするために、獣としての本能をも縛ってみせた。エリンはそれが許せなかっただけ。人は知識を探求するものを淘汰し、今に変化をもたらさない。これまでも歴史をなぞり、ただ安寧を求める。
同じようなことは高山羽根子著「首里の馬」でも描かれた。自らのため、または他者のために知識を蓄えようとするものを、嘲笑い、非難する。その結果、求める者が追放され、目の届かぬ位置への移動を余儀なくされる。本作品が現代の日本と全く違う世界であることを念頭に置いた上で、どの世界でも人は同じことを繰り返す。私はエリンに対して何もしてあげられない。無力である。それでも彼女の選択を尊重し、彼女の人生を見守ることはできる。そうしたいと思わせるモノを彼女は多く持っている。
苦しいことが多い本巻ではあるが、心温まる描写も少なくない。ユーヤンとの間で育まれる友情は心温まるし、リランの初飛翔の場面には驚き共に溢れる成長の喜びや、世界の美しさに感動した。
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第五章 運命の曲がり角
1 竪琴の響き
2 運命の曲がり角
3 教導師たちの決定
4 最期の便り
5 傷
第六章 飛翔
1 不安の胎動
2 飛翔
3 霧の民(アーリョ)の大罪
4 野生の雄
5 二頭の飛翔
第七章 襲擊
1 真王(ヨジエ)の行幸
2 ダミヤの誘惑
3 襲擊
4 治療
5 闘蛇の印
6 決意
第八章 風雲
1 求婚
2 獣の血
3 ダミヤの命令
4 魔がさした子(アクン・メ・チヤイ)
5 露見
6 逃亡者
7 風の夜
8 王祖の来し方
9 虚しさの天地
終章 獣の奏者
1 払暁
2 弦の調べ
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リランと心を通わせていく数々の場面が本当に瑞々しく美しく描かれている。そしてエリンにとって初めての父親であり自身の身体も心も救ってくれたジョウンとの呆気ない突然の別れ。そしてイアルとの出会い。
リランと心を通わせたことでこの国の将来を左右する濁流に巻き込まれていくエリンとリラン。
とにかく美しい結末は著者がここでこの物語が完結したとしていたことも納得の出来栄え。
Posted by ブクログ
なによりリランの飼育に奮闘するエリンの情熱に感動。
真王襲撃からは色々絡みあった目まぐるしい展開。
こんな歪な国家が長年崩壊しないとは信仰の力は恐ろしい。
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読み直し。
あとがきを読んで、本当はここで物語が1幕を下ろす予定であったことを初めて知った。
全ての生き物に共通するものは"恐怖"でありながら、最後の最後で愛を感じられるのが良い。
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旅の道中で読んでいたのもあって
2日で読み終えてしまいました(笑)
展開が早過ぎず、遅すぎず。
読む手が止まらない。
純粋にリランのことを想って関わっていただけなのに
そのおかげで心を通わせることもできたのに
王獣と人間のどうしてもわかり合えない部分が
出てきてしまったり、
国に利用されそうになったり。
ここで話は終わりだったというあとがきを読んで
思わず、嘘でしょ!?となりました(笑)
だって続きが気になりすぎる!!
やはり全巻揃えてから読み始めて正解でした(笑)
続きが楽しみです!
Posted by ブクログ
最初は本編で完結していたのか!
人間と獣の超えられない壁について、まざまざと描き綴られる。動物を“獣”と表したところにも、そういった弱肉強食の合理的な恐ろしさが言い含められているのかな。
そんな獣と心を通わせたい少女エリンと、彼女を取り巻く政界の思惑とが交錯していくような人生譚。
これから3巻目の『探求編』へ。
Posted by ブクログ
王獣を人に慣れさせてはいけないという決まり。
純粋にリランのことを愛して育てていたのに、政治的な利用をされそうになったり、王獣の本能に恐怖を抱いたり、エリンの思うままにはできない理不尽さ。
政治が絡んだり、過去のことが絡んできたりで世界観がすごくてより面白くなってきた。
最初の闘蛇の謎の死とか、王獣規範のこととか、解き明かされていくのが楽しみ
Posted by ブクログ
神話と歴史、政治劇が複雑に絡み合い、その渦の中で揺れ動くエリンと王獣リランの心の通いに、読みながら一緒に気持ちが揺さぶられ、とても切ない。登場人物それぞれがもつ背景には様々なしがらみがあり、その中で懸命に生きる姿も胸を打つ。何が善で何が悪か、立場によって見方が変わり、それはファンタジーだけれどとても現実的で、没入してページをめくった。
Posted by ブクログ
面白かった!
後半は一気読み。ページをめくる手がとまらんかった。
『香君』にも通じる自然との共生の在り方…考えさせられる。
作者のあとがきを読んで、当初はここで終わりだったと知る。作者のねらいを描き切ったからだそうだ。
そうと知れば、「なるほど」と思うのだが、知らなかったら、絶対、「いやいやいや、その後どうなったん?!」と思うよね。
Posted by ブクログ
圧巻の描写力、ワクワクしてめくる手が止まらない経験は何時ぶりか。
ファンタジーに苦手意識があったが、上橋菜穂子さんの設定力、ありありとエリン達の暮らす様を読者に想像させる筆力に、その熱量に息付く間もなく読み切ってしまった。文章だけで、こんなに繊細な獣の息遣いや美しい野山や渓谷を、描ききれるものか、、、、。
10年も前にアニメ化までされた名作と聞いていたが、なるほどこれは売れるし、願わくばもっと若い時、今ほど娯楽もなく時間もたっぷりあった10代に出会いたかった作品。それでも心強く揺さぶられた。
続編があるとはいえ(まだ未読だが)、あとがきにもあった様に、潔いラストも文句のつけようがない。どうしようもなく、エリンとリランが愛しくて堪らなくなった。
Posted by ブクログ
闘蛇とアルハン、ヨジェの関係など闘蛇編より詳細に書かれておりどんどん物語が面白くなっていく。アルハン、ヨジェやエリン、リランの関係がどうなっていくのか続編がとても楽しみ。
Posted by ブクログ
闘蛇編から王獣編までほぼ一気読み。面白かったー。ずっと先が気になってページめくるのを止められなかった。皆さん獣の奏者面白いってレビューされてたので、期待値も高くなっていたはずなのに、軽くほんとに軽く超えてきた。あとがきで本来なら王獣編で完結だったのを色々なきっかけがあって続編書く事になったとのこと。気になる。すぐに続編へ
Posted by ブクログ
途中、エリンとリランの関係性に不穏な空気が流れて、ページをめくる手が重かったですが、ラストには、読者が待ち望んでたシーンが描かていてただただ感動でした。次巻も楽しみです✨️
Posted by ブクログ
王獣を武器に使うのは…でも、みんなを救うには…
こんな感じで悩み続けたエリンの人生の命題に、燦然と輝くような答え…のようなものを提示しきった本作は、単純に完成度が高すぎる。満足感の奔流に流されるような、華々しい読後感はひとしお。
ここで完結編にしても文句を言う人はほぼいないと個人的に思うような完成度なのだが、探究編、完結編とまだ二冊本は残っている。いやはや、上橋菜穂子、恐るべし……
Posted by ブクログ
獣の奏者とは、操者の事だった。
最後、エリンを救ったリランに大号泣。
王獣と心を通わすことができるエリンの過酷な運命を辿る壮大な物語。政治や医術を織り交ぜながらファンタジーを作るんだな上橋菜穂子は。
はあ、つぎも楽しみ。
Posted by ブクログ
エリンと王獣の物語なんだけど、やっぱりエリンよりも母ソヨンの方が好き。だからか、そこまでエリンに感情移入できなかったな。
とはいえ、とても面白い。
娘にもいつか読ませたい。
2011/5/25
4巻が一番泣けます。
アニメ「獣の奏者 エリン」を見てから読むと、
イメージしやすく読みやすいです。
また、多くの図書館では、
こちらの版が多いと思われます。
https://www.amazon.co.jp/獣の奏者-完結セット-全5巻-上橋-菜穂子/dp/406939270X/ref=pd_aw_sbs_5?_encoding=UTF8&pd_rd_i=406939270X&pd_rd_r=ff93e70b-171d-4387-ae33-7a45fc1e0a1d&pd_rd_w=dJALm&pd_rd_wg=oY5Zq&pf_rd_p=2eb5268e-6ff8-4b13-8822-fcfaa9eea37e&pf_rd_r=4PRM5QYV2EW0P58GA21F&psc=1&refRID=SG3VZXJQR5TWTQJ0HHFC
最終章の4巻が泣けます。
Posted by ブクログ
現実をまざまざと見せつけられる2巻目だった
強大な力を持ちすぎたあまり政治利用されるのは分かっていたとしても悲しくやるせない
完全には理解し合えなくともお互いを探り続ける姿勢に希望はあるのかもしれない
Posted by ブクログ
エリンがカザルム王獣保護場の教師となり、王獣の飼育に成功。王獣が政治利用されはじめるところまで。少しずつ運命の歯車が重なってラストに繋がっていくのを感じる。!
Posted by ブクログ
獣の奏者Ⅱ。真王と大公、王獣と闘蛇という対立で物語が進むため、分かりやすくて物語に入り込みやすかった。特に主人公エリンが後半に進むに連れて王獣と繋がることを恐れ、リランとの関係が悪化しつつあるのではないかと心配したが、その分最後にリランがエリンを助けるシーンに感動した。人間と王獣にはどうしても分かり合えない壁がありつつ、それでもエリンとリランの間には、切れない絆があるのだろうなと感じました。
Posted by ブクログ
エリンとリランにどうか幸せが訪れますように、と祈りを捧げるような気持ちで王獣編を読み終わった。とても嬉しい終わり方でしたが、続刊があるということで…!早く読みたいような、一旦この余韻を味わいたいような。ユーヤンが好きなので、どこか出てきてくれたら嬉しいな。
Posted by ブクログ
うん、面白い。
誰が裏切るのかとか、どういう展開になるのか、先の展開はある程度予想がついた。が、そんな事は本書の面白さとは関係ない。
描かれている世界や人物が非常に魅力的で、主人公のエリンから目が離せない。
非常に楽しく読ませてもらった。電車の遅延も今日は許そう。
Posted by ブクログ
『獣の奏者 2 王獣編』読後感想と考察:エリンの成長と物語の深淵
上橋菜穂子さんの壮大なファンタジー『獣の奏者』シリーズ。その第二作目にあたる『獣の奏者 2 王獣編』は、前作を遥かに凌駕する物語の深さと、登場人物たちの成長、そして緻密に練り込まれた舞台設定が読者を魅了し、時間を忘れさせるほどの没入感を与えてくれます。
物語の核心へ:王獣を巡る謎とエリンの成長
本作の中心となるのは、神秘的な存在「王獣」と、その謎に迫るエリンの物語です。前作から著しい成長を遂げたエリンは、本作でさらに強く、そして深く物語に関わっていきます。彼女の内面の葛藤や、背負う責任の重さが丁寧に描かれることで、読者はエリンの心情に深く共感し、物語に引き込まれていくでしょう。
「王獣」は、その神秘的で圧倒的な存在感で物語を牽引するだけでなく、エリンの成長を促す重要な役割を果たします。王獣を巡る対立、そして社会の動きは、物語に複雑さと深遠なテーマを与え、読者に多くの示唆を与えてくれます。
登場人物たちの成長と人間関係:エリンを取り巻く人々
本作では、エリンと彼女を取り巻く人々との人間関係がより深く掘り下げられています。王獣に関わる人々との絆は、物語を豊かにするだけでなく、それぞれのキャラクターが抱える苦悩や葛藤を描き出すことで、物語に深みを与えています。
特に、エリンの師であるエサルとの交流は、彼女の成長に大きな影響を与えています。エサルの教えは、エリンの人間性を形成する上で重要な要素であり、読者にとっても心に残る場面となるでしょう。
時代背景と創作の深層:ファンタジーを超えたテーマ性
『王獣編』は、単なるファンタジー小説に留まらず、複雑な社会問題や文化的背景を織り交ぜることで、現実社会への深い洞察を与えてくれます。王獣の扱いを巡る争いは、現実の歴史や社会の矛盾を映し出し、読者に鋭い視点を与えてくれます。
王獣は、単なるファンタジー世界の生き物ではなく、社会や権力の象徴として描かれています。人間が自然を支配することへの警鐘とも言える本作は、倫理的な問題や力の不均衡による不正義について、私たちに深く考えさせるきっかけを与えてくれるでしょう。
現実の問題との共鳴:現代社会への問いかけ
物語に込められた自然や動物、そしてその管理というテーマは、現代の環境問題や動物愛護の議論と深く共鳴します。王獣という力を持つ存在を通して、人間社会における自然との向き合い方を問いかけています。
また、エリンが直面する選択の難しさや、彼女の信じる正義と社会の期待とのギャップは、私たち自身の日常にも通じる普遍的なテーマです。これらのテーマは、読者に深い余韻を残し、物語の世界を深く考察するきっかけとなるでしょう。
結び:『王獣編』が問いかける、私たち自身の生き方
『獣の奏者 2 王獣編』は、上橋菜穂子さんの壮大な世界観と、人間ドラマの繊細な描写が融合した傑作です。エリンを中心に展開される物語は、ファンタジーの枠を超え、現代社会にも通じる深いメッセージを伝えてくれます。
本作が問いかけるのは、人間と自然の関係、権力と倫理、そして私たち自身の生き方です。この物語は、単なる冒険譚ではなく、私たちがどのように生き、選択し、世界と向き合うべきかを深く考えさせてくれるでしょう。
まだ『獣の奏者 2 王獣編』を読んだことがない方は、ぜひ手に取ってみてください。この物語が持つ深い感動と考察は、あなたの心を揺さぶり、新たな発見を与えてくれるはずです。