あらすじ
強大な帝国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、死兵の役目を引き受けた戦士団“独角(どつかく)”。妻と子を病で失い絶望の底にあったヴァンはその頭として戦うが、奴隷に落とされ岩塩鉱に囚われていた。ある夜、不気味な犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。生き延びたヴァンは、同じく病から逃れた幼子にユナと名前を付けて育てるが!? たったふたりだけ生き残った父と子が、未曾有の危機に立ち向かう! 解説:朝加昌良
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その壮大にして芳醇な世界観に、まさにこれが小説と評すべき一冊であろう。
例えば「東乎瑠(ツオル)」「飛鹿(ピユイカ)」などなど、この呼び方からして何処からその発想を得たのか、これほどの世界観を創り出せることに驚嘆の一言である。
著者の上橋菜穂子さんは文化人類学専攻で、アボリジニーの研究者とのことなので、そういった民族的な言語を活かし物語に深みを出しているのかなど、勝手な想像をしてしまう。
岩塩鉱で奴隷となっていた主人公ヴァンに対して、まるで意思があり、動物の如く襲来した「黒狼熱(ミツツアル)」という感染病に次々と人々が死にゆく姿は、まるで少し下火とはなったものの、今でも脅威でもあるコロナウイルスを想起させられる。
その中でヴァンは生きながらえ、その生き残った意味を、亡命先で生活しながらも、また別の場所で襲来する黒狼熱の余波を匂わせつつ次巻へと続いていく。
それにしても勿論創り出した世界ではあるにも関わらず、そこに吸い込まれる理由は、まさに人物や獣との関わり合いが、現代人が忘れていた、歴史にも通じるところがあり、そこに例え世界が違うとはいえど、その死生観に普遍性が見出せるからなのではなかろうか。
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『獣の奏者』と比較しても、抜群に面白い! ファンタジーでありながら、この世界が実在するのではないかと思わせられる。そして、謎要素によりグイグイ読ませられる。
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シリーズもの読破第1弾。なんと言っても世界観がすごい。飛鹿、見てみたいなぁ。国の名前、関係性、人の名前などを書いて整理しながら読まないとよくわからなくなる。でも素晴らしい。
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上橋菜穂子さんの作品はどれも甲乙つけがたく面白い。なかでも生活感を感じさせる世界観の構築と描写がとても好き。食事シーンが多く、どんなメニューが食卓に並んでいるのか想像するだけでワクワクする。
物語はまだまだ序盤。不穏な終わり方で次巻に引き継がれ、気になって仕方がない。
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ヴァンとトマが出会った以降が特に面白くなると感じた。
知恵があるものが出てくると物語ってワクワクする。
そして他所者を邪険に扱わない人たちにも癒される。
ユナの今後がかなり期待。
サエもあれだけじゃないよね?
これからが楽しみ。
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物語の核心はまだまだこれからっぽいが、その世界観だけで一気に引き込まれた。
謎の病から生還したヴァンは、深い悲しみ、ユナという小さな希望を胸に抱きながら今日一日を必死に生きている。
一方、その病の周りで、それぞれの王国、領主が食うか食われるかと戦略的に折衝に力を注ぐ中、医術師ホッサルは病の正体を突き止め、そして治療法を見つけることは出来るのか。
壮大なスケールの背景が見えてきた中、謎の病とそれぞれの登場人物の運命がどうなるのか、続きが楽しみ。
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2015年本屋大賞受賞作
独角の戦士ヴァン、オタワルの貴族ホッサルを描くファンタジー。
生活描写が精密で、それぞれの想いに引き込まれていく…
文庫版は4巻まであるのかな?楽しみだ!
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第12回本屋大賞受賞ということで読んでみた
ため息が出てしまった
物語の中にどっぷり浸かってしまった
こういうのをファンタジーっていうんだな
ちと感想語ることすら出来ない、とんでもなく圧倒的な世界観
自分はその中に完全に埋まってその情景を見てることしか出来なかった
とにかくすげー
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上質なファンタジーの世界に溺れたい、と思って獣の奏者から10年以上ぶりに上橋さんのシリーズを読み始めた。まだまだ序章に過ぎないと思うのでここからの展開が楽しみ。
追記:数年前に『狐笛のかなた』も読んでた。
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昔から大好きな著者だが、久々に読み直してもやっぱり面白い。そして不思議な程にするすると読めるのが、いつもすごく気持ちがいい。
文章から映像が見えるというのは、こういう人の書く文章の事なんだろうな、と思う。
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人畜共通かつヒト-ヒト感染しないらしい感染症ミッツアルを巡る物語。銃火器が登場しない時代だが、ワクチンや血清の考えかたが登場する。恐らく免疫を持っていたゆえに感染を免れ生き延びたバンと、ミッツアルを研究する医師のホッサルの2つの軸で話が進む。続きが楽しみ。
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わくわくわくわく
解説にも書いてあったけど、視点の切り替わるタイミングずるい!前章の主人公に後ろ髪引かれながら読み進め、新しい主人公に完全に気持ちが乗った段階でまた切り替えるんだから!!
動物の可愛さと美しさと愛おしさにもしみじみしちゃう。(ユナも)
引き続き、上橋菜穂子ワールドを楽しみたいと思います。
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思ったよりスルスル読める…!
勝手にもっと取っ付きにくいかと思ってた。
気持ち文字大きい?笑
いかんせん登場人物の名前が難しい。
再開するたびに誰だコイツ…ってなる。お医者さん側が難しい。
まだまだ序章って感じだ。たのしみ。
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小中学生の頃に精霊の守り人シリーズが大好きだったことを思い出し手に取りました。
さすが上橋さん!世界観の作り込みが緻密で美しい。世界の何処かで本当にこんな生活があったんじゃないかとワクワクします。
1巻なのでまだまだこれからという雰囲気。
2巻以降の展開が楽しみです!
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まだまだ1巻!
「精霊の守り人」を以前テレビで観ていてハマっていたのですが、同じ作者だと知ってますます楽しみになりました!
イメージとしては、中国大陸での風景ですが、モンゴルっぽい生活や、日本っぽい宗教観があり、色々な民族が入り混じった世界観が広がっています。
土地の名前や、架空の動物や植物の名前など、頭の中で定着するまで時間を要しますが、物語に没頭してくると気にならなくなります。
ファンタジー好きにはたまらない!
続きが楽しみです^_^
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ナウシカやゲド戦記の世界線。
ファンタジーだけど、なんだか懐かしく、故郷を思わされるような世界観。
人種、国、人の名前など、一巻を読み終える頃にようやく読めるようになってきて楽しくなってきてます。
これ以降没入確定。
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解説の人がファンタジーとは魅力ある世界を創り出し当然のごとく在るものであるように感じられること。って言ってた。物語もいいけどそっちが刺さった。
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獣の奏者はアニメでみただけ、精霊の守り人もアニメ、ドラマをちょろっとかじっただけの私には挑戦の本でした。アンデルセン賞の吉報があって読んでみようと思ったのがきっかけだったかな。
文庫本の一巻の終わり、えーっここで⁈次、2巻!と口に出したのを覚えてます。
こんな物語をいくつも創造する頭脳と精神力。何度上橋菜穂子さん、すごいなぁと思ったかわかりません。いつか獣の奏者の原作を読もう、と心に誓いました。数年がたちましたけど。いつか。
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続きが気になるファンタジー。
世界観の作り込みが丁寧で、ご都合主義の雑ファンタジーの感じではない。
日本名でなく数の多いキャラクターに最初は戸惑ったが、キャラも立っておりすぐ受け入れられた。
進み方はダブル主人公で順に場面が切り替わっていくスタイル。どちらも続きが気になるところでもう一方の話に移っていくため手が止まらず読み進められた。
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ずっと積読したままにしてた
鹿の王シリーズついに読み始めます✨
ファンタジー小説普段読まないので
わくわくしながら物語の中へ。
あっという間に時間立つのも忘れて
読み終えました。
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ファンタジーはあまり読まないんですが、
コロナウィルスが蔓延している最中に読んだせいか、すごくココロにしみました。
映画を観ているみたいな感じで良かったです。
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鹿の王1。本屋大賞受賞作。ファンタジーでの本屋大賞はとても珍しいと感じた。今作は全体を通して、まだまだ序章という雰囲気で、世界観を理解することに終始した。主人公ヴァン側の視点とそれを追うホッサル側の視点で進んでいき、今後に期待したい。ユナがすごく可愛かった!
Posted by ブクログ
かつて人と獣が共に生きる地を描いた小説『鹿の王』。上橋菜穂子が紡いだ物語は感染症と闘う人々の姿を通じて命の重さを問う。主人公は愛する者を守るため必死に抗いその歩みは読者に「生きるとは何か」を突きつける。文明が進んでも病や災禍は人間を試す。だが互いを思いやる心があれば困難も越えられると教えてくれる。疫病の記憶が新しい今だからこそこの物語の響きは深い。結局強さとは孤立にあらずつながりにあるのだ。
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『獣の奏者』で味わったドキドキ感を味わいたくて、気になっていたこちらを選びました。
上橋菜穂子先生の作品は、戦闘シーンの描写が群を抜いています。戦闘や旅、動物への絆の擬似体験ができます。
読みながら、これこれ!この感じだよ!と思いながら読んでいました。ゆっくり続きを読んでいきます。
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まだ1巻では評価するには早い作品。そのため星3。
これからどのような展開が待っているのか、ヴァンとユナの成長物語なのか、それともアカファの独立物語なのか、全く全貌が見えない。
様々な人物から視点を描いてくれるため、きっといいエンディングを迎えるのだろうと予感はさせてくれる。
Posted by ブクログ
精霊の守人や獣の演者の面白さを期待すると、かなり落ちる。
バルサやエリンのような主人公の魅力はこの物語にはあまりない。
細部の作り込みはものすごいんだけども
普通
ツオル系の名称の読みにくさを別にすると普通な小説。 別に面白く無いわけではないけれど、読み終われば忘れそうなどこかで読んだような内容の詰め合わせ。