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Posted by ブクログ
再読。
数年前に読み、今また読みました。
上橋菜穂子さんのファンタジーは、読みながらスラーっとその風景・背景が脳裏に再現されるくらい読みやすい。
ファンタジーだから、人物名は横文字だし、地名な風習など独自のものだけど、それが読んだそのまま想像するのが難しくない。
「あるもの」として読めるところがいい。
ネタバレです。
コロナ禍を過ぎて読んだからか、また感じ方が違いますね。
なぜならば伝説の病の発生に関しての物語だから。
コロナは伝説ではなく、新しい病であるわけだけども。
始まりから出てくる主人公のヴァンに感情移入するのか、それともホッサル側に感情移入するのか、どちらも同じ分量・熱量で描かれるので、ひとまずは感情移入することなく物語の流れを読み込みます。
奴隷というものがない日本の中で、奴隷として働いてきたヴァンが自由を手にし、今後また捕まることに対する可哀想だと思う気持ちもあれば、
新しい病のために、ヴァンがホッサルの元に行き、薬が開発されることを望む気持ちもある。
ともあれ、ヴァンが逃亡したところから読んで、これからの平穏な暮らしを望み望まれ過ごしている様子を見ていると、ヴァンがこのまま見つからずにいけばいいなぁと思うわけです。
そうはならないから、起承転結の「起」、一巻なのだけど。
p.288
オワタル人の生き方
「他者を生かすことで、自分も生きる。他者を幸せにすることで、自分も幸せになる」
それは祈りのように聞こえた。
Posted by ブクログ
リアリティな描写、表現で、その場に居るような思い、はらはらするような展開、次巻が気になる。
何よりも、最後の書店員の解説が素敵。
「試行錯誤しながら、でも自分たちだけでやってみると、人に頼っていたときには見えてなかったものは見えてくるものだ。」
鹿キング.....!