あらすじ
攫われたユナを追い、火馬の民の族長・オーファンのもとに辿り着いたヴァン。オーファンは移住民に奪われた故郷を取り返すという野望を抱えていた。一方、岩塩鉱で生き残った男を追うホッサルは……!?
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はやくユナの「おちゃん」が聞きたかった。
この巻はサエやミラルなど、女性たちもチョコチョコ出てきて
ヴァンとユナが会えない間の不安やソワソワ感を和らげてくれた。
とはいえ、落ち着かない内容が続くので
良い展開を求めて、ページを早く進めたくなる巻だった。
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4部作のまさに起承転結の転。
第7章 犬の王➡️ヴァン
第8章 辺境の民たち➡️ヴァン
第9章 イキミの光➡️ヴァンとホッサルが交わる
色恋沙汰はあっさり
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おもしろい
一気読みして、そのまま4巻へ
この興奮と感動をうまく文章にしたいのですが、できなくて悲しい…
とにかくおもしろいんです
鹿の王の映画はこの壮大で深い物語をどう2時間にまとめたのか気になるなあ
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再読。
ついに犬たちの正体。
犬たちを遣わした人々。
2巻でホッサルたちが辿り着こうとしているところが明確になりました。
追い詰められた人の狂気。
初めは被害者であっても、意思を持って仇をなそうとすれば加害者になってしまうこと。
科学の時代ではない(科学の思考のない)人の、宗教観・思想の偏り。
なんだか最近聞いたような構図で浮かび上がってくる怖さ。
この怖さをヴァンは「妄執」と呼びました。
そう思っていても、その妄執を正義だと妄信している者の気持ちに浸かってしまえば、同調もできてしまう。
それぞれの立場があって、いろんな国、戦、そこに生きる人、支配者、そういうものの中で、登場人物達の位置付けと動かし方に3巻目でまた深さを感じます。
それぞれがそれぞれに、自分の立場の中で、自分にできることをするしかない。
自分にできることに一生懸命になるしかない。
それを感じました。
↓ネタバレ
p.150
ヴァンの言葉
「……戦は」
「自らの手を汚してやるものだ。おのれの身の丈で……おのれの手が届くところで」
妄執に取り憑かれた人の気持ちを理解しつつ、共感もしつつ、またそこに近しい人がいたにも関わらず、やはりヴァンは強かった。
身の丈に合った行動をすること。
ヴァンは足るを知る人物だからこそ、自信を持ちすべき事を見失わないんだろうな。
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p.29 色彩が消え、物の輪郭が濃淡で浮かび上がる灰色の世界で、音と匂いが、異様な存在感をもって迫ってくる。
ヴァンとホッサルがついに対面。物語がさらに絡み合っていく。
ここから先がさらに楽しみ。
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面白い。ファンタジーなのに、ここまで読ませるのスゴイわ。病原菌は体の中にもいるし、外から入ってくるパターンもある。一回入ってきた者には即座に対応できるし対応方法もわかつてる。これ予防接種よな。食べ物で良いものを取ってくのも大事なんよなたぶん。良いものを食べてる動物を食べるとかも本当は大事なんよなあ、今日でも実践できそう。
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3巻目は解説が西加奈子さん。
勝手な想像だけど、1人の人間にどっぷりと浸かり、その彼/彼女の人生譚として描き出すことに長けた西さんが、ファンタジー世界での“生”をミクロとマクロ、人間の内側と外側から執筆し切る上橋さんにリスペクトしてるのもなんだか分かる気がするのはイタめの慢心か。
火馬の民のもとに主要人物たちが集結して、いよいよ物語はクライマックスへ。
早く仕事から帰って読みたい。
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ホッサル軸とヴァン軸がついに交わる。上橋作品らしく、登場人物がみなそれぞれに善人なので読んでいて気持ちが良い。ミッツアルの疾患特性も徐々に明らかになっていて面白い。
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面白いのか面白くないのかよくわからず、読むのが疲れてきたので、この巻で終わろうかと。
けど急に面白くなってきた!
続きが読みたくなる展開までのストーリーが長すぎるので初心者にはおすすめしない。
初心者は獣の奏者を読んでください。
もののけ姫を思い出すような場面があって
大きい犬とか獣の匂いとかイメージしやすかった。
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登場人物たちの出会いは敵と味方の境界を超えて新たな接点を持ち始める。
ラストが近づくにつれて物語は複雑化しているようで繋がっていく。
何話を読んでも面白いが、次回4話の表紙を見てもっと読みたくなった。
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感染症をテーマにした壮大なファンタジー
以下、3巻の公式あらすじ
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全てを諦めた男と、救いをもとめる医師。二人の運命が交わる激動の第3巻!
攫われたユナを追い、火馬の民の族長・オーファンのもとに辿り着いたヴァン。オーファンは移住民に奪われた故郷を取り返すという妄執に囚われていた。一方、岩塩鉱で生き残った男を追うホッサルは……!?
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これまでの登場人物達が交差したり
それぞれの思惑や、意図、更なる目的などが入り混じって、より一層面白くなってきた
全部の感想は最終巻を読んでから
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話の展開が面白い。脇役のこれまでの半生をも語ってくれるので、感情移入できる。あと、とにかく主人公のヴァンがかっこいい。最後の若い兵士をまだ子どもだから殺さなくても良かろうと言ったセリフが全てを表してる気がする。これから最後に向かっていく。面白いし楽しみ。
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だんだん真相が明らかになってきました。
今まで、バラバラだったピースが一つになります。
そこには、悲しい民の想いがあります。
戦は、誰が悪いということはないのかもしれません。それぞれの想いが衝突しているだけ。
どんな結末が待っているのか楽しみです。
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2巻でようやく話が動き出した感じ。
上橋菜穂子さんの獣の奏者と守人シリーズは、読み始めるとすぐに物語の世界に引き込まれたが、鹿の王はなかなかそうならない。
今後の展開に期待。
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起承転結の転に当たる3巻!
物語が一気に動きました!!
様々な思惑がぶつかり合い、多くの者がそれに翻弄されています。
大国が小国を侵略すれば、恨みを募らせる者が生まれるのは仕方の無いことなのでしょう。
しかし、恨みの矛先を罪のない市民に向けるのは間違っていると思います。
「この国のトップが行う政治がムカつくから、この国民は全員許せない」とか言うのって、現代でも時々見られる光景ですね。
短絡的思考は視野を狭くさせます。危険です。
次が最終巻。
恨みを吹き飛ばすような希望の光が降り注ぎますように。
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文庫版は全4巻構成なのでそれぞれちょうど起承転結の位置付けといった感じで、本巻は「転」。これまでバラバラに進んでいた登場人物たちが結び付いて一気に盛り上がって参りました。序盤で予想していたよりずっと複雑に各勢力、個々人の思惑と行動が絡んでいてものすごく面白い。
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ヴァンとサエと火馬の民、ホッサルとトゥーリムと沼地の民、各出会いがありそして出来事の様態、それぞれの思惑が明らかになっていく。。。「承」~「転」の巻。ひとつひとつの文章が頭に染み込んでいく感覚、読む同じ早さで脳裏に情景が広がっていく感じ。。。幸せの時間(笑)。まさに、犬ならず物語に「裏返り」没入しました。
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かつて人と獣が共に生きる地を描いた小説『鹿の王』。上橋菜穂子が紡いだ物語は感染症と闘う人々の姿を通じて命の重さを問う。主人公は愛する者を守るため必死に抗いその歩みは読者に「生きるとは何か」を突きつける。文明が進んでも病や災禍は人間を試す。だが互いを思いやる心があれば困難も越えられると教えてくれる。疫病の記憶が新しい今だからこそこの物語の響きは深い。結局強さとは孤立にあらずつながりにあるのだ。
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登場人物の動きの意図がぼんやりとしたまま、凪のように物語が進んでいく。しかし読み進めていくうちに終盤色々なことが繋がりだし、なるほどなるほど?と思う間に、次巻クライマックスに突入!
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火馬の民が犬を操り、病気を広めていることが分かった。
また、ダニが原因で感染症が起こることも分かった。
ヴァンは火馬の民にスカウトされたが、これを断り、サエと合流しユナを探しに出、遂に牢屋まで辿り着いた。
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連れ去られたユナを追いかけて、〈火馬の民〉の集落に辿り着いたヴァン。〈火馬の民〉は東乎瑠帝国の侵攻により故郷を奪われて、強い怒りと復讐心を抱えていた。ヴァンは族長のオーファンから岩塩鉱を襲った犬、体に起こっいる異変の真相を知る。一方で、医術師ホッサルは黒狼熱の治療法を探すために岩塩鉱で生き残った男を追いかけていた。黒狼熱は本当に神がもたらした裁きなのか。
思想の違いにより大国と小国がぶつかり合うことで翻弄されてしまう市民。ようやく主人公たちが出会い、物語は最終局面へと向かっていきます。
Posted by ブクログ
連れ去られたユナを追う途中で、矢に射られ意識を失ったヴァンが復活。
火馬の民とまみえ、ヴァンを塩鉱で噛んだ犬たちがどういう生き物なのかを知ることになる。
一方、ホッサルたちは黒狼病の治療法を求め、沼地の民の居住エリアへと来ていた。
土地を奪われ、自分たちの大切な物を失くさんと蜂起する火馬の民。
かくや、現状維持でことを荒立てたくないアカファ王。
侵略してくるムコニア帝国。
この国は、あちこちに火種があり、不満があり、憂いがある。
人には人の数だけ考えや正義があり、それを貫くがために戦い疲弊していく。
現実もそうだ。
天啓だと信じたい物を信じ、突き進む先には、大概碌なことがないもんだ…