上橋菜穂子のレビュー一覧
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なぜか人を引きつけるチャグム。バルサがどうしてここまで惚れ込むのか今までわからないところがあったが、今作ではなんとなくそのあたりを読者に理解させる描写が多い。ヒュウゴもそうだが、一緒にいた呪術師弟ソドクも「なんだか不思議なやつだ。肩入れしたくなる」みたいなことを言うのだけど、そのあたりが好きだ。p.250
チャグムだけでなく、登場人物それぞれの立場からの正論、筋の通し方がとても面白い。リアルさとでもいうのか。
旧ヨゴ皇国ってやつは地理的にもっと遠い存在で簡単には行けないところかと思っていたが、船で簡単?にたどりつけてちょっと想定外だった。
それにしても新ヨゴは閉鎖的すぎる。外部の状況を知らなさ -
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ネタバレエリン…。
続きを書かなければ死ななかったよね…。
切ない。。
深く心にしみこむ名作。
「助けて…」って珍しく弱音をもらすエリンを、
リランが舌でなめてあげたところで、涙が出た…。
王獣編の最後の、加えられて飛んだ時の様な気持ち。
心を通わせ、恐怖ではなく愛情を与える獣…。
最後は、最上のハッピーエンドではないけど、
この8巻はとても良かった。
上橋さんも書いているように、エリンは自分の人生を生ききったよね。
最後まで自分が信じてやってきたことを後悔しなかったよね。
エリンの生き方から、上橋さんの想いが伝わってきた。
青い鳥文庫は、全巻において最後のあとがきやメッセージがとても良かったです -
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憧れの先輩が前に読んでいて、ずっと読んでみたかった1冊。
実は、「告白」みたいな話かと思っていたので、
読んでみて、ファンタジーだと知った時、とてもとても驚いた。
たまたま注文したのが児童向けの青い鳥文庫で、
開いたら全部に振り仮名がふってあったので
「これ電車で読むのちょっと恥ずかしいな…」と思ったけれど、
結構難しい漢字や注釈に助けられることもあったので
意外と良かったです。笑
最初は、「ジブリだ!」と思いながら読んでいたけど、
読み進むにつれて独自の世界観にはまっていった。
情景が全部、目に浮んだ…。
いつもミステリーばかり読んでいるけれど、
ファンタジーって面白い!すごい、と感 -
購入済み
和製ファンタジーの傑作
NHKのアニメに騙されて(?)いままで読まなかったことを後悔しました。海外のファンタジー作品と違ってダークな要素が少なく湿度の低い世界観が新しいと思います。風景や「獣」の描写も独特の手触りがあって素晴らしい。ちょっとスーパーすぎる(笑)ヒロインの成長がストーリーの基軸ですが、スピード感があって盛り上がります。
ところで、本作を読んでいると過去の名作にインスパイアされているのを感じます。でも悪い印象はなくて、うまく乗り越えこれだけの傑作にしているのは作者の力量だと思います。
はやく続巻も電子化してほしい.... -
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Posted by ブクログ
ネタバレ物語はとても重く辛いのだが
心が洗われるような感動があとに残る素晴らしい最終巻。
チャグムはその経験からいっても
身分や風習からいっても、けして戦地に赴き
しかも戦闘を行うような立場の人間ではないにもかかわらず
顔を覆うこともせず、己の傷も厭わず斬り込んでいく。
厭わぬというのは正確ではない。
殺すことも、殺されることも、恐ろしくて仕方ないはず。
それでも、己の故郷を守る為に兵を率い、彼らを戦いに追いやり
自分だけが手を汚さずにいるような卑怯な真似はできないと考える。
その潔癖さと純粋さが、カンバルやロタの兵にも伝わる。
心身ともに傷を負ったチャグムを心から心配し、彼のテントを
離れられずに