上橋菜穂子のレビュー一覧
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購入済み
さすが名手!
元々原作が好きで、コミックスも良いかな?と購入してみたが、
原作の幻想的な部分を余すところなく表現した上、微妙に違う説話を折り込みながら違和感を感じさせないところ、藤原カムイ氏、さすが名手!と言う他ない。
素晴らしかった。
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”精霊の守り人”を中心に、作中に出て来る飲食の対象物を実体化させ、レシピと作成手順を概説したもの。
作中の料理名も材料名も架空だが、元のイメージは主にアジア系の食材・料理であることが分かる。
著作を読んだときに、「やけに食事のシーンが細かく描かれているなあ?」と感じた(仮想の言葉なので、人物名と料理名・食材名が頭の中でゴッチャになる...)。
これは、原作者の原体験である”書籍の中での食事シーンへの憧憬”が元になっていたんだなあと納得。
出来上がった料理だけでなく、器や什器、テーブルなども良く選ばれており、原作のイメージにマッチしている。 -
Posted by ブクログ
作家・上橋菜穂子の作家になるまでの生い立ちや、作品創作についてのインタビューをまとめた本。なぜ本人によるエッセイという形でなく他人の手を介する形にするのだろうという疑問がありましたが、あとがきに相当する部分を読むと、インタビューという形で他人が介することで引き出されるものもあり、自分のことを自分で語る以上のものが出てくるのだということがわかり、なるほどと目から鱗の落ちる思いでした。
上橋菜穂子の作品には「こちら側」と「あちら側」の境界線が舞台となることが多く、またその両方を行き来する人が出てくることも多いです。それが魅力となっているのですが、これを読むとなるほどここからあの物語たちが生まれてくるのかと思わされます。
作家になりたくて作家になるにはどうすればいいのかを考え進んでいく。まっすぐな想いはまっすぐな眼差しとなり突き進む指針となる。その指針は今この時に物語が好きだという子らや、作家になりたいと思う子らの指針ともなるのでしょう。 -
Posted by ブクログ
上橋菜穂子さんが小説を書くようになるまでのインタビューをまとめた1冊。
物語への思いや今までの読書体験、上橋菜穂子さんが今に至るまでの物語。
自然や、生き物、人へ向ける眼差しはこのようにして培われ、物語に生きてきていたのだと感慨深いものがある。
ファンタジーは今まで手に取ることのほとんどなかったが、上橋さんの著書は一通り読んでいる。ファンタジーとはいえすぐそこに実際にありそうに感じられる人々の息づかい、生活の描写、その筆力に引きずり込まれる。そしてその根底にある想いはこの本の中にあるように「境界線を越えて交わろうとすること」なのかもしれない。
○ひとりの人間が考える事と、群れとしての人類が起こすことは、必ずしも一致しない。戦争や公害、あるいは原発の問題を例にひくまでもなく、人類の歴史は、そうしたことを繰り返してきたのです。
○誰もが自分の命の最前線に立っているのなら、それぞれに境界線を揺らす力、境界線の向こう側に越えてゆく力を持っているんじゃないか。相手を否定したり、恐れたり、あるいは自分の領分を守るために境界線を強くするのではなく、境界線を越えて交わっていこうとする気持ちを持てたら、どんなにいいだろう。
○経験は大切です。でも、べつに、人と逢う事をたくさんしなければいけないというわけでなくて、むしろ、人と同じ事をしていながら、そこには人と違うものを感じ取る事の方が大切だと思います。
講談社 2013年 10月15日 装画:辻恵 装丁:田中久子