北方謙三のレビュー一覧
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派手な場面こそないものの、一番面白い巻だったかもしれない。漢も匈奴も世代交代が近づいてきて、劉徹をはじめとして、各々が過去を振返りつつ、受け入れ、次の代に繋げていこうとする様はグッと来た。
特に、次の代の官の筆頭である霍光がしきりに桑弘羊を責め立てるところーなぜ聡明でかつ、唯一帝が話を聞くあなたが、現状を変えようとしないのかーは、どちらの感覚もよく分かり、「こういうのよくあるわぁ」と感じてしまった。正直、桑弘羊に対しての自分のスタンスは決めかねている。霍光の言うことはよく分かる一方で、帝との臣下とも友人とも違う唯一無二の関係性を考えると、桑弘羊の生き方もありなんだとは思う。ただ、李陵の家族をは -
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ネタバレ人物紹介の第1巻、拠点(梁山泊)を奪取するまでを描いた第2巻に続く本作は、各地の叛乱の萌芽と、暗躍し始める梁山泊と青蓮寺、双方の影の部隊の暗躍がメインです。
読んでる時は無我夢中で読んでるんだけど、いざまとめようとしたら、
「あれ?あの時、アイツと一緒にあの場所攻めたのは誰だったっけ?っていうかアイツも誰だったっけかしら?」
ってなる不思議な現象を何と呼びましょうね…←
もうちょっと巻数読んでいってそれぞれのキャラクタのエピソードが増えれば、自然と覚えていくかなーとも思うんだけど…。
晁蓋宋江の看板コンビとか、
史進林中の王進先生の愛弟子コンビとか、
武松鮑旭の王進先生宅居候コンビとか -
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替天行道。
梁山泊。
水滸伝を読んでいなかった私でも言葉だけは知っていた、あまりに有名な英傑達の標榜する旗と、本拠地となる山寨の名前です。
本作のハイライトは、そんな梁山泊を英傑達が手中に収め、旗を掲げるまでを描いた権謀術数の数々です。
そんなトントンと上手く物事進むか?とか突っ込んじゃいけません。ハリー・ポッターの魔法に突っ込み入れるくらい野暮です←
彼らの真のゴールまで、まだまだ道半ばではありますが、まずは拠点となる場所を得たことで一安心といったところでしょうか。
欲をかけば、王進先生もっと出てきてほしい(笑)。
武松の例のくだりはヤバかった、アレは酷かった。今後、彼がどんなに改悛