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Posted by ブクログ
全19巻という長さに少し身構えていましたが、読み始めると梁山泊の男たちと一緒に戦っているような感覚になり、気付けば最後まで夢中で読み進めていました。
梁山泊に集う108人は決して正義の英雄ではなく、それぞれが過去や信念を背負いながら、自分なりの理想を貫こうともがいています。
だからこそ、一人ひとりに感情移入してしまい、誰かが散るたびに、本当に仲間を失ったような喪失感がありました。
戦いや軍略の描写は圧巻ですが、それ以上に印象に残ったのは、人を信じることの難しさと、志を次の世代へ託していく姿でした。
登場人物が非常に多く、前半は人物関係を整理しながら読む必要があり、戦が続く巻では少し冗長に感じる場面もありましたが、読み終えて振り返ると、一番心に残っているのは戦いではなく、人が何のために生き、何を後世へ残そうとしたのかという生き様でした。
歴史小説というより、一人ひとりの人生を描いた群像劇として、これほど心を揺さぶられた作品はそう多くありません。
正義とは何か、志は誰のために受け継がれるのかを考えさせられる、圧倒的な熱量を持った大河小説でした。
Posted by ブクログ
梁山泊対青蓮寺の構図がどんどん表面化して進んでいく巻です
わりと静かな巻なのに面白い
やっぱり裏側の描き方が上手いからなんだよ
上手いしちゃんとしてる
だから戦の説得力が凄い
梁山泊側はどんどん人が集まります
特筆すべきは青州軍の将軍、秦明と副官花栄、その部下黄信の合流です
若いヤツが多い梁山泊にあって苦み走った大人の漢秦明が渋い!しぶカッコイイ!
第六巻は秦明の巻と言ってもいいかも
そして青蓮寺側も遂に天才参謀聞煥章が登場!あっという間に青蓮寺を自分色に塗り替えて行きます
完全に出来上がってるチームに経験のない若造が入っていくのは難しいし、才能があったらあったで嫉妬されるはずですが、圧倒的才能で納得させちゃうっていうね
おそらく長く梁山泊の前に立ちふさがるんだろうなっていうね
そしてこの圧倒的的天才で圧倒的に人間としての中身がない聞煥章の登場で苦悩だらけの李富のキャラクターも際立ってくるっていうね
く〜上手い!
はい!一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー!
今回は梁山泊第四位の好漢、天間星の入雲龍(にゅううんりゅう)公孫勝です
『北方水滸伝』では致死軍という特殊部隊の創設者であり総隊長です
人を寄せ付けない雰囲気を持ちつつなにか秘めたものがありそうな
冷酷非情でありながら暖かさもあるという二面性を持った人物として描かれています
オリジナルでは呉用と並ぶ梁山泊の軍師で、特筆すべきは「妖術使い」であるということなんですよね
「妖術使い」、はいもうカッコいい!語感だけでカッコいい!
オリジナルでは梁山泊の敵となる陣営にも「妖術使い」は多数登場して、妖術による戦いもたいへん大きな見せ場となっています
龍や鳳なんか召喚しちゃいます
中学三年生のときに高校進学と就職して妖術使いになるかの二択で悩んだ経験のあるワタクシとしては大好きな好漢のひとりなんですが、『北方水滸伝』では妖術の類は一切出てきません
もちろん致死軍を使うというのが妖術使いから発生したアイディアだとは思いますけどね
では、なぜ『北方水滸伝』には小説としてはある意味飛び道具的な「妖術」が出て来ないのか?ま、単純な話邪魔だからですよね
「妖術」って冒頭に述べた戦に至るまでの裏側の積み上げをすっ飛ばしちゃうんですよね
戦だけの記述で問題なくなっちゃうんです
「人」「国」「志」みたいな『北方水滸伝』が大切にしてることを全部台無しにしちゃうんです
派手なことに目を奪われずに、コツコツと積み上がっていく物語だからこそこんなに惹きつけるんですよね
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