北方謙三のレビュー一覧

  • 三国志 二の巻 参旗の星(新装版)

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    二の巻でも引き続き格好良い曹操と孫堅の息子、孫策。吉川英治版とは違い、呂布を籠絡する謎の美女とか怪しい登場人物はいないが、その代わりに瑶なる呂布の愛妻が登場し、董卓の滅亡に関与するところは同じ。わずか3万人の兵士で100万人を誇る黄巾軍に乾坤一擲の勝負を挑む曹操。人生の勝負どきを逃さなかった。一方呂布はギリギリのところで曹操を逃してしまった。流れ矢で父、孫堅を失った孫策と孫権。一旦それまでの勢いを失い袁術の配下となるが、虎の子は虎、すぐに頭角を現し独立する。曹操は帝の身を確保するべく動き出す。

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    2026年08月25日
  • 三国志 一の巻 天狼の星(新装版)

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    第1巻から目ぼしい英雄たちが出揃う。劉備、関羽、張飛、曹操、董卓、袁紹、孫堅、劉焉、公孫瓚、呂布、趙雲、などなど。さすがに北方謙三が描くと男っぽくなる。曹操は吉川英治版と比べて、軽々しく民を殺さないが、大きな野心を持秘めている。呂布もあそこまで軽率な人物としては扱われていないのに好感が持てる。最終章のハードボイルドな締めくくりから振り返ると、孫堅の一連の思考と行動の逞しさが一層際立って感じられる。結局最後に残る英雄たちは最初からそれなりの敬意を払った描写となっている

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    2026年08月21日
  • チンギス紀 四 遠雷

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    モンゴル族内の各部族、メルキトやケレイト、タタルといった近隣の遊牧民族国家、とのぶつかり合いや結託が一気に加速した感。テムジンとジャムカの同盟や、ケレイトとの合力、メルキトやタタルの敗戦など軍事的なイベントが目白押しで、次巻では草原の勢力図が大きく変わりそうな予感。
    静かな草原でそれぞれが謀略、葛藤、決断するハードボイルドな人物描写も段々気に入ってきた。中でも、ミステリアスな魅力を放つトクトア、悩めるリーダータルグタイ、グループ会社社長のようなサチャ=ベキ、など。

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    2026年08月21日
  • 武王の門(下)

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    誰かの夢のために命を尽くす。こういった生き様の魅力を北方流のタッチで描いた物語。一種の大河ドラマとも言える。懐良親王と菊池武光の絆の強さ、他方を失ってからの脆さ。国づくりをもとにした人間模様に惹きつけられる。

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    2026年08月05日
  • 水滸伝 十九 旌旗の章

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    久しぶりに心を高ぶらす読み物であった。
    志し 何とも心沸き立たせる言葉か
    この世に生きる意味を知りえた多くの男達の暑く滾る 心が読み手にも伝わる作品である。
    日本の一里で捉えると距離感に惑わせられますのでご注意

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    2026年07月26日
  • 森羅記 三 流星の塵

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    クビライが帝位につく。あっさりとしたものだ。モンケの子は相当小さいのだろう。本人が決意さえすればいい。弟のアリピクケだけが抵抗するものの実力差があり過ぎて相手にならない。
    時宗は15歳ぐらいか。日本だけでなく、大陸まで足を伸ばす。凄い。事実かどうかは誰にも分からない。このことを後の元寇にどう生かすのだろうか。楽しみだ。しかしそこまであと何巻かけるのか。
    「諦めろ。諦めるな。」帯に書かれている文句だが、半分過ぎて意味が語られる。半分過ぎでネタバレになるので書かないでおく。
    代わりに一つ気に入った文言。
    「情報を共有することは、運命を共有すること」

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    2026年07月12日
  • 森羅記 二 揺籃の塵

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    進みが鈍いと思っていたら~北条時頼の模索する梶原水軍は徐々に姿を整え、自由を求めて執権の座を大叔父の息子に譲り、元服を終えた太郎には京から琵琶湖・若狭から唐津、帰りは南を通らせる旅をさせる。クビライは兄モンケから命じられた襄陽・燓城は陥とせないと判断し軍権を奪われた。タガチャルを先鋒として南宋に攻め入り、後詰めでクビライも軍を指揮するが、兄モンケが陣中で没したと急報が入る~退場していく者が多くて後の人に任せちゃう。ま、それも仕方ないけどね。どうもkの発音をどうするかで悩まされる。ジンギスカンはチンギスハンになり、フビライが定着したのに北方さんはまたkを有効にしたがる。このシリーズは売れるのだろ

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    2026年07月03日
  • 森羅記 一 狼煙の塵

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    ネタバレ

    元寇がメインテーマと思われる歴史小説。

    「チンギス紀」の世界観の延長上の物語。
    第1巻ではモンゴルは第三代皇帝争いから第四代皇帝決定まで、鎌倉は宝治合戦から5代執権時頼の水軍構想まで。
    歴史の表舞台だけでなく、裏舞台としては水運や水軍など、これまでの中国歴史シリーズより海にこだわっていて、それに関連する架空登場人物が多い感じです。
    元寇までまだまだですが、著者も自分も最後まで行きつけるのか?

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    2026年06月27日
  • 楠木正成(下) 新装版

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    楠木正成の本質を深く学ぶことはできないが、
    あくまで小説として、一つの角度から楠木正成のストーリーを想像できる作品だったと思う。

    上下巻に通じる印象として、私が以前から楠木正成に抱いていた尊王の要素が薄いと感じた。
    悪党という当時の武士の世界ではやや異質の身分に楠木正成を設定している。
    作中の楠木正成の行動原理は、悪党を発展させるため、武士の世界へ対抗し、帝を中心とした世界に希望を見出す価値観のように思える。

    下巻では武士の世界の象徴である足利尊氏との人間ドラマ要素も見られた。
    鎌倉幕府に対する戦いで、足利尊氏が参戦したことで、悪党の世界が到来することはなく、この状況に絶望する楠木正成も描

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    2026年06月27日
  • 森羅記 一 狼煙の塵

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    感想
    相変わらず最初は登場人物が多すぎて付いていけない。特に北条氏は似たような名前が多いからややこしすぎ。

    モンゴル騎馬隊、騎馬の坂東武者とお互い水軍が苦手だが、将来的にそこがぶつかると思うと楽しみ。


    あらすじ
    モンゴル帝国は大きくなり過ぎていた。二代目皇帝のウゲティがなくなり、三代目は決まらないでいた。クビライは従者を連れてウラジオから松浦党が居を構える対馬に来ていた。

    北条重時は、変わりゆく情勢をしっかり観察していた。安達一族と三浦一族の争いが勃発し、安達が勝利を治める。重時は海の向こうのモンゴル帝国と博多で交易を行い、富が集中することに懸念していた。

    5年決まらなかった皇帝がグ

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    2026年06月22日
  • 森羅記 一 狼煙の塵

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    日本人でもこんな立派な人が居るのが納得できない??~大モンゴルの皇帝が決まらないままクビライは旅を続けたが、兄モンケが大ハンに決まり、南宋攻略を任された。第五代執権となった若き北条時頼は大叔父で舅でもある極楽寺重時と水軍編制を急ぐ~出てくる人が皆、立派すぎてね・困る

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    2026年06月12日
  • 森羅記 二 揺籃の塵

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    モンゴル国では4代皇帝モンケの元、弟クビライ他南宋攻略を進める。日本では鎌倉で執権政治を握る北条時頼を中心に来るモンゴルの侵攻に備え水軍強化を進める。この両国の姿を交互に描く。少し慣れてきたが人間関係にまだ混乱状態で読み終える。

    モンゴル国
    チンギス4男トルイの息子モンケが4代皇帝の座に付き領土拡大に南宋攻略に挑む。クビライは阿朮を赤影隊の隊長に据えモンケの命を受け南宋責めに向うも運河と2つの城の攻略は困難と見極め攻めもせず撤収するもモンケから軍権を剥奪される。モンケはタガチャルに再度攻めの命を出すもタガチャル軍は攻めるも運河を利用した強固な罠を見抜き早々に撤収する。モンケ、クビライ兄弟の従

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    2026年06月11日
  • 楠木正成(上) 新装版

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    歴史小説を久しぶりに読んでみた。
    あまり大河ドラマ等でピックアップされにくい鎌倉~南北朝時代周辺を選択。

    楠木正成自体は非常に有名であり、忠義あるいは大儀のために命を懸ける武将としての印象があり、
    また、戦術としても当時の武士の一般的な正面衝突の野戦というよりは、ゲリラ戦により戦果を上げたと認識していた。

    この小説では、楠木正成を「悪党」という、正式な武士とは少々異なる出自に設定している。豪族などとも違うが、普段商売により力を蓄え、地域に勢力を持ち、支配下の地域から兵を募ることもできるそんな存在である。

    あくまで小説であり、事実もまた異なる部分は多いにあるのだろうが、このような「悪党」と

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    2026年06月07日
  • 水滸伝 二 替天の章

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    登場人物が多すぎて、時間おきながら読むと、毎回誰が誰だか分かんなくなって自分の集中力の無さに嫌になっちゃう。

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    2026年06月06日
  • 森羅記 一 狼煙の塵

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    チンギス記の続編。元寇ををめぐるクビライと北条時頼を描く。チンギスハンの死後ハンの座をめぐる争いが起き、トルイの次男クビライの兄モンケが第4代皇帝として即位する。

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    2026年06月02日
  • 岳飛伝 五 紅星の章

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    勝っても負けても絶対に変わらないもの、それが志。

    金と岳飛の闘いが続くが、やっぱり梁山泊メンバーのエピソードにしか感情移入できない。今度こそ決着をつけるぞ詐欺、いい加減にしてほしい。つかんやん。死んでほしくない!って思えるほど魅力ないから。花飛麟をさくっと死なせてしまったのが本当もったいない。そのくらい、ウジュも岳飛も薄い。

    岳飛軍には、総大将たる岳飛以外に魅力的なキャラクターがいない。岳飛自体にも楊令ほどの魅力が無い。まして金など…。
    今後どれだけ魅力的な群像劇にできるのか。岳飛伝全体に言えることだが、肝心の岳飛軍の魅力に乏しく、梁山泊メンバーの魅力の残り香でかろうじて保っているように映

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    2026年05月24日
  • 陽炎の旗 続・武王の門

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    この時代の知識は皆無に等しいので、義満の時代が以外と盤石でなかったのかとか、月王丸、竜王丸が本当に存在したのかなど、どこまで実態に則した内容なのか分かりませんが、不安定な時代に自分なりの正義に基づいて安定した世の中を実現しようとする人たちの気持ちは大変熱いものでした。

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    2026年05月24日
  • 史記 武帝紀(一)

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    読んだ本 史記 武帝紀 一 20260419

     北方謙三の本を読んだのって、高校生以来かもしれない。読んだかもしれないけど、大藪晴彦とかと混同してて覚えていない。
     水滸伝や三国志、シンギスハンとか歴史ものを恐ろしいスピードで書いてるのは知ってるけど、歴史作家の方を選んじゃう。
     という中で、知ってる話だとどうしても比べちゃうような気がして、読んだことのない「史記 武帝紀」を読んでみることにしました。
     ハードボイルド作家のイメージが凝り固まってるんですが、ちゃんと歴史小説家になってるのが、なんか違和感。
     ハードボイルドの要素がないかというと、男の生きざまを描いているのであるってことなんで

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    2026年04月19日
  • 岳飛伝 四 日暈の章

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    岳飛と金軍との戦い、南の地での開墾。
    この2つが動と静のように交互に綴られる。

    岳飛の活躍に、忍び寄る不穏な陰。

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    2026年04月19日
  • 友よ、静かに瞑れ

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    ネタバレ

    物語最後に竜太の父親が亡くなるのが可哀想すぎる。父親のために命投げ出して頑張ったのに父親はどこに命投げ出してるんやって。

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    2026年04月15日