北方謙三のレビュー一覧

  • 楊令伝 六 徂征の章

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    北も南も落ち着いて、今回は静かな物語が、次の時代を予感させるような雰囲気で続いた。

    狂気も、絶望もあるのだけれど、戦乱から少し離れたそれらの色合いはだいぶ違う。

    静寂と深さの中に、彼らの重ねた年齢を少し思う。

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    2012年02月25日
  • 楊令伝 八 箭激の章

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    今回は読むのに少し時間がかかってしまった。

    戦いで、というだけではなく、死にまつわる物語が濃密で、時に苦しくなることもある。
    一方で、紡がれていく思いや、成熟していく人たちの葛藤などで胸を熱くしたりもする。
    戦いの収束というよりも、どこか終末に向かっているような雰囲気を強く感じた。

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    2012年02月24日
  • 杖下に死す

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    大塩平八郎の乱を舞台に架空の人物を主人公にして話は進む。北方歴史小説らしい男らしさや爽快感はあるが、大塩の養子の何に魅かれて友情が生まれたのか、いまいちだった。

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    2012年01月21日
  • 林蔵の貎(上)

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    2012年01月 03/03
    間宮林蔵の物語。蝦夷地の山や海の描写にわくわくさせられる。
    解説にある「何事かを成し得なかった男たちの闘い」や「負けが前提でどこまで闘えるか」と断じ切る視点になるほどと思わされた。
    復讐劇となる後半はすこし読んでいてしんどいところもある。

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    2012年01月15日
  • 杖下に死す

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    ネタバレ

    大塩平八郎の乱を作者の分身ではないかと思わせる架空の主人公、光武利之の視点から描いた作品。その思いは北方版『三国志』、『水滸伝』へと繋がって行くと感じさせる。だが、もう一つ胸が弾まないは、光武が傍観者のままであったのではないだろうか。大阪に蠢く深層にも言及されているが、これも生かされているとは感じさせない。

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    2011年12月15日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    いろんな人がいろいろ動きます。大きい戦いの準備のために。
    官能シーンは相変わらず北方謙三さんです。そんな女がきっと好きなのね。とはいえそんなこんなで爽やかな読後感。

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    2011年12月14日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    あまり大きな動きのない巻であった。
    が、ここからはじまる大きな戦いへと続くドラマを予感させるエピソードが多々あり。今後が楽しみ。

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    2011年12月12日
  • 雨は心だけ濡らす

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    意外とあっさりしていた。
    北方さんのハードボイルドな作品は主人公が男か女かで物語の印象や後味も大分変わってくる(気がする)。主観が男性的か女性的かで感情移入にも差異が出る。結構それは重要で、その違いが作品にはっきり表れている(気がする)。

    作の主人公はド派手にカーチェイスはするわ、暴力にも屈しないわの男勝りな女。でも味としてはどうしても薄口。北方作品はあっさりより男臭いくらいコッテリとした方が好き。
    主人公が女性だから悪いというわけではないが、なんとなくスッキリしないというか「おぉ!」という高揚感は前回読んだ北方作品に比べれば弱かった。個人的に。

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    2012年01月25日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    物語の継ぎ目となる章です。漢達の移ろう日々をたんねんに描写しています。聞煥章の夢とそのどうしようもないあがきが心に残りました。そして主人公の楊令がかいま見せ始める儚さも。

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    2011年12月04日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    5巻までと比べれば、動きがない章である。
    ここで打った布石が次巻以降で活きてくるのか?
    来月が楽しみである。

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    2011年11月21日
  • 楊家将(ようかしょう)(下)

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    中国では、水滸伝、三国志と並ぶといわれる有名なお話。
    確かに中国人に聞いてみたら全員知っていた。
    日本でいえば、口頭で伝わった水戸黄門みたいなものだとのこと。
    勢いだけで駆け抜けるような小説だった。

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    2015年07月14日
  • 楊家将(ようかしょう)(上)

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    読みやすい。
    つるっと読める。
    これがハードボイルド時代小説かと。
    当時の中国の時代背景等全然勉強にできないが(宮城谷の本は大分勉強になる)まさに大衆娯楽小説といった感だ。
    かっこいい男が書きたいんだ!という意思がびんびん伝わってくる。
    なんだか、息抜きにいい気はするので、下巻もつるっと読み進めてみる。

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    2015年07月14日
  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    この巻の主役は何といっても趙仁(呉用)。
    前巻からの流れで死亡フラグ立ちまくってたと思ったら無事救出。
    ただ、官軍vs梁山泊の戦いに突入する次巻への期待を込めて評価は低め。

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    2011年11月03日
  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    この巻では梁山泊の場面が少なくちょっと物足りなかった。
    信者の楯に使う戦い方は読んでて嫌な気分になる。
    物語の流れの上で重要な場面ではあっただろうけど、早く颯爽とした漢達の闘いを読みたいな。

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    2011年10月28日
  • 楊令伝 五 猩紅の章

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    南の宗教騒乱は70万人もの犠牲者を伴う酸鼻を極めた戦いの末、禁軍の勝利となる。その間梁山泊軍は一州に相当する地域を制圧し新たな国の形を模索しはじめる。智多星・呉用の”あがき”が心に残る第5巻です。

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    2011年10月27日
  • 杖下に死す

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    異変が伝えられたのは、19日の早朝だった。
    仙蔵は、すでに出かけていた。伝えてきたのは、仙蔵が連れていった板場の若いものである。
    「そうか」
    ほかに言葉はなかった。
    利之は部屋に戻った。お勢が、火鉢に炭を足していた。
    「洗心洞から、隣の屋敷に大砲が撃ち込まれたそうだ。それから外へ出たらしい。門弟数十人。それが、次第に増えているという」
    「どういうことでございます、それは?」
    「つまり洗心洞の叛乱に加わろうと、人が集まり始めているということだ」
    叛乱という言葉に、お勢は息を呑んだ。言った利之も、背筋が寒くなるような心地がした。
    「洗心洞の建物は燃えている」
    「まあ」
    「洗心洞から出た連中は、救民

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    2011年10月17日
  • 楊令伝 二 辺烽の章

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    この巻では、主要な登場人物が出揃う。子午山はいい。
    この長い物語の第二の聖地と言えるだろう。
    この後も、子午山がどのように使われるのか興味深い。

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    2011年10月13日
  • 楊令伝 四 雷霆の章

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    ネタバレ

    北と南で戦争が始まる。
    といっても、梁山泊が戦をするわけではなく、
    北は宋vs燕(新遼)、南は宋vs方臘。
    まだまだ序盤、戦はあれど粛々と物語は進む・・

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    2011年10月13日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    水滸伝の凄さをどんな形で継承・展開するのか?
    それが、この作品に対する俺なりの期待だ。
    壮大な交響曲の第一楽章プロローグという感じの第一巻だった。
    単行本でこの作品についての書評等はある程度知っている。
    が、何か違うのではないかといつも思っていた。
    さて、この物語の終わりにどんな感想を持つのか今から楽しみでならない。

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    2011年08月28日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    北方水滸伝読まずにこれから入るのは、かなりの冒険。しかし、登場人物の予備知識なしに、最初の相関図的なページに戻りながら読み進めるのはちと難儀ではある。

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    2014年01月04日