あらすじ
楊令を頭領に迎えた梁山泊は新たな寨に替天旗を掲げ、兵力を結集させていく。禁軍の趙安は、金国との海上の盟により燕京攻略に向けて北進し、耶律大石ら燕国建国の夢を賭した旧遼軍と対峙した。一方、方臘は、精強な軍と信徒の圧倒的な数の力で江南を席巻する。南下した童貫が、ついに反乱鎮圧に動き始めた。信徒の熱狂渦巻く中、呉用は方臘の軍師として、童貫軍を迎え撃つ。楊令伝、熱戦の第四巻。
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あまりに大きさ戦の連続で狂気も少し孕んできているようにも感じた。三国志とはまた違う、男のロマンも多少ありつつも、人間一人一人の本質が剥き出しになっている。それは宗教vs国家というあり様だけではない。どの戦場も、水滸伝での過去の戦とはまた違うものを秘めている様に感じる。思っていた以上に盤面が動くのは面白い。今後も楽しみ
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花飛麟がついに頭角を現し始めました!
馬上で上体をのけ反らせて続けざまに放つ矢は百発百中。
いや~カッコイイな。父親の花栄に勝るとも劣らない技量の持ち主です。
そして楊令は、、、どうしちゃったの?ってぐらい無敵状態(笑)
「水滸伝」の幼い頃から見てきているので、何だか不安になっちゃいます。
一つくらい欠点があっても良いのでは…と思うのですが。
敵側の童貫とはやがてぶつかる事になるのでしょうが、
それが惜しくなってくるほど、童貫は「軍人」として魅力的な人物ですね。
どこまでも潔く漢らしくて、梁山泊にいないのが悔やまれます…。
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楊令伝第4巻のポイントは、 いよいよ戦局が激化していくところだろう。南下した禁軍の童貫が信徒の熱狂渦巻く方臘軍と開戦する。童貫を一時撤退に追い込んだ捨身の方臘の凄み。あっと言わせる童貫の秘策。燕国建国の夢を賭けた耶律大石ら旧遼軍の奮戦も忘れ難い。一方、揚令、史進らを鍛えた子午山の王進の母・王母が静かに逝く。
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「弱さを恥と思わないのが、方臘(ほうろう)の強さと言ってもいい」
分かっているけど、難しい。
弱さを補うのではなく、受け入れること。そして、強さを伸ばしたいと思う。
「人は、自分がそうだと思っている以外の、自分というものがある。」
自分は何者なのか。どれが本当の自分なのだろうか。
それはどんな人(豪傑)でも考えることなのか。
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南方戦、緊張感というか、緊迫感が凄まじい!ビリビリする!
童貫様には『水滸伝』 時代からいつも鳥肌たてられてるなぁ。
このひとの麾下軍が平原に現れる描写を読む時の、背筋がゾクゾクする感覚がたまらないんだ!
童貫様、愛しとーと!
南方戦線に比べて、北方戦線・梁山泊はなんかイマイチだるい感じ?
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花飛麟、ヤバイです。
いま生きていたら、アーチェリーでオリンピック金メダルとかなんだろうなぁ。
そして、とうとう王母様が亡くなってしまう。
子午山の子供たちの、静かな語り合いは、
とても胸打つものがあります。
聞煥章と李富の、当人同士が出てこない戦いも、
注目です、まさに暗闘。
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さらに激しさを増し、消耗戦の様相を呈してきた江南の争乱。方朧の人の域を超えたカリスマ性に導かれた信徒の群れが大地を埋め尽くす。
対する童貫は悲壮な覚悟を胸に殺戮を実施する。
対梁山泊戦とはまったく異なる凄味と不気味さが支配するこの戦いはどうゆう結末を迎えるのか?
方朧の軍師としての呉用の決断は?
そして王母の死を痛む子午山メンバーのシーンは涙もの。大きな優しさに包まれ悲しみや痛みを癒し成長していった若者たちのそれぞれのエピソードを思い出すとグッと来る。
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●1回目 2008.1.27
店頭にでたばかりの本。
しかし、こうして細切れで読んでしまうと、登場人物が誰が誰やらさっぱりわからん。
とくに第二世代の名前と顔が一致しない。
とはいえ、花飛麟がだんだん良い漢になってきた。
●2回目 2015.2.1
南では禁軍総帥童貫対方臘・呉用の対決。
北では禁軍序列第二位の趙安と戦う、蕭珪材・耶律披機・耶律大石の燕雲十六州トリオが渋い。
とくに蕭珪材の今後の活躍に期待。
一方、唐昇・許貫忠のはぐれ宋軍コンビは、いまだにパッとせず。
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禁軍の北と南の戦いが本格的にスタート!
南は安定感抜群の童貫元帥!
方臘率いる百万の信徒による度人に対して懐かしい戦法が炸裂!
それと呉用!?どうすんの!?
方臘が食べている生肉は本当に羊の肉なのでしょうか?なんか想像すると気持ち悪くなります。
北の趙安率いる禁軍からは軍略上は問題ないのですが、色んな謀略が渦巻きます。
謀略に巻き込まれて趙安の大敗なんて事もあり得るのでしょうか?ちょっと不安です。
梁山泊は花飛麟が急成長!彼の活躍する場面多数です。
史進をはじめとする王進の門下生達が一堂に会する場面があります。なんか皆んな立派になったなぁと思わされます。
次作では北と南の戦がどの様に決着するのか?
楽しみです。
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呉用、大丈夫か~。
呉用、大丈夫か~。
呉用、大丈夫か~。
呉用、大丈夫か~。
洗脳疑惑。
洗脳された宗教集団50万の部隊。
さぞ恐ろしいことでしょう。
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まだ宋禁軍が南北の敵と対峙している状況が続いていますね。思ったよりは膠着した状態になっており、長期戦の様相を呈しております。しかし裏で青蓮寺が絡んで、北は決着するかもしれませんが。
それを尻目に着々と梁山泊軍が兵を増強してきているという状況で、梁山泊軍と宋禁軍との全面対決までには、まだ少し時間がかかりそうな気がします。
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ついに梁山泊軍が宋軍に牙をむく。
でも...楊令を超人にしてしまったことで
水滸伝とは趣が違ってきた。
108人の豪傑が集まった水滸伝では、
それぞれ長所もあれば短所もあり、往々にして
その短所のために死んでいった。
そこに切なさや愛おしさがあった。
しかし楊令は完璧すぎるのではないか?
比類ない強さと賢さを持ってしまって、
今のところ欠点がないように思われる。
ちょっと心配です。
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広大な中国を舞台にした戦が始まる。
この後どうなっていくのか、創作だけに先が読めない!
それなのに、単行本巻末の解説者の皆様は、ネタバレ的なコメントが多い!ということで、いつも巻末の解説は読んでません。
残念!
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見返しは花飛麟。
文字通り第二世代岳飛と花飛麟の活躍する四巻。
南の反乱は火のごとく広がるが童貫の戦法に揺るぎはなかった。
北の反乱は勢力が捻れた状態のまま進展、しかし燕軍に不足の事態が。
序盤にして、風雲急を告げ次巻が待たれる。
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北宋時代末期、南の宗教動乱、北の新たな土地をめぐる攻防、そして梁山泊軍の戦い、戦闘の火ぶたは切っておとされた。戦いの季節の中での漢たちの生き様が心に迫る第4巻です。
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「なんだったのでしょう、史進殿?」
花飛麟がそう訊いたのは、宮殿を出てからだった。
「さあな。国とはこの程度のものだ、と楊令殿は、俺たちに見せたのかもしれん」
第四巻は、いままでとは打って変わって、大きな戦いが立て続けに起きる。けれども、なんだか満足度が少ないのはおそらく私だけではない。梁山泊の戦い自体が少ないのである。宋対梁山泊という単純な戦いだった前シリーズとは違い、今回は複雑な様相を示している。南では宋禁軍童貫対宗教反乱方臘との戦い。北では禁軍の趙安対燕国を建てようとする耶律大石たちとの戦い、そして金国と絡んだ楊令が入っていく。梁山泊が絡んだときだけ、すぱっと気持ちのいい読後感がある。ほかの戦いは仕方ないけど、どろどろとしている。
思惑が入り乱れ、金国でクーデターを起そうとした企みを、楊令はあっという間に沈めていく。その政変の決着を部外者であるはずの花飛麟たちが眺めるということも起こる。そして冒頭の呟きにつながるのである。
もう、戦いに勝てばいい、というような物語ではないのだと、著者は私たちに見せたのかもしれない。
花飛麟は成長しているだろうな、とは思っていたけれどもまぶしいくらいにいい男になった。堅物の花飛麟をからかう史進が面白い。また、子午山メンバーが二度集まってしんみりするところも今回の見所ではある。
もう出て来ないと思っていたが、案外新しいキャラも次々と出てきており、前回の英傑たちの人数に迫ってきた。あたらしい将校の穆凌を評して公孫勝が楊雄を思い出し、しみじみというのだ。
「黙々と、ただ自分のなすべきことをやる。腕が立つことも、人に知られようとせず、ひたすら致死軍で働いた。働いたことについて称賛を求めることもせず、私の眼から見て充分な働きをしたが、名を残すことなく、同志の胸になにか刻み付けることもなく、死んでいった」
著者はあっさりと死なせてしまった梁山泊の英傑たちにこのように一人づつ、言葉の勲章を与え、同時に穆凌の紹介も果たしてしまった。
あっという間に読んでしまった。また、一ヶ月が長い。
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全作から数えると北方水滸伝とも長い付き合いになってきたけれど、呉用のことをはじめて好きになれた。
あともうひとつの軸として若いメンバーの成長を見守るのがとても楽しみ。花飛麟や張平、そして今巻からは穆凌も加わるのかな。
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方臘の軍が童貫と本格的にぶつかり始めた。
北では青蓮寺により耶律淳が暗殺され、燕国家の成立が危うくなった。
梁山泊軍は花飛燐が育ちつつあった。
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うーん。
あまり熱は感じなかったな。
水滸伝の、梁山泊を造り上げて、守り抜こうと闘う漢たちの熱さは、楊令伝には感じられない。
宋という国の在り方からはみ出した漢たちが、自分で感じ、考えて行動していたのに対して、今の梁山泊は楊令を中心とした第一世代がすでにひとつの在り方として、型になってしまっているような気がする。
せっかく第二世代が育ってきているのに(楊令だって第二世代と言えばそうだが)、即戦力としれ育てるばかりで、育てる側の懐の深さが見えてこない。
だから第二世代は能力が高いのに、みんないい子。
器からはみ出すような子はいない。(今のところ)
公孫勝に至っては、老いたのか?ってくらい覇気がなく内省的。
しょっちゅう林冲に突っかかっては仲良く喧嘩していたのは、はるか遠くになってしまったんだなあ。
王母の死を知った鮑旭(ほうきょく)の静かな号泣(言葉の使い方として間違っているのは重々承知していますが、そうとしか表現のできない鮑旭の悲しみ方)が唯一、感情を揺さぶられたところ。
楊令に足りないのは、迸るなにかだな。
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それにしても楊令が強すぎるよね。鮑旭が焚き火の燃えさしで地面に名前を書くところで泣けた。エピソードをおさらいするだけで感動を呼べるのは、大河小説ならではだと感じた。3巻で山場が重なっていたので、4巻はしきりなおして種を蒔いて歩いたような印象。二世たちのこれからの活躍が期待される。
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それぞれの思惑と、それぞれが抱える物語のひとつひとつが明らかになり、繋がって行く。
その中心は、幻王のようでありながら、やはりひとりひとりなのだろうとも思う。
青蓮寺の今後が気になる。
そこだけは時が止まったようで、次々と花をつける次世代の波から、取り残されているようだ。