萩尾望都のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本が出ていたことに全然気づいていなかったのだけれど、友達からのメールで知った。悲しい内容らしく、「いにしえのオタクたちがざわついているらしいよ!」とのこと。
いにしえのオタクて!(笑)
年季の入ったオタクたち、つまりそれはアナタと私のことですね。
ということで、泣いてしまいそうだなーと覚悟しつつ読んでみた。
泣かなかったが、けっこう驚いた。
内容に、ではなく、萩尾望都さんも、竹宮惠子さんも、お二人とも、作品から受ける印象そのまんまの人なんだなぁ、ということに。あまりにもそのまんまではないですか!
私は竹宮惠子さんの作品から、「思考が論理的で、分析的で、仕事(漫画の仕事だけじゃなく、会社勤め的な仕事)が出来そうな人だなぁ」とずっと思っていた。まさにそのような颯爽とした人物として彼女は登場する。
一方、萩尾望都さんは、彼女の作りだした一角獣種そのものではないの。
コミュニケーションが苦手で、口が達者な人たちの思考スピードにはいつも圧倒されていて、大好きな漫画以外は本当に不器用で、という様子が、いろんなエピソードから浮かび上がってくる。(マネージャーの城さんの文章からは特に鮮明)
しかし・・・
読み終わった正直な感想として、「もう少しうまくやれなかったのかなぁ」と、残念にも思ってしまった。本当に萩尾望都さんという人は、漫画以外はまったく不器用な人なのだなぁ。
竹宮惠子さんの「少年の名はジルベール」では、竹宮惠子さんの頭の中だけで起こった戦争について書かれていて、戦う相手も竹宮惠子さんご本人、という体だったのに、この本はそれをリアルな戦争にしてしまった、という印象。しかもただの小競り合いじゃなくて総力を挙げての宣戦布告が世界に配信されてしまったって感じ・・・
本人としては、仕方なく防護壁を建てただけ、ということなんでしょうけれど。
おせっかいな人、下世話な興味で突き進む人はいくらでもいるだろうから、この本を出したことで、萩尾望都さんが本当に求めていた静けさはむしろ永遠に手に入らなくなってしまったのでは、などとも思ってしまった。しばらくは静かだろうけれども。
私は竹宮惠子さんと萩尾望都さんを自分の頭の中の分類上で同じカテゴリに入れたことは一度もないけれども、この本を読むと、二人の興味や作品がしばしばシンクロしていたことが分かる。
親友になれたかどうかは神のみぞ知る、だけれど、もしも大泉時代の悲しい出来事がなければ、二人はお互いに一番の読者になっていたのかもとは思う。
ところで、大泉時代の萩尾望都さんについての認識が、「少年の名はジルベール」と大きく食い違っているのには本当に驚く。
「ジルベール」に書かれているのを見ると、萩尾望都さんの天才性は誰もが認めるところのはずだったようなのに(だから竹宮さんも嫉妬で具合が悪くなるほどだったんだし)、なのに、この本での当時の彼女の漫画家としての自己評価の低さはいったいどういうことなんだろう。
クリエイティブな仕事をする上では、自己評価が低すぎるというのはかなりしんどいことだったと思うなぁ。
いや、あなた、天才だから!!!!と当時の彼女に声を大にして言いたい。
ていうか、言う人はいっぱいいたんだろうけれど、聞いてなかったのかな? -
Posted by ブクログ
先月のちょうど今頃、池袋の梟書茶房に行ってきました。
タイトルも著者名もブックカバーで伏せられた1231冊の本が並んでいて、訪れた人たちは番号、紹介文そして直感だけを頼りに選んで購入できるカフェです。
それで私の誕生日とおなじ番号だったのがこちら。紹介文を読んでも興味を惹かれたので、買っていざカバーをめくってみたら漫画だったのでびっくりもびっくり!
萩尾望都さんかー、好きな作家さんたちの大好きな一冊としてよく挙げられているのを見るのでもちろんお名前は存じていたけれど、読むのは初めて。
バレエに打ち込むレヴィ、オリバー、サンドラたちまだ10代の少年少女が主人公の短編で、彼らは天賦の才能に恵まれながらも思い悩み落ち込み、壁にぶつかり、友とすれ違い、大切な人を守れず、派手な舞台の裏ではもがき苦しみながら生きている。
けれどそれらを乗り越えた先にみえる景色が、みせてくれる景色が、バレエという表現にギュッとよりあつめられて際立つ崇高な美しさをつくりあげているのかもしれない。少年少女の成長のすべてがそこにある。
いずれにせよこうして偶然(というかこれは必然!)に身を委ねなければ、きっと手に取ることのなかった一冊だと思う。
久しぶりにこんな珍しくておもしろい本との出会い方をして、なんだかすごくきもちのよい風が吹いた気がする。
たとえば誰かにその人の誕生日の本をプレゼントして、どんな本だったかいっしょに確認するのもワクワクして楽しい。梟書茶房また行きます。 -
購入済み
圧巻のエドガー
初期のポーの一族のエビソードと繋がる、そして各自の苦悩を縦糸に、エドガーが緯糸として物語が紡がれてゆく。
アランは寝たきりですが。続きが待ち遠しいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ■10月の少女たち 1971年8月
少女ならではのセンチメンタル。
■みつくにの娘 1971年11月
和モノ。少女の死と、氷の下に閉じ込められた邂逅。
■精霊狩り 1971年5月
■ドアの中のわたしの息子 1972年2月
■みんなでお茶を 1974年2月
精霊狩りのシリーズ。テレポート出産とか、なんだか円城塔の小説に出てきそうだ。軽やかでいいね。
■千本めのピン 1973年1月
ビジュアルストーリー。
■プシキャット・プシキャット 1974年4月
コミカル路線。
■赤ッ毛のいとこ 1976年8月
まりが預けられた家にはのえるという赤毛のお転婆少女。
まりはコミカルに恋愛遍歴をしていく。
■花と光の中 1976年
少女を失った少年は、青年になってからも幻影にとらわれ続け。
絵柄も話もまさか「赤っ毛のいとこ」と同じ年とは思えないくらい違う。
■あそび玉 1972年1月
SF舞台で超能力。ほんと萩尾先生の幅の広さよ。
■影のない森 1977年2月
「シベールの日曜日」にサイコセラピーを掛け合わせたら。
■十年目の毬絵 1977年3月
こういう3人組。「突然、炎のごとく」を現代日本に?
■デクノボウ 1983年
漫画家がネームを描くときはこんなふうになるんですよーという楽屋噺。
■砂漠の幻影 1984年
男が人類の栄枯盛衰を見て、砂の食む夢だったろうかと思う。
いやー山尾悠子の「傳説」を漫画家するなら萩尾先生。
というか、山尾悠子が萩尾先生に影響を受けているのだろう。
■神殿の少女 1984年
かつて愛した少女を思う老人が、神殿にて。
■月蝕 1979年12月
飼い主に成り代わり女と結婚した狼が、子供を産んで。
@
2021年10月再読。 -
購入済み
10点満点で評価します
萩尾望都:由良の門を:7点:寄生獣テイストはあまり無いけど雰囲気は良し
太田モアレ:今夜もEatit:10点:素晴らしい。極上パロディ。本書最高傑作はこれ
竹谷隆之:ババ後悔す:1点:うーん、何が描きたいのか
韮沢靖:PARAGANT:0点:これが無ければ本書はもっと安かったのかなあ?
真島ヒロ:ルーシィとミギー:3点:まあ原作が好きなら別に良いんじゃ無い?
PEACH-PIT:教えて!田宮良子先生:6点:まあまあ。ちょっと面白い
熊倉隆敏:変わりもの:9点:かなりハイレベル。雰囲気良し。本書ナンバー2
皆川亮二:パーフェクトソルジャー:5点:期待外れ。他の作品は好きな漫画家だが
植芝理一:ミギーの旅:2点:環境漫画?としてなら有ってもいいかな
遠藤浩輝:EDIBLE:5点:期待外れその2。もうちょっとなんとかならんかったか
瀧波ユカリ:寄生!!江古田ちゃん:6点:江古田ちゃんだからね。まあこの程度でしょう
平本アキラ:アゴなしゲンとオレは寄生獣:8点:ハイレベルパロディ。ギャグ系ではトップ