萩尾望都のレビュー一覧

  • ポーの一族 秘密の花園 1

    CAT

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    ポーの一族ときたら、見逃すわけにはいかない。…でも、どうしても複雑な思いに駆られる。間違いなく萩尾望都だ。でも、読みたかったポーではない…。

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    2021年10月08日
  • スター・レッド

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    2006年以来15年ぶりの再読。

    本作は「11人いる!」「百億の昼と千億の夜」に続くSF長編で、今後「マージナル」へと。
    確かに世界の壮大さと生殖能力が関連しているという意味で、萩尾ワールド。
    また生殖能力云々に留まらず性転換という少女漫画的モチーフが出ることで、さらに萩尾ワールドっぽさが増す。
    極めつけは「宇宙レベルの孤独」、これが萩尾テーマだろう。
    と当時のSFの潮流も何も知らずに書いてみちゃう。

    500ページを超える分厚い一巻本を一気読みしたせいか、個人的には、超能力や舞台やがびゅんびゅんと飛ぶなー、と理解できなくはないが実際に体験するほどには迫ってこなかった印象。
    70年代後半当時

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    2021年09月27日
  • 山へ行く

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    ネタバレ

    ・先日「私の少女マンガ講義」新潮文庫で読んだ「柳の木」以外は初読。
    ・タイトル……谷口ジローっぽかったり、藤子・F・不二雄っぽかったり。
    ・誰が誰とどういう関係性で、という人物関係がセリフで執拗に説明されるのがちょっとまだるっこしいな、と近年の萩尾望都作品を読んで思っていたが、考えてみれば各編がたった数十ページ、ということは雑誌では読み切りだろう。一篇で独立させるには必要な配慮なのでは、と思い直した。
    ・わちゃわちゃしているだけでなく、孤独というテーマが貫かれていることが端々に見える。
    ・70年代当時に萩尾望都の熱狂的ファンになって人生ずっと追ってきた読者と、新たに出会うかもしれない若い読者と

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    2021年09月27日
  • 10月の少女たち

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    初期の短編作品16編を収録しています。

    「精霊狩り」「ドアの中のわたしの息子」「みんなでお茶を」の三編は、超能力をあやつる精霊の少女ダーナ・ドンブンブンが主人公の連作短編です。異能の持ち主であるがゆえに人びとから迫害されるという世界設定や、生殖にかかわるテーマをあつかっているところなど、『スター・レッド』や『Marginal―マージナル』に通じるSF作品で、著者がこれらのテーマにとりくみつづけてきた経緯を知ることができます。

    「赤っ毛のいとこ」も連作短編形式の作品です。茨木(いばらぎ)まりという黒髪の美少女が、いずれもクセのある三人の少年たちに言い寄られながらも、彼女の恋の理想像とのズレが

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    2021年09月11日
  • ルルとミミ

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    初期の短編作品12編を収録しています。

    表題作「ルルとミミ」の主人公である双子の少女ルルとミミのように、エネルギーに満ちあふれた女の子たちが元気に動く作品が印象にのこっています。とりわけ「ごめんあそばせ!」のエマ・ディズニーは、「キーロックス」のドラマー募集におうじて類まれな能力を見せつけながらも、気ままに多くのクラブをわたり歩いては、少年たちを翻弄しつづけます。「花嫁をひろった男」は、タイトルのとおりオスカーという青年が結婚式から失踪したキャンディという女性が倒れているのを発見する話ですが、天然のヒロインに男たちが振りまわされるラブ・コメディです。

    「かたっぽのふるぐつ」は、公害問題をか

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    2021年09月11日
  • A―A’

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    「一角獣種」と呼ばれる、特徴的な髪色をした登場人物たちが主役を務める短編作品6編を収録しています。

    表題作「A-A'」は、惑星開発プロジェクトのメンバーだったアデラド・リーが事故で亡くなってしまい、彼女のクローンがあらたなメンバーとしてやってくる話です。アデラドの恋人だったレグ・ボーンは、クローンとなって帰ってきた彼女と打ち解けることができず苦しみますが、しだいに二人の心に変化が生じることになります。

    「一角獣種」の登場人物たちはいずれも感情の動きを表面に出すことがすくなく、そうした彼らに戸惑いながら、自分自身の感情に駆られていく周囲の人びととの対照が印象的でした。

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    2021年09月10日
  • あぶない丘の家

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    両親を事故で亡くした平羅坂真比古(ひらさか・まひこ)と兄の安曇(あずみ)は、二人で暮らしています。ところが、彼らの暮らす家に奇妙な出来事が起こるようになり、神社の神主である坂上という老人から、その家の下に宇宙からやってきた隕石が埋まっていることが語られます。やがて、マヒコの目の前に女の幽霊がすがたを現わすようになり、さらにアズミの意外な正体までもが明らかになっていきます。

    ほかに、マヒコが源頼朝と義経のきょうだいをめぐる歴史的事件の場面にタイム・スリップする話や、未来からやってきたジーンという少年を拾う話などが収録されています。

    著者の作品は、緊密なストーリー構成をもつものが多いのですが、

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    2021年09月10日
  • 海のアリア 1

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    仲間たちとともにヨットで海へと出た音羽(おとわ)アベルは、嵐のなかで光る球体を目にして、波にのまれて行方不明となります。

    やがて家に帰ってきたアベルは、それまでの記憶をうしない、以前の彼からは理解できないような言動をくり返して、弟のコリンをはじめ周囲の人びとを戸惑わせます。そんな彼らの通う聖シモン学院に、有亜土(ありあど)ディデキャンドという音楽教師が赴任してきます。彼は、自分がエイリアンだと名乗り、アベルの身体のなかに入り込んだ「ベリンモン」という楽器の演奏者であるといいます。自分はアベル以外の何者でもないと反発するアベルは、アリアドに背を向けつづけますが、アベルの不思議な能力によってさま

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    2021年09月10日
  • イグアナの娘

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    表題作をはじめ短編6作品を収録しています。

    「イグアナの娘」は、青島リカと妹のマミの物語です。二人の母親のゆみこには、リカがトカゲのように見えてしまい、彼女に愛情を注ぐことができません。そんな家庭で愛を受けることなくそだったリカは、いつしか人間のなかで一匹のイグアナとして一生をおくることを受け入れるようになっていきます。

    ほかに「帰ってくる子」や「カタルシス」など、親子愛のもつれやゆがみをえがいた作品、「午後の日射し」のように夫への愛をうしなってしまった女性を主題とした作品などが収録されています。

    「イグアナの娘」や「学校へ行くクスリ」は、登場人物のすがたが変化して見えてしまうという設定

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    2021年09月10日
  • ローマへの道

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    バレエ・ダンサーとして成功することを夢見る青年マリオ・キリコの物語です。

    ドミ・ド・リールのオーディションに合格したマリオは、おなじく合格したラエラことラファエラ・ロッティと交際をはじめます。しかし、彼のほんとうの両親をめぐる問題のせいで彼の心の安定はうしなわれ、はじめはめだたなかったもののしだいにその才能を開花させていく同期のディディに対して後れをとっていると感じて、しだいに追いつめられていきます。その結果、彼は何度もラエラに手を挙げてしまい、二人の関係も冷え込んでいきます。

    『感謝知らずの男』にも登場したレヴィが本作でも重要な役どころを担っており、そちらを読んだことのある読者にとっては

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    2021年09月10日
  • 感謝知らずの男

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    バレエ・ダンサーの青年レヴィを中心に、何人かの登場人物たちによって構成される連作短編集です。

    「感謝知らずの男」は、人と容易に打ち解けることのできないレヴィが、隣人になったモリスとミリーのカップルのおせっかいに困惑させられる話です。ほかに、レヴィのバレエを踊るすがたに魅せられて彼をモデルにしたいと申し出た写真家のアーチーと、その恋人だったガブリエラとの関係の変化をえがいた作品や、オリバーとローズマリィの恋をえがいた作品などが収録されています。

    レヴィが主人公の4編にくらべると、あとの2編はややコミカルな雰囲気が強いようにかんじます。どちらもたのしんで読むことができました。

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    2021年09月10日
  • フラワー・フェスティバル

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    バレリーナをめざす五所みどりは、義兄の薫の友人であるガブリエルに招かれて、イギリスのパディントンにあるロシア・バレエの学校が開催するサマー・キャンプに参加します。

    おなじく日本からやってきた東蘇芳や、バレエを生み出した西洋文化のなかでそだった同世代の女の子たちに取り巻かれて不安を感じていたみどりでしたが、公演でスピリットの役を引き受けることになります。しかし、みどりの相手役となるサンダーパートナーであったレイチェルが急遽キャンプにやってきたことで、スピリットの役をめぐってみどりと争いになってしまいます。さらにみどりの母である園子のかつての夫であるジョージと出会うことになり、みどりの周辺はます

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    2021年09月08日
  • とってもしあわせモトちゃん

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    緑色の大きなスポンジケーキのような謎の生物モトちゃんを中心とするギャグマンガです。

    モトちゃんが、ジョニー・ウォーカー少年の飼い犬ナポレオンの犬小屋をこわしてしまったり、おもちゃのグライダーを小鳥とカン違いして恋に落ちたりと、いろいろな事件を巻き起こします。

    ギャグ・センスはややシュールで、大爆笑するような作品ではありませんが、ひまなときに頭をからっぽにしてたのしめる内容です。

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    2021年09月04日
  • ゴールデンライラック

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    表題作「ゴールデンライラック」のほか、「ばらの花びん」「マリーン」を収録しています。

    「ゴールデンライラック」は、ヴィーことヴィクトーリアという少女と彼女の家に引き取られてきたビリー・バンの物語です。ヴィクトーリアの父親のスタンレィ氏が死んだことで、彼女たちは働いて生活をすることを余儀なくされます。最初はホテルで働いていたヴィーは、やがてクラブで働きはじめ、スティーブンス男爵と知りあいます。しだいに変わっていくヴィーを身ながら、ビリーは複雑な思いを胸にかかえます。

    「ばらの花びん」は、ミシェルという青年と、彼の年上の友人であるマルスラン、そして美しい未亡人のファデットと、ミシェルの姉のセザ

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    2021年09月04日
  • 私の少女マンガ講義(新潮文庫)

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    萩尾望都による少女漫画誌概論と、近作の解説。
    ほんとうに漫画が好きな人だな。よう読んどいでる。大泉の話でも出てきた、この漫画をあの人が描いたら……という遊びの話がここでも出てくる。

    岡崎京子を少女漫画の血脈の中で語っているのが新鮮。いや確かに萩尾望都と大島弓子からの影響は大いに語っているのだし継承者であるのは確かなんだけど。
    岡崎京子を男性批評家が理解できてなかったという話にどきりとする。わ、わたし、わかってるのかな…大好きだけど、自信なくなってきた。

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    2021年07月25日
  • 私の少女マンガ講義(新潮文庫)

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     姉の持っていた『ポーの一族』を学生時代に読んで、ストーリテリングの巧さに感嘆し、エドガーの行く末に想いを馳せたものだった。
     『ポーの一族』の新作が40年ぶりに発表されると聞いて、当時の記憶が思い出されたが、期待半分、不安半分だったので、読むことはしなかった。
     そんな時本書が刊行されたので、手に取った。

     I章は、もともとイタリアでの日本少女マンガ講義を元にしたもので、著者の視点でのマイルストーン的な作品が紹介されるとともに、自作を素材にテーマやテクニックが語られる。
     タイトルは知っているが実際には読んだことのない作品が多くて興味深かった。


     II章は、I章を踏まえた上でのインタビ

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    2021年07月22日
  • ポーの一族 1

    無料版購入済み

    有名作品

    萩尾望都さんは漫画界で超有名な方で、その中でも『ポーの一族』は一度は読んでみた方が良いと思って読んでみました。
    正直な感想としては連載当時に読んでいたら、また違うのかなという印象です。

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    2021年07月11日
  • 花歌舞伎徒然草 はなのかぶきよもやまばなし

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    2021-07-07
    正直、こういう本はこまる。舞台が観に行きたくなってしかたなくなる。地方住の悲しさよ。

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    2021年07月08日
  • ポーの一族 秘密の花園 1

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    1888年レスター郊外、ロンドンへ向かう途中で道に迷ったエドガーとアランは美しいバラ園のあるアーサーの邸宅に身を寄せる。アランが深い眠りについってしまったため、アランの身を隠す代わりに、エドガーはアーサーが描くランプトンの絵のモデルになることになる。
    今回は一巻では終わらないので続きが楽しみ。

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    2021年05月30日
  • 一度きりの大泉の話

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    この本が出ていたことに全然気づいていなかったのだけれど、友達からのメールで知った。悲しい内容らしく、「いにしえのオタクたちがざわついているらしいよ!」とのこと。
    いにしえのオタクて!(笑)
    年季の入ったオタクたち、つまりそれはアナタと私のことですね。

    ということで、泣いてしまいそうだなーと覚悟しつつ読んでみた。

    泣かなかったが、けっこう驚いた。
    内容に、ではなく、萩尾望都さんも、竹宮惠子さんも、お二人とも、作品から受ける印象そのまんまの人なんだなぁ、ということに。あまりにもそのまんまではないですか!

    私は竹宮惠子さんの作品から、「思考が論理的で、分析的で、仕事(漫画の仕事だけじゃなく、会

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    2026年06月02日