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ぼくたちはロケットが大好きだった。土曜日の朝の宇宙空港、爆音とともに大空へ消えゆく光点。いつかあのロケットで星の海を渡っていくことを、ぼくたちはずっと夢みていたのだった…。少年たちの宇宙への憧れに満ちた表題作をはじめ、深海の闇にまどろむ恐竜を100万年の時を越えてよびさます「霧笛」、万聖説の宵は妖魔たちの饗宴「集会」など、レイ・ブラッドベリの傑作短編を萩尾望都が描く、珠玉のSFポエジー全8編。
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Posted by ブクログ
原作の透明感というか、実世界とほんの薄紙一枚だけ位相のずれただけの繊細なレイ・ブラッドベリのSF小説の世界を、見事に絵にしていて、すごい。これを読んで、ブラッドベリファンになりました。 「夢見る少年(少女)」が主人公の、全部で8編のSFポエジーが入っており、その一遍一遍が、異彩を放って忘れがたい。...続きを読む 特に、「ウは宇宙船のウ」と「霧笛」は何度読み返しても、心に響き、泣きそうになります。(最初に読んだときは号泣しました。しばらくこの本を手に取ることができないほどショック。) コドモは共感し、オトナはかつての純粋な夢見る気持ちを思い出す。 心揺さぶられるマンガ!
どこが、というわけでもないんだが、私の潜在的な郷愁をくすぐる。原作はブラッドベリだっけ?原作読まなくても充分だ、きっと。日本人ならちぐはぐに和訳された原作よりも、これを読むといいと思う。
懐かしい漫画を再読しました。 萩尾望都の「ウは宇宙船のウ」。 レイ・ブラッドベリの短編集を漫画化したもの。 歳がバレバレですが(笑)、子供の頃にこの漫画に出会って、そして、レイ・ブラッドベリというSF作家を知り、そしてその後しばらくレイ・ブラッドベリの小説を読み漁る、という時期があったんですよね...続きを読む。 海外SF小説を読むきっかけになった漫画との出会いでした。 少し前に、本屋でレイブラッドベリの短編集「猫のパジャマ」を見つけて読んでから、萩尾望都さんのこの漫画を読み直したい!と思っていたんですよね。やっと見つけて購入したのでした。 懐かしいー。そして、どの話もキュンとくる。 レイ・ブラッドベリの短編は、ちょっとふしぎな雰囲気を持っているものが多くて、それが萩尾望都さんの絵柄やコマ割りやキャラクタにマッチしていて、原作が漫画を、漫画が原作を高めている、と、そんな感じがします。 レイブラッドベリも、萩尾望都も、どちらも好きだ。 ところで、レイ・ブラッドベリはアメリカ人なんですね。なんとなく、イギリス人という印象を持っていました。多分、私がレイ・ブラッドベリを知ったのが、この、萩尾望都さんが描いた短編集だったからなんだろうな、と。萩尾望都さんの絵には、なんとなく、アメリカよりもイギリスの香りがする気がする。それはもしかしたら、「ポーの一族」の影響があるのかもしれません。 それから、久しぶりに萩尾望都さんの昔の漫画を読んで思ったことなんですが、コマ割り、というのか、コマや絵の繋がり方が、映画とかドラマを見ているようだな、と。人物が動いていって次のシーンに繋がっていく、というのが、なんだか長回しのワンカットで展開していく映画ような印象を受けました。ただ人物とセリフがあるだけではなく、世界観まで包含して描く紙面。いやー、すごいなー。好きだなぁ。 また「11人いる」とかを読み返したくなりました。
レイ・ブラッドベリとSFに興味を持つきっかけになった漫画です。 初めて読んだときは衝撃を受けました。 とくに「霧笛」を読むたびになぜか泣きそうになります。永遠を生きる孤独の悲しみ、途方もない時間待つにもかかわらず報われない愛。切ないです。 「ぼくの地下室へおいで」は読後しばらく考え込んでしまう作品。...続きを読むなにかがおかしい、じわじわと見えない何かによって変化させられていく怖さを感じ取るロジャー。でも何も根拠はなく、不安も漠然としているので「そんなこと気にしてもしょうがない」「疲れているんでしょう」と取り合ってくれないのが普通。でも人はいつもそういうサインを見逃し、また先送りにして本当に困ったときに慌てて対策を考えるはめになるのは何とかならないんかな?とか考えてしまう。そしてマニーの考えはほとんど的を得ているけどもあり得ないしあくまでも憶測。ラストになんとなくゾクッとします。 原作の方も読みたいです。
30数年に及ぶ愛読書です。 レイブラッドベリに目覚めるきっかけの作品でもあります。 「集会」がやはり一番好きですね・・・甲乙つけがたいけど。 2011年6月15日 再読 2013年7月14日
萩尾 望都の短編集の中でも、 本当に、本当にグッとくる1冊。 宇宙と人間と生命の神秘と、 そのなかで人間がおりなすせつなさと。 全部、1冊で、読める。
レイブラッドベリの本を漫画で全然違和感なく書いています。これは素晴しいですよ。両方読んでみると面白いかも
レイ・ブラッドベリの作品をもとにした短編8編を収録しています。 表題作の「ウは宇宙船のウ」と巻末の「宇宙船乗組員」は、SF色の強い作品です。もちろん短編なので、凝った世界設定などに読みどころのある作品ではなく、地上につなぎ留められた人間が広大な宇宙に夢を馳せるロマンティシズムが表現されています。 ...続きを読む 「泣きさけぶ女の人」や「ぼくの地下室へおいで」は、幻想的な結末が印象的な作品です。こうしたテイストの短編といえば、おなじく「二十四年組」の一人である山岸凉子の得意分野という印象が強いですが、本書の作品は緊迫感が若干控えめな一方、抒情性が強く現われているように感じられます。
【収録作品】ウは宇宙船のウ/泣きさけぶ女の人/霧笛/みずうみ/ぼくの地下室へおいで/集会/びっくり箱/宇宙船乗組員
宇宙局に勤めることを夢見る少年たちを描いた表題作ほか7作の短編集。 男の子が主役の物語が多かったように思ったけれど、実際は少し多いって程度でした。 それだけ男の子が主役のお話のほうが印象的ってことなのかな…。 異星人とおぼしききのこが人間をじわじわとあやつっていく『ぼくの地下室へおいで』は「へぇ...続きを読む~…」って感じだったけど、さすがに大人の対応が遅すぎる『泣き叫ぶ女の人』とかは「そこまで大人はダメじゃないと思う。」って気がしました。
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