萩尾望都のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この物語は、登場人物が多すぎる。人物間の関係が一度読んだだけでは、掴めない。というわけで、第2巻では、章の終わりに人物間の関係が説明してある。
映画、マトリックスでは、現実とサイバースペースの関係を論理的に考えようとすると、納得のいく筋道がつかめるわけもなく、物語の中に入り込めず楽しめなかった。
バルバラ異界でも、現実世界と、キリヤの作り上げた仮想世界に青羽が住み着き、そこに渡会時夫が入り込みタカに引きずられていくうちに、バルバラにいたパインがこちらの世界に来て、キリヤのことをタカだという。現実とバルバラが交錯してきた。
バルバラでは、死者がでると心臓を取り出してみんなで食べる儀式が行われる。 -
Posted by ブクログ
「残酷な神が支配する」全17巻、1993.4-2001.9でついていけなくなって、萩尾離れを起こして人が多数いるのではないだろうか。僕は最後まで付き合ったけど、うちのカミさんやカミさんのお友達は、テーマの気持ち悪さについていけず脱落してしまった。
「バルバラ異界」でどれぐらいの望都ファンが戻ってくるだろうか?
この本の主人公はいったい誰なのだろうか?眠り続ける十条青羽、他人の夢に入り込むことの出来る渡会時夫、渡会時夫の息子のキリヤ。物語の時代は、2052年。
瀬戸内海に浮かぶ幻の島バルバラ。右手の形をしている。この島は、キリヤがパソコンの中に作った架空の島だという。
2045年に何者かにより -
Posted by ブクログ
一気に1〜4巻まで読みました。
ファンタジーな感じで始まりながら、それは親の心臓を食べたあと昏々と眠る少女の夢の世界で、現実の世界で夢の中に入れる渡会が彼女を起そうと夢に干渉しはじめたところから、夢と現実が交錯しあい・・。
いやはや、なんというか4冊で終わるには内容が詰まってます。若返り、不老不死、親と子、遺伝子、試験官ベビー、未来、火星・・・
そして萩尾ファンなら見覚えのある欠片があちこちに・・
4巻ラストで一気に収束していきます。
感じとしてはモザイクラセンを彷彿としましたが、より親と子の関係に重点が。結局、親にとっての「子」子にとっての「親」は、個別の生に対する愛情なのか -
Posted by ブクログ
出来のいい兄と、出来の悪い弟はある日、友達と共に海に出て、そしてそこで兄は死んでしまう。
「ずっと思ってたよ/ずっと思ってた/あいつさえいなけりゃって/でも/それは/死んじまえってことじゃなかった・・・・・・」
しかし、兄は宇宙鉱生物に寄生されて、弟の下に戻ってくる。コメディタッチで進みながらも、何もかも完璧なはずの兄のもつ傷・心の闇が、弟の前に立ち現れる。
そして、そこに表れる宇宙人のアリアド。
アリアドは、兄の中に居る宇宙鉱生物と共鳴して音楽を奏でるプレイヤーだった。
やおいの匂いが漂う?と見せかけて、アリアドの深い傷と死者への悼みがまた読者を沈黙させる。
そして奏でられる、 -
Posted by ブクログ
マージナル=境界の、辺境の、不十分な、わずかな、ほんの少しの
こんな題名をつけるところがすごい。
「マザ」唯一の女性。この国は、マザ以外は男性ばかりだ。
そこへ、「キラ」という、この国にとって異性人とも言える青年(?)がやってくる。
キラを巡り、いろいろな人間(マージナル人、センターの人、キラの産みの両親、別の国のESPなど)が交叉する。
私だったら絶対に思いつかない国、マージナル。
先が見えない面白さ。
いつしか私もマージナル国に魅入られる。
そして、まさかこんなクライマックスを迎えるとは。
予想を裏切るというより前に、予想がつかない。
-