萩尾望都のレビュー一覧
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毒母、毒親という概念が紹介されるようになってだいぶたつ。
自分とその母親の関係はどうだったのかなぁ、こどものを育てる母親として自分はどうなんだろう・・・と振り返りたくて、本書を読んでみた。
まぁびっくりする。世の中にはいろんなお母さんがいるんだな、と。うちの母親も結構強烈な人だが、毒でもなんでもないかも。
毒母に苦しんだマンガ家の田房永子さん、家族とか母子関係を描いた作品の多い角田光代さん、萩尾望都さん、母娘問題などに詳しい臨床家の信田さよ子さん、女性問題や家族関係、子育て論の社会学者で詩人の水無田気流さんと引きこもりを専門にしている精神科医の斎藤環先生との対談集。
それぞれの体験談も交 -
Posted by ブクログ
物語の背景は時代を感じさせるものの、テーマ自体は全く古さを感じさせない。今読んでいても面白く、深かった。少女漫画らしい作品もあれば、サスペンスもあり、詩のような作品もあり、内容もバラエティに富んでいて、満足度の高い短編集だった。
私が小中学生だった頃、流行っていたと思い出に残っているのは「ときめきトゥナイト」などが掲載されていた「りぼん」だけれど、少し前の世代がこんなに大人っぽい「少女漫画」を読んでいたのかと思うと、不思議だ。なんだか、時代が下がるにつれ、精神年齢が退化している感じ。
それにしても、萩尾望都さんの漫画は、現代においても、どこか超越している… -
Posted by ブクログ
ネタバレ親子ってものはなんでこう難しいのかね。
本当に血がつながってなくても、まあいい。
確かに自分は愛されている、そこに自分の
居場所があると、こどもが思うことができれば
それでいい。
でも、それが叶わなかった子って、たくさん
いるんだよね。不安定な気持ちのまま
育った子が。
そんな子はきっと、我慢して我慢して
いい子でいようとするでしょう。
自分の気持ちを隠して大人に合わせようと
するでしょう。愛されたくて。
だから、子どもの割に変に落ち着いてたり、
見方によってはどこか冷めてたりもする。
子どもが子どもらしくいられる。
みんながそうであったらいいのに。
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Posted by ブクログ
萩尾作品をやや苦手に感じるようになった今日この頃の1冊。どうしてしまったんだろう?と思うけどこの作品も私にはまあまあかな。最終的には生方先生の壮大な人生記みたいになるのだろうか?とするとギリシャ神話の挿話の意味は??どれも水準を超える佳作とは思うけど、なんとなくなじめない自分が残念です。ただ「世界の終わりに・・・」の大津チズの会いたい人は誰もいないというセリフは、彼女の悲しみよりも潔さのようなものを感じ、共感できるような気がする。全て折り合いつけることができたんだろうな、と。(2013年2月4日)
再読 2013年5月18日 おかげさまで「海辺のカフカ」楽しんでおります。
再読 2014年9月