ヤマザキマリのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
手に取り、読み進み...
「なんか理屈っぽいなぁ〜」なんて思いながら読み進んでいました。
老後対策どうしようと思って読んでいるのに...
まっ最後まで読んで見るか...って感じで読み進みました。
賢く理論的な展開で進みます。本人の実体験から構成されています。
「年老いること」を前向きに捉え、今まで読んだ「老後の・・・」etcとは全く別物のように感じました。
メメント・モリ(死を思え)&カルペ・ディエム(今この瞬間を生きて)
この二つの意味がとても善く理解できた。
(彼女の周りのエピソードから)
自分を肯定して老人力を身につけ逞しく生きるぞ!みたいな気持ちになります。
いい本でした。 -
Posted by ブクログ
ヤマザキマリさんのエッセイ。
とても読みやすいものでした。
ヤマザキマリさんと言えば、テルマエロマエの作者で
少し前までは漫画家さんだと思っていましたが、歴史を取り上げたテレビ番組でお見かけして
こんなに知性があってこんなにしっかり話される聡明な女性なんだと驚きました。
この本でその聡明さの理由がとても良くわかりました。
この本の内容はヤマザキマリさんの生い立ちから現在までにも触れつつ、ビオラ奏者のお母様の旅立ちを通してその死生観や生きる事生活する事を綴っています。
この本を読んで今まで以上に、ヤマザキマリさんに好感を持ちましたし、またこうして絵以外のものも世に出してお考え拝聴したいなと -
Posted by ブクログ
大笑いしたというか、泣き笑いしたというか、傑作でした。
ヤマザキ マリ なぜ、カナなのかなとおもいましたが、けっこう雰囲気ありましたね。
「今回、私なりに試行錯誤してきた仕事遍歴を、あらためて振り返ってみました。」
本人はかなりきてたんでしょうけれども、外野から見ていると、大笑いしてしまう、失礼な気持ちになりました。
本人が貧乏と思い切りよい猛者であるなら、母は、さらにその上をいく猛者なのです。
さらにマリは、人の考えもしないようなすさまじい、仕事をくりかえしていきます。
気になったのは、以下です。
・仕事とは何か、本気でやりたいことなら、思う存分やればいい。ただ、誰にも認めらえず、貧し -
Posted by ブクログ
・芸術との向き合い方
今まで義務教育を通して勉強してきた「芸術」。正直、必要ないものだと考えていた。学びたい人だけが学べば良い、などという碌でもないことを考えていた。
しかし今ならはっきりと、それが間違っていることが分かる。芸術が必要ないなど、あり得ない。芸術には様々な国の言語、歴史、文化、価値観が現れており、それが今現在も時代を超えて我々に形を持ってその意味を伝えてくれている。それが人類にとって(少なからず私にとって)必要なものではない、などと考えていた自分が情けない。芸術はその時代の人々を映した「鏡」である。それがたとえ美しいものでも、醜いものでも。「人間」という生き物を知るには最良で -
Posted by ブクログ
『ただ、時々こういった人間社会を俯瞰で考察した寓話や小説を読んで、現実の正体を確認しておくことも必要だと思っている。政府やメディアの報道や宣伝を鵜呑みにしてしまうような脳にならないようにするためにも、こういう作品を読んで我々が生きる社会に対する猜疑心を機能させておいたほうが、よほど自分を救うことになる』―『第三章 「革命」の壁―『飢餓同盟』』
日本放送協会の「100分de名著」で「砂の女」を取り上げていたのを見て、何故ヤマザキマリなのかと思ったけれど、この一冊を読んで得心した。ここには如何に彼女が安部公房を読み込んできたかが縷々綴られている。そしてその読みも確かなものだと思う。その読みは、研