ヤマザキマリのレビュー一覧
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いわた選書第5弾。
私の読む順番が良くなくて、ちょいちょい『ぼくはイエローでホワイトで〜』の設定とごっちゃになってしまうことがあったんだけど、母になった今読むものとしてはこちらの方が個人的には好みで良かった。
ヤマザキマリさんはテルマエ・ロマエの作家さんということしか存じ上げていなかったんだけど、まさかそんな波乱万丈な人生送ってたとは。親が芯のあるハチャメチャな人だと子どもは芯のある冷静な人になる気がする。あとがきでも言ってたけど、デルスも当時はものすごい葛藤があったと思うけど、国境の壁も感じずやりたいことをやれているのだからすごいなと思った。
母である前に一人の人間って、忘れないように子育てしたいよね。 -
Posted by ブクログ
パンデミックを前に世の中が動きを止めた頃、ヤマザキマリさんがどんな思いで過ごしたのか。
負を生にする。ペストからルネサンスが開花したように、コロナが逆に何か大きなエネルギーを生むかもしれない。そんな思いが伝わってくる。
ヤマザキマリさんが日本とイタリアで暮らし、たくさんの旅をしてきて、アウェイを味わってからこそ、俯瞰して日本が見える。対応の遅さは責任をとりたくない、周りの状況を確かめてから判断したいという日本人らしさがよく出ている。小さい頃から、先生の前で自分が学習したことを語るイタリアの教育。議論好きで民主主義が定着しているイタリアとの違いに歯痒くなる。自分自身を含めて。
ヤマザキマリさんは、ひとりひとりが、「想像力をもち、あらゆる人の言葉を受け入れて咀嚼し、自分の判断と考えをもつという必要性に迫られている」と語る。
パンデミックの副作用として、群れになりたがる欲求、生き延びようと思う強い意志に加えて、排除したいと欲する衝動が心に発芽しやすいとの指摘も、腑に落ちる。
ヤマザキマリさんは、画廊「ガレリア・ウプパ」でもまれ、無知を自覚し、読書によって知と思考力を鍛えていった。不確かな情報に翻弄されないようにするためにも、読書して鍛えていかないと。 -
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なぜ人が生贄を探すのか?
コロナ禍に流行った(?)自粛警察。
ルールを守らない人を槍玉にあげ、日常生活でたまった鬱憤を正統的に糾弾する。
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●平和になると戦いの場(ストレスや怒りの矛先)がなくなるため、正義中毒者が増える。
⇒生贄を探し、炎上。
日本は無宗教、災害が多いため、
⇒不安定さを排除する(=生贄探し)行為に繋がる
●"世間体"という戒律
群れとして一体化しているから、個人は特定できないだろうという安心感。匿名で人格を変え、ふだん人前では言えないことを言えるTwitter
誰かをやり玉にあげることで、他者が団結し、ルールを守るための見せしめにする。
●メンタル面の訓練には、想像力が必要。
思い込みや価値観の共有押し付けは、想像力の怠惰。意見の違う人を異物として排除する行為は、多数派に群れ同調することで、想像力の機会を失い、自己の意見を責任回避する。
⇒ヒトという種族の生き物を客観的に見るには、地球上に住む別種族の生き物を観察する事で、価値観や想像力が広がる。
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●結論
人間以外のもっとシンプルに生きている生き物たちを見てみろ…という事らしい。
確かにうちの猫をみていると人間みたいな余計な感情はなく、その時ごとに生きている。
人間は生き延びるために脳が複雑に多様化したけど、それが原因でヒト同士に諍いがおき、戦い競いあっている…。
他者を下げ落としても得るものはないんだけどな。 -
購入済み
あちこち
デメトリウスの飛ぶ先が2020年にもなったりするので予測がつかない。
プラトンとの出会いが彼を変えるのだろうけれども、意外と周囲に良い影響を? -
Posted by ブクログ
漫画家ヤマザキマリさんの仕事やお金や生き方に関するエッセイ。彼女の漫画は読んだことがないのだが、波乱万丈の人生を送ってきたことは前回読んだ「貧乏ピッツア」というエッセイで知った。
本書にも彼女の子供時代、青春時代、仕事を始めてからの様々な苦労や喜びが詰まっている。
彼女はスゴいお母様に育てられ、それが彼女の人生観に大きく影響している。シングルマザーの母は、オーケストラでのビオラ奏者で、収入は安定しているとは言えない。そんな母はお金に無頓着で、14歳だったマリさんを一人で欧州旅行に行かせ、17歳でイタリアに美術の留学に行かせるのだ。
イタリア時代は食べることすらままならないほど貧乏で、さらにヒモのような彼と暮らしていたので(当時はヒッピー文化がもてはやされていたのだろう)、お金には苦労したそうだ。その後、いろいろな国を転々としながら漫画を描き続けヒットする。そこからは超多忙な漫画家生活なのだという。
どんな境遇でも生き抜くエネルギーが彼女にはあり、タフさに圧倒される。そして経験に裏打ちされた、「なんとかなる」という考え方を持つに至ったようだ。「やってみる」ことが推奨されているが、一般の人はなかなかそこまでリスクをとることができないだろう。
最後の章は生きていくこととお金に関して彼女の意見が述べられている。お金は一番大事なものではない、ないならないなりに生きられる、という言葉は彼女がいうと説得力がある気もするが、私個人の見解とは違うところもありやや押しつけがましく思えてしまった。