ヤマザキマリのレビュー一覧

  • パンデミックの文明論

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    ヨーロッパと日本の、疫病に対するスタンスの話が面白かった。
    ヨーロッパは、疫病は戦うもので、打ち勝つもの。日本は、避けるものと捉えている。らしい。

    読み物として面白いと思った。

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    2023年06月18日
  • 歩きながら考える

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    -----おわりに より抜粋
    『人間が70年なり80年なり生きていく上で、失望も屈辱も失敗も悲しみも避けて生きていける可能性など正直皆無と言っていい。なのに、私たちは自分たちの心構えや行い次第で、苦労も苦しみもない幸せに満ちた夢のような暮らしも可能だと子どもの頃から安直に思い込まされ、そうならなかった場合の対処をほとんど修練させられていない。水溜りを避けて歩く方法論ばかり学んだところで、水溜りに嵌まった場合にどうしたらいいのか、我々の得意な機能である想像力を稼働できない人間が今は多すぎるのではないだろうか。極端な人であれば、水溜りに足を濡らしただけで、「ああ、もう自分の人生はこれでおしまいだ」

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    2023年06月12日
  • リ・アルティジャーニ―ルネサンス画家職人伝―(とんぼの本)

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    面白いけど、かなり薄めの本で30分くらいで読んでしまった。もう少し内容濃くして、巨匠達の話をちゃんと書いて欲しかったなぁ。

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    2023年06月05日
  • 歩きながら考える

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    ヤマザキマリさんの哲学的思考がたっぷり詰まった本。家族のあり方についてはうなづくこともいろいろあったが、歴史観については昔学んだなぁ程度では難しくてついていけないこともいっぱいだった。人間とは地球の中の一生物であるという考え方は非常に面白く、そうだとしても自分で考える哲学的思考の大切さを伝えている本だと思った。

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    2023年05月27日
  • 別冊NHK100分de名著 「わが道」の達人 水木しげる

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    50年前の最初のテレビ漫画のゲゲゲの鬼太郎は見た。実写版の悪魔くんもうっすら覚えている。昭和ヒトケタの父親が鬼太郎は面白いと云っていたなあ。
    子供時分は、水木さんの絵は少し苦手だった。手塚さんや石ノ森さんの丸っこい描線が好きだった。今見ると、背景や妖怪の緻密な描写や点描の凄さに驚きつつ、人物、人間側の鬼太郎達の描き方と奇麗な女性やイケメンの描き方にギャップがあるなと思う。
    4人の語り手が水木さんを解き明かす。境港での幼少期、食うや食わずの紙芝居描き、貸本時代。死地を彷徨った軍隊時代、幻想怪奇譚好きが水木さんを形づくったとのこと。
    成程、改めて、この人は野放図な天才だと知ったよ。

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    2023年05月20日
  • 生贄探し 暴走する脳

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    正義中毒にについて脳科学者とイタリア在住歴の長い漫画家がそれぞれの視点で分析。対談は、ローマ皇帝ネロから中世、現代までの多様性の受容について興味深い内容でした。どうすれば足の引っ張りあいをせずに多様な価値観を認めあって行けるか、多様性の受容に成功した賢帝ハドリアヌスと真性ローマ皇帝フェデリーコ2世の治世方法をモデルにすると他者理解というキーワードが。それを可能にするのは、厳しい境遇で培われたた教養と心の余裕のなせる技なんでしょうか。

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    2023年05月06日
  • 妄想美術館

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    西洋や日本の美術が詳しい人や大好きな人たちにとっては楽しめる作品。
    自分はそこまで入り込めなかったけれど、ヤマザキマリさんのあとがきの「作家の人となりの味わい深さがどこからともなく露呈している作品は圧倒的に面白い」という言葉が残っている。
    作風や個性はその人がどんな生き方、暮らし方、感じ方をしてるかが滲み出てきて生まれるもののように感じる。
    見方まで個性、ぐらいに自分の生き方を楽しみながらものづくりに生かしたいなと思う。

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    2023年04月27日
  • 妄想美術館

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    ネタバレ

    美術を難しくなく入れる対談。
    お二人の観点が少しずつ違っていろんな見方をできる。美術館、行きたいなぁ。
    未完の美術館、面白そうだなぁ。

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    2023年04月25日
  • ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ

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    タイトルそのもの。
    ヤマザキマリの特異なお母さんの人生がよくわかって面白かった。
    時折、マンガもあり、さらっと読める。
    まあこんな時代だから罷り通ったんだよね。
    今ならもっと問題視されてしまうだろうけど、昭和だから近所の大人が助けてくれたわけで、子供本人たちも自由を満喫していた。
    でも危険も多かったはずで、無事に大人になれたのは運が良かったからだろうな。

    作者のマンガはテルマエロマエしか知らないのだけど、この本に出てくるマンガの雰囲気って、東村アキコのような、羽海野チカのようなかんじに見えて新鮮だった。

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    2023年04月17日
  • 歩きながら考える

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    普段から深く考えてないなーと気づく。
    マリさんからすると、怠け者に見えるかもしれない。
    私は考えるよりやっちゃえ!今までもなんとかなってきたじゃん派に所属しているものでね(でも慎重派にも所属)。

    だから、大きな声で言えないけど、なんか面倒というか、あんまり面白くないなと思ってしまった。あー!言っちゃった!!ごめんなさい。

    マリさんの育ってきた環境やお母さんの言葉などはすごく魅力的に思えたし、面白くないと言っておきながら、マリさんを好きなので、前作『たちどまって考える』も読んでみよう。

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    2023年04月06日
  • たちどまって考える

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    自分が想像していた内容とは少し違っていたけれど、欧州諸国と、日本を対比させたのがすごく面白かったし、学びになった。
    やはり、日本は四方を海に囲まれ、欧州諸国のよりも侵略されにくい国。
    それこそが、さまざまな日本人気質を産んでいるんだな。。
    パンデミックの時に、アマビエが流行った理由も納得。
    この科学の世界にいながらも、日本人の中には、妖が疫病をもたらすという、風俗がしっかりと残ってる。
     
    ついでに。西洋のやり方をそのまま踏襲した民主主義が日本で成り立たない理由もしっくりきた。
    あれだけ違ったら、そりゃ別物になるよな。。。

    知らない、考えたこともなかった世界を知れて面白かった

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    2023年04月02日
  • 地球恋愛(1)

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    ヤマザキマリならではの世界観と風景描写があるので、静かな空間で絵から想像しながら読むのがベスト

    電車で継ぎはぎに読んでいたけれど
    改めてゆっくり読み直したい

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    2023年03月30日
  • テルマエ・ロマエ 6巻

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    お風呂が繋ぐ、古代ローマmeets現代日本アドベンチャー最終第五巻。
    テルマエを愛した皇帝ハドリアヌスの人生の終焉とともに幕を閉じる物語。ルシウスとの静かな語らいのシーンはグッとくる。

    まあ、そこに至るまではしっちゃかめっちゃかで帳尻合わせな感もあるが、頑張ってまとめたかなとは思う。残りも2013年からの新連載で収拾させます。とあるけれど、10年経って始まっていないということは、このまま放置なんだろうなあ。。。

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    2023年03月22日
  • テルマエ・ロマエ 5巻

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    お風呂が繋ぐ、古代ローマmeets現代日本アドベンチャー第五巻。
    伊藤の温泉街で技術習得に励むルシウスと、そんな彼に思いを寄せるさつき。その裏で進む伊藤の温泉街を陥れるたくらみ。そしてローマ帝国の行く末にも暗雲がさして。。。
    ベン・ハーばりの騎馬戦車も登場、物語のラストへ向けて風雲急を告げる一巻。

    それにしても作中でも本人が言っている通り、ルシウスの女性の扱いはちょっとどうかと。。。

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    2023年03月22日
  • テルマエ・ロマエ 4巻

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    お風呂が繋ぐ、古代ローマmeets現代日本アドベンチャー第四巻。
    アエニウス/ケイオニウスの死により危機に瀕した皇位継承、そのローマを遠く離れて現代日本に長期滞在することになったルシウス。才色兼備の麗人さつきも登場して、現代日本編開幕の一巻。

    これまでのような現代日本風呂技術の奇天烈古代ローマ移植ネタがなくなり、お話のテンションがちょっと変わってきたが、この長編の落ち着く先がどこになるのか、期待して待ちたいと思う。

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    2023年03月22日
  • 妄想美術館

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    読者を無視するような盛り上がる対談を期待してたら
    美術案内のような感じでした笑
    後半はタイトル通りの内容もありました
    ヤマザキさんセレクトがやっぱ個性的です

    ヤマザキマリさんラジオで語ってた事↓
    美術館で作品から感じる
    何を感じるかは自由
    自分の潜在意識に気がつくこともあるかもしれない
    ふらっといくのがいい

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    2023年03月18日
  • 生贄探し 暴走する脳

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    博学のお二人が現在の日本、日本人の状況について縦横無尽に語り合われた内容。

    対談の部分については正義、生贄、世間体、個性を失う教育といったことに対して容赦ない分析が会話の中で行われていく。その知識のバックグラウンドは半端ではない。

    対談の章では「なるほど」と思わされるところが多々あった。ただ、「で、どうしたら良い?」という問いに対する答えのようなものが見えてこなかった。

    「自分は自分が大事、相手も自分が大事、それを尊重し認め合うこと」という言葉が最後の方で出てきた。まさしくその通りだと思う。

    最後の章のヤマザキマリさんのお考えは、とても納得のいく内容だったと思う。

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    2023年03月16日
  • たちどまって考える

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    西洋の民主主義が日本の体質に合っていないのではというのが腑に落ちた。歴史的背景や文化、国民性など全く違うのだから、同じやり方を真似るのでは無理があるのだ。
    考えることを怠っている私には良い刺激になった。

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    2023年03月12日
  • 望遠ニッポン見聞録

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    日本より海外暮らしが長いヤマザキマリさんだから見えてくる日本のお国柄。
    言われてみればそうかも知れないなぁ、と思うくらい、日本でしか暮らしたことのない私には極々自然な習慣や国民性ですが、海外と比較することで、日本の文化や習慣などの特性がよく見えてきました。
    日本って意外とスゴイかもと思ったのは確かですが、その美徳も海外の人たちと渡り歩くにはパワー不足かも。
    それでも誇れるところは沢山あるな、と再認識しました。
    ヤマザキさんの切り口が面白く28のエッセイのそれぞれの終わりに出てくるそのエッセイの内容に沿ったイラストにもニヤリとしてしまいました。

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    2023年03月12日
  • たちどまって考える

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    ヤマザキマリ(1967年~)氏は、東京生まれ、北海道育ちで、イタリア在住の漫画家、随筆家、画家。
    私は著者とほぼ同世代で、これまで何となく気にはなりつつも、漫画を含めてその作品を読んだことはなかったのだが、昨年12月にNHK番組「趣味どきっ! 読書の森へ 本の道しるべ」で紹介されたことから、所謂自伝である『国境のない生き方』(2015年)を読んでみたところ、実に刺激的・魅力的な半生を送っていることを知り、本書も新古書店で入手した。
    本書は、2020年2~3月に新型コロナウイルスによるパンデミックが始まり、それまでは、日・伊の行き来のほか、世界各地を旅することをライフスタイルにしてきた著者が、日

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    2023年03月10日