ヤマザキマリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
漫画家・ヤマザキマリさんの破天荒な母リョウコについての本。
何の予備知識もなしに読んだけど、こんな風に子どもの自主性を育てる自由な子育てができたらいいなーと思った。
心に残ったフレーズ
・親というものは、子供にとって、まず強く生きる人間の手本だと思うし、手放しでも子供がしっかり育っていけること、生きていけることを信じてあげるべきなのだと思う。
・この社会で活き活きと生きること。たとえいつも一緒にいられなくても、一生懸命に働き、満足していること。それを知ってもらうことも、素晴らしい母親のあり方
子育てで悩んでいたり、社会で生きるのが少し窮屈だなと感じている人におすすめしたい。 -
Posted by ブクログ
歴史から学ぼう。自分を、世界を、時代・文化を俯瞰できる力を身につけたい。
ネットではなく、生の体験も大切にしたい。
価値観の違う人とも語り合い、共生できるのが理想的な社会とはわかってはいれど、実際は外に出れば差別や言葉の暴力、女性蔑視、セクハラやモラハラ・・電車に乗っているだけで不快な思いをすることが多々。自分の生活を必死に保っている中で、価値観の違う人、危害を加えてくる人に自分の気力・体力・時間を割くことは、合理的じゃない。と考える人が私含めてほとんどんなんじゃないかなと。状況はわかっているけれど、せめて自分の生活の中は平和を保ちたいと。
被害者側ではなく、加害性のある人ほど学ばなければい -
Posted by ブクログ
いつも傍らにペット(今はベンガル猫のベレン)がいる人生なんだね。うらやましい。
もちろんそれだけ別れがあったわけだけど。
とにかく著者の母上が破天荒こうすぎてこの母親あってこの娘(著者)ありって感じ。
14歳のまだ子どもを本物を見てきなさいと1年間、イタリアに単身で留学させるってすごい勇気と覚悟だよ。
貧乏暮らしもしたみたいだけど、とにかくいろんな体験と経験をして結婚、離婚、結婚して(今はイタリア(夫)と別居婚)最初の夫との息子(デルス、著者の近所にひとり暮らし)ももうけて著者が今、ベレンとふたり?暮らし。
写真も豊富に載っていて(ベレンの)どれもみんな可愛い。
カメラマンは息子さんのデルス氏 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の人生を計画したい人があまりにも多すぎると。そうではなく、人生はひとりでに「なる」のだということ。
自己とははじめからあるものではなく、生きて行くうちにひとりでにできていくものなのだ。それをやる前からそれをすれば何を得られるのか、それは自分のためには必要かなど考えてしまうのは、現代病の一種だなと思う。
自分の知りたいことだけを知りたい、ジャンルに括りたがって、自分のなかで簡潔に完結させたがる。予定調和な人生を望む・・。私含め現代人に当てはまることが多くて、どきっとさせられた。仕事だけでなく生活でも効率化を求めるあまり、人生も効率で考えるようになってしまっているのかな・・。
自分の人生も思考 -
Posted by ブクログ
ネタバレヤマザキさんの本を読んでいると、知的好奇心・探求心が刺激されて、世界についてもっと知りたい、知らなければという思いにさせてくれる。狭い自分の安心できるテリトリーで安穏と生活していないで、もっと広い世界に目を向けなさいと叱咤激励されているような。
楽しいことばかりではなく、辛いこと苦しいこともあるのが人生で、それが生きるということなのよと言われているような。
考えてみれば、現代は便利になりすぎて、ついどれだけ楽をするかということがゴールになってしまっていないか。思考をやめてしまっては、他者の都合の良いように利用されてしまう。
自分で調べて、考えて、行動しなければ。
また失敗を恐れすぎると、結果的 -
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Posted by ブクログ
よく聴いているラジオに著者がゲストで出ていて、話の内容も話し方も面白かったので、読んでみた。
自分の人生を綴りながら、お金や仕事について書いている。
一見、破天荒な人生である。14歳で1ヶ月も海外1人旅とか、17歳で絵画を学びに渡伊とかは、普通の親の元に生まれていたらできなかったことだろう。そこで多様な価値観を受け入れる人生観ができて、語学が身について人生の幅が広がって現在に至るのだから、良くも悪くも親ガチャはある。
組織に雇われて働いたことしかない者からしたら、働き方の考え方についてはそのまま同意できる訳でもないが、広い視野を持つことは必要である。 -
Posted by ブクログ
ヤマザキマリ氏による、お金と仕事にまつわるエッセイ。
ヴィオラ奏者である母のこと、貧しかったこども時代、イタリア留学、恋人の借金返済地獄、鬱、妊娠と出産、別れと再婚、タレント的な活動、漫画家デビュー、テルマエロマエの大ヒット、映画化原作料と炎上、過労による休止、最新作プリニウスのこと、夫と息子のこと、などなど。
もともとパンクが好きだったという著者。人と同じが嫌だという考えもあり、とにかく波瀾万丈の生き方である。それだけで、まずおもしろく読める。
また、どん底を経験したからこそ言える力強い励ましと、俯瞰的で楽観的な見方。恥ずかしい思いや惨めな思いをしなければ人は学ばないという話も、実感がこもっ -
Posted by ブクログ
読んで、おだやかな気分になれる本だった。死とか老いとか、わりとネガティブに遠ざけたくなることがらについて、たんたんと受け入れるというかなぁ。正直、最初のうちはなんとなく読みづらかったんだよ。なにか、読み進めるのに抵抗があるというか。ひっかかる気分について、自分のなかでためつすがめつしてみると、内容に対して表現が直球で向かってくる気がして、鼻白んでいたのだろう。読みながら、もう少し迂回した言い回しって、できないものか、なんて自分の中で思った後で、あぁ俺はこういう話はもっと遠回しに行ってほしい、って思っていたことに気づいたんだね。でも、内容自体がべつに迫ってくるような激しさがあったわけじゃない。む