ヤマザキマリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人生の速度がジェット機から徒歩に変わったら見えてきた世界。
2022年9月発行。『テルマエ・ロマエ』の作者、ヤマザキマリさんがコロナ禍で日本に長期滞在しその中での体験が綴られている。
昆虫の飼育、東京五輪、息子の就活、などなど。
ヤマザキさんの作品は『テルマエ・ロマエ』を冒頭ちょこっと読んだだけなので、ヤマザキさんが息子さんを一人で産み、その後(子の父親ではない男性と)結婚されたということをまったく知らなかったので、毎ページ驚きの連続でした。普段は日本在住ではなく世界のあちこちに移住されていてるんですね。バイタリティーがすごい。
歴史を取り扱った漫画を描かれる漫画家さんは資料としてたく -
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Posted by ブクログ
オーディブルで聞いた
2人に共通する昆虫の話が中心。それを通した世の中の見方が、書いてあった。
私が常識と思ってた事と真逆の事が多く勉強になった。
日本と海外の差など知識が多岐に渡り、付いていけてない所もあったので、時間を置いて読んでみたいなと思う。
印象に残ったのは、
•日本人は言語化能力が低いから本など活字に答えを求めている。という考察
•新型コロナのワクチンは全く新しい技術(mRNA)が薬に使われて、短期的な副作用は無いと証明されたが、長期的には判らない。でも長期的な副作用出ても自分は死んでるからと養老さんの意見
また、この技術を使えばデザイナーベイビー的に好きに遺伝子を書き換えら -
Posted by ブクログ
ネタバレヤマザキマリさん、イタリアを含め様々な国に行き、経験を積まれて、世の中を俯瞰的に見れる人なんだなぁということがわかった。
日本という国が民主主義を育める土壌を持っているのか、という問いが全編通して練り込まれた話だった思う。私としては、主張のできない、空気を読む、リーダーが決めたことに反対しない、そういう国民性を持った日本人が民主主義を発展させられるか、民主主義の強みを活かした国営ができるかと言われたら、無理だよなぁと思うし、そもそも民主主義的な政治運営が戦後続いてるか?と言われると、それすらもノーだと思う。むしろ政治そのものへの議論が全くされない義務教育でどうやって民主主義を育むんだろう…?
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Posted by ブクログ
ネタバレ今から3年前2019年、当時の首相による日本学術会議の会員任命拒否問題は、政府による自由・学術・教育に対する介入であると大変な危機感をつのらせることになった出来事でしたが、自分の周りでこの件について同じようなことを考えていたり意見を交換したりということがあったのは、小学校教員である友人ただ一人との間でした。
そこにあるものの不穏さを感じ取った人が自分の周りにはあまりにも少なかった、と思います。
それから現在までを振り返ってみるとたった3年の間に自由というものがとても堅苦しく緊張の伴うものになってしまっており今なお進行形であると感じます。
気づいたら周りから固められてて自分は奇特な意見を述べる -
Posted by ブクログ
安部公房は、昔「カンガルーノート」を読んで、よくわからない気持ち悪い話だなぁと思って終わってしまった。ただその時も、何とも言えない魅力があるとは思っていた。
今回この本を読んで、安部公房を再読したいかと言えば、正直言って読みたくない。残酷描写が多いし、オチも救いがなく、読んで辛い気持ちになるのは見えている。きっと私のメンタルはそこに耐えられないのだと思う。
そういう意味で、著者のヤマザキマリさんは強い人なのだと感じる。安部工房が活躍した戦後の時代も、人々は皆強かったのだろうか。そのエネルギーに憧れはするけども、わたしにはとてもまだまだと言うところかな。
印象に残ったのは、「箱男」では、都