中野信子のレビュー一覧
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人類が持っている性質。
それは天が与え給うた
という詩的なものでは
なく、
種の存続に便利だった
からそうなっているに
すぎない。
たとえば倫理や道徳は、
集団を形成することを
生存戦略とする人類に
後付けで出現したもの。
つまり、愛情や友情が
美しいのも種の存続に
都合がいいから。
人格は遺伝や生育環境
に由来する脳の形成に
依るもの。
つまり、前頭前皮質と
扁桃体の接続の強弱や、
脳梁の形状や灰白質の
体積など、
いたって物理的な性質
に依るもの。
たしかに認知症や頭の
怪我で人格が変わって
しまうと言いますよね。
善悪とは?自分とは?
という根源的な問いに、
ここ -
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まず、「はじめに」を読んで…テーマというか題材というかが余りにもバラバラとたくさんある事に戸惑い、読み切れるかなぁと不安になったが、結局は最後まで一気読みする程面白かった。
TVなど見て中野信子さんを変わった人と(失礼ながら)思っていたが、何となく私自身にも同じような「変わった所」があったので、この本を読んで少し安心出来たのは良かった。なので読後、中野信子さんへの印象は良くなったように思う。
もしかしたら中野信子さんは幾つかの対象に向かってこの本を通じて物申しているんじゃないかな?という部分も多く、「いいぞ!言ってやれ、言ってやれ!」と、ちょっとした興奮も味わえたのも楽しかった。 -
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ネタバレ 購入済み
欺瞞に満ちた社会に対して
・悲しい時には悲しい音楽を聴くとよい。「悲しいのは自分だけではない」と無意識のうちに感じるため、
少しづつ悲しみが癒されていき、やがて立ち直る事が出来る。
泣くという行為には浄化作用がある。本当に辛い時は言語化も出来ず、意識も出来ない。
ひどい時には蕁麻疹や円形脱毛症などの症状として現れる。
しっかり意識して泣けているのは、癒されている途中であり、精神状態としてはとても望ましい状態だ。
・子供たちは「人を殺してはいけない」と教わって育つ。
だが現実にはそうなっていない。戦争に行ったら人を殺せと命令される。実際に人を殺している大人たちはたくさんいる。
それで平気な顔をしてのうのうと -
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いじめからは逃げるしかない
気付き
・日本人はいじめが起こりやすい
集団意識が強い、同調圧力、ホルモン(オキシトシン)の分泌が海外の人に比べて特殊
・いじめの原因
フリーライダー、集団に不利益になりそうな人、羨ましがられる人、集団か外れた人等
・いじめは快感
いじめることはフリーライダー、集団に不利益になりそうな人を排除しようとするため、自己の正義に酔う。さらにいじめは本能的に備わっているものだ。
・いじめゼロ、パワハラゼロはむしろいじめやパワハラを助長する
いじめやパワハラを無くすことを目標にしているため、事が起こった際に隠蔽体質や、いじめをイジりに変換してしまう
・結果、いじめはなくすこ -
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ネタバレ考え方・価値観のシフトが起こる、刺激的な良い本だった。
<特に響いたところをメモしておきたい>
男性が女性を「モノ」としてみることもある
そんなこともあり、美人だから得なわけではない
若さと見た目には限界がある
30後半で女から人間になった
男の助手席ポジションが優位なのは景気がいい時だけ
家族とはいえ人間だから相性はある
妊娠・出産をアウトソースする未来により性別格差が縮まるかも
環境破壊を止めようというのは人間のエゴかも?(昔は酸素は毒だった)
自分の選択を正解にしていく
毎回正しい答えを選ばないから、種として生き残ってきた -
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兄の奥さんから借りた本。
人を許すにはメタ認知を鍛え、自分や人を客観的に見ることが必要ということが書かれた本。メタ認知を鍛えるためには新しいことをすると合ったんですが、ちょうどこの本と出会ったことも、人から本をおすすめしてもらったことが契機となっていたんだなと、好奇心大勢な性格が知らないところでメタ認知を鍛えることに役立ってたんだと喜んでいます。
驚いたこと
・日本企業がかつて体育会系を好んで採用していたのは素直に言うことを聞いて都合がいいから
・日本の同調圧力は震災大国ゆえ
・フランスでは議論、主張が好まれる
・刺激的な環境、不安定な状況にいることで多様性を受け入れるようになる
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脳科学者である著者による「サイコパスとは何か」について書かれた本。
サイコパスの特徴を列記し、その原因を脳の構造から明らかにしていくという構成になっている。
高度な専門用語などは使われず、非常に読みやすい。その中でも筆者の確かな専門知識と他のサイコパスに関する代表的な研究が多く引用することにより納得感の高い内容になっていると感じた。
「サイコパス」とは、尊大な性格で、自己愛と欺瞞に満ちた対人関係を築き、責任感・共感的な感情が欠落した衝動的で反社会的な存在である。とされる。
ただしサイコパスは必ずしもそのままの形質の人物がいるわけではなく、サイコパシー傾向の高い人がグレーゾーンのように社会に -
ネタバレ
言葉の使い方
・過去に起きた事実は変えられないが、事実の解釈を変えることはできる。
・コミュニケーションのひな形は、幼いころに形作られるとはいえ、
経験を重ねる中で意識すれば変えていけるものである。
・自分の満足度の方に重きを置こうと決めれば、かなりのことが楽に捌けるようになる。
・社会人として生きていくには、言語の運用スキルが極めて重要だ。役に立つのは、攻撃された時の身のかわし方。
・耳触りのいい言葉は、ほとんどの場合、不都合な真実とセットである。
短期間のうちに起こされる大きな変化の後には、弱者が犠牲になるものだ。
そしてまた、適応しすぎた者も、新しい環境では生き延びられない。
多様な可 -
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P46プリンストン大学心理学者スーザン・フィスク ビキニ姿の女性を見たときの男性の脳では、思いやりや共感、良心などを司る脳の領域がまったく働かなかった。これは、ビキニを着ている女性を男性の脳は人と判断していなかったということなんだよね。
P49女性がイケメンを見ているときは脳の働き的にモノとみなしているかというと、別にそうはなっていない。むしろ、人間としてまともかどうか確かめようとする働きが脳では起きることがわかっている。
P126結婚 「この人といたほうがちゃんと生きられる」
P172 40代になるとドーパミンがあまり分泌されなくなって不安感情が落ち着いてくる
P245 もっと大きな声で笑っ -
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脳科学者である著者による「なぜ人は不倫をしてしまうのか」をテーマにした本。
脳科学だけではなく、認知心理学、社会学、生物進化学といった広範な理論からこれを明らかにしようとする。想像していたよりも深遠なテーマだった。
簡単に要約する。
人類をはじめとする哺乳類のスタンダードは、一夫多妻若しくは乱婚であり、人類も狩猟生活時代は同様だった。
人類が今のように一夫一妻制を取り始めたのは、農耕を始めて集団生活をするようになったからで、一万年前からでしかない。さらにその理由も集団が大規模化したことによる性病の蔓延への対策だとされており、倫理的な変化ではなく生存戦略である。
動物としての進化の時間軸から