池上彰のレビュー一覧
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電気がない時代の生き方は、今になっては想像が難しい。そこまではいかないが、昭和という時代にも隔世の感がある。何せ、スマホはおろかインターネットさえ普及されていない世界。流石に固定電話はあるが、文通とか、駅の掲示板とか、そういう手段もあったらしい。駅で痰を吐く、飛行機でタバコを吸う、セクハラパワハラも緩いという時代。政治と金、テレビの作り出す大衆文化。学生運動や公害問題、オイルショック、団塊の世代、レコードやCD、万博や新幹線、ファミコン、少年ジャンプやヤンキー文化。最近では、昭和レトロブームという一部の流行りもあるらしい。分かるような、分からないような。
本書は生活面にスポットを当てるという -
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仕事編、教育編、自然災害編、暮らし編、健康編に大別され、幅広い分野をざっくり分かりやすく知ることができた。
不安は未知から来るものが多い。そのため、不安を解消して前向きに明るい未来を想像するためにはまず勉強して知識をつけることが重要だと感じた。以下は、自分が興味を持ったことのメモ書きと所感をまとめる。
●仕事編
・新しい仕事が増える。
生成AIに優れた指示(プロンプ)を出し高品質な答えを引き出す「プロンプトエンジニア」、企業ごとの専門知識や個性を身につけた「最適な」生成AIを作っていく「AIトレーナー」新しくかつ需要のある仕事を生み出すのは、仕事の目的や意義を常に考えられる人、そのような -
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池上さんの学生に向き合う姿勢、徹底して公平でわかりやすく伝えようとするポリシーに好感が持てる。その中で大切にする考え方や物の見方が本書で紹介される。正直、目新しいものはあまり無かったが、それでも、学びに対する誠実な姿勢に爽やかさも感じ、何だか心温まるような読後感だ。
ー 特に東工大生は本当に優れた理系の学生諸君ですから、うっかりしたことを言ったら、「発言が論理的ではないと追及されるのではないか」という緊張感がありました。というのも授業で解説すると、「定義は何ですか」とよく聞かれるからです。議論するときに「そのキーワードを定義してください」「定義のないままアバウトな語りはできません」と指摘する -
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複雑な中東情勢を大まかに理解することが出来る。
ニュースや教科書で書かれていることを分かりやすく理解したいという方におすすめ。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の違いが、これまであまり理解できていなかったのだが、かなり分かりやすく整理されていたのも良かった。
政治や宗教、国籍による対立が複雑に絡み合う。アメリカやソ連の思惑で、宗教が争いの手段に利用されてしまっている。
ブレイディみかこさんが、マクロとミクロの問題を焼き鳥の串と肉に例えていた。本書は串の部分を理解するのには役立つが、肉についてはほとんど書かれていない。
私は肉の味をしらないと、その焼き鳥に対して興味を深く持つことが出来な -
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池上彰のジャーナリスト人生における自伝的内容であり、社会人人生の青春記でもある。1970年代の日本、とくダネのために家庭を顧みず働く同氏。1973年にNHKに入局して以来、地方記者、警視庁担当、災害担当記者などとして数々の大事件を取材したその半生を綴る。
今でこそ、分かりやすい解説に定評のある池上氏。若かりし頃にはそれなりに紆余曲折もあったような内容だが、事件らしい事件はなく、大きな失敗も無い印象。その方がリアルだという気もするが。
また、分かりやすい解説と共に同氏が身に付けたか、元々の特性という気もするが、道徳感があり落ち着いてバランス感のある言説である。しかし、自伝として語る上で、この -
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再読なんだけど、池上氏の本は読みやすくて、ほっとできるところがある。本を読むことの大切さを、実体験やさまざまな人とのエピソードで語ってくれる。俺自身は子どもの頃から比較的本は読む方だったのだろうと思うんだけど、自分の子どもが意外なほど読まなくてねぇ。本がある環境にいたら、本って自然に読むようになるんじゃなかったのか?親が本を読んでれば、子どもも読むようになるんじゃなかったのか?なんて思ってしまうところはあるんだけど、なかなか難しくてね。
自分自身は本が好きだから、ただ読んでいるだけなんだけど、本書のような本を読むと、やっぱり子どもにも読書を勧めた方がいいんだろうな、とは思う。 -
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お二人の著書を手に取るのは2回目。
わかりやすく伝えるプロとしての池上氏、元外交官でヒリヒリする場面を潜り抜けてきたであろう佐藤氏。
どのような極意かと思えば実にシンプルで基本的なことであった。
伝え方、対人関係には奇をてらったものは必要ない。
教養とは「知識の運用力」、聞いた話を「ノイズ」と「インフォメーション」に分ける。これらのフレーズは印象に残った。
知っていることをどう活かすか、情報過多から取り入れるべきものを選別する物差しを持つこと、は自分の考えを伝えるために大切なこと。
佐藤氏の実体験からのエピソードは日常生活からは得にくいもので興味深い。
自分自身、歳を重ねてきたこともあろ