森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレ
こういった小さなプライベート・ソサイエティ(私設社会)は、世界中でさまざまな形態が試行され、模索されている。
第1章 海はいかにして押し寄せたか より
人に支配されることが嫌いなのに、なんとか自分を支配しようとしている。
僕からの光は直進して彼に届き、彼からの光は反射して僕に届く。
第3章 王はいかにして君臨したか より
テスラが人型のロボットを作ることを発表したのが
つい先日。作品内の舞台は22世紀。アジアが遠いと話していたので、ヨーロッパのどこか? 人口は(ちょうどいいくらいに)減り、エネルギー問題もクリア。トヨタのウーブン・シティのような実験都市がそこかしこに、というイメージ。またメグツシュカ、デボウと真賀田四季との関連性があるのかな、と考えつつ読み進めました。
本作は今から約20年前の2003年刊行という驚異的な耐久力。また、そうとは感じさせない想像が尽くされているように思えました。未来は一人ひとつのAIを持つようになる、とまで話しているくらいなので、幻想小説とはいえ作者の想像上の未来が描かれているのかもしれません。
一般的にSFの未来ものはディストピアを描きがちですが、言ってしまえばそれは現実からの乖離と想像力の欠如を補った結果のようにも思えます(そしてなぜかアジアンテイスト)。少なくとも森博嗣さんの描く未来の方が現実の延長線上にある気がして、まだ読んでいないW,W2が楽しみです。
クローン、人間、ウォーカロン、機械。境界は今よりずっと曖昧になるのかもしれません。機械が人間になる、という台詞はその境界も幻だという示唆であり、ひとつの真理。だんだんスホが真賀田四季に思えてくるのが不思議です。
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作家の経済事情。 一般人にはとてもわかりにくい作家の収支について、著者の経験をもとに紹介する。
著者は元大学助教授で作家。現在は小説家を引退して、悠々自適の生活を送る。主な収入源は、印税とパートタイムの原稿料。 作品がヒットすれば、50年間の印税生活が可能。とはいえ、そういう人は一握り。 副業として、講演会やサイン会、雑誌への寄稿、対談などを行い謝礼をもらう。 著者は、趣味で書いた作品が受けて作家になったが、小説家としてのこだわりはないそうだ。 大ヒットのミリオンセラーもないけれど、コンスタントに作品を発表し、確実にファンを掴んでいる。 作家にはこれが重要。 一発屋では安定した生活はできない。アイデアとそれを生かす表現力があれば、小説家は良い職業である。元手はかからないし、当たれば大きい。 印税も本という形態をとれば10%ほどだが、電子媒体になれば印刷製本がなくなり、かなりコストダウン&収入アップにつながる。 作家にも商売の戦略が必要ということだ。
読んでみて、作家の知らない世界が紹介されており大変面白かった。作家の収支ネタの本で、著者は更に儲けたと思う。 これも著者の戦略なのかも。 作家のマネー裏事情を知りたい人は多いだろうし、、。 -
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ネタバレ
つまり、自分の認識は、この世の現実ではない、ということを人間だけが知っている。
40 「自分」とは、どういう意味なのか。より
「完成って、何ですか?」というのが僕の疑問だ。
僕は自分の行為を自分で評価する。自分が褒めてくれれば、それで充分である。
43 最後の引越になるかもしれない。ということはそこがゴールかな。より
簡単に言えば、発展は頭打ちになる。そうなるのが自然なのである。
47 言論を弾圧する国家が、今も成り立っていることを、真摯に受け止めるべき。より
日本には古来、朽ちゆくもの、滅びゆくものの美へ注ぐ目があった。しかし、それは弱さを求めたのではなく、着飾った虚構が崩れ、還元される本来の姿に、永遠という強さを求めようとしたものだ。
98 美しさを知るほど、人は強くなる。強くなるほど、美しくなるのだろう。より
2019年のエッセイ集、creamシリーズの8作目。
民主主義、資本主義のシステムに対する言及も少ないながらもあり、くだらない話もあり、過去7作の中で何度か出た話もありの通常営業ですが、楽しんで読むことが出来ました。
まだ未読ですが、著者のベスト1が赤目姫だそうで読むのが楽しみです。