山崎豊子のレビュー一覧

  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    カラチ、テヘラン、そしてナイロビ。
    未就航の土地でのワンマンオフィスというありえない処遇に、ささくれ立っていく恩地がしんどいです。
    これが事実を基に描かれているというのだから、凄まじい。

    中盤で描かれる立て続けの飛行機事故も本当にあむたことで、人の命を預かる航空会社がこんな有り様だったなんて、恐ろしすぎます。

    次巻からはようやく日本帰国!
    でも御巣鷹山編ということで、読む前から緊張を感じてしまう。

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    2025年09月18日
  • 仮装集団

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    日曜劇場とかにありそうな、主人公が周囲の思惑に翻弄される系。大阪が舞台で地名がやたら出てくるので、大阪在住の身としてはリアルに読めた。

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    2025年08月19日
  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    シリーズ第二弾。カラチ、テヘラン、ナイロビ勤務と懲罰的人事を受ける恩地。アフリカではハンティングで気を紛らす。ライオンや象まで狩り、剥製を飾る恩地。離れ離れになり、子供らの心は荒む。妻・りつ子さんが可哀想。ラストはアフリカの大地に沈む夕日。

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    2025年08月11日
  • 沈まぬ太陽(一) -アフリカ篇・上-

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    山﨑豊子氏の代表的長編小説。全五巻の第一話。日本を代表する企業・国民航空のエリート社員である恩地元が主人公。その彼が労働組合の委員長をしたばっかりに、会社から冷遇されていく。カラチ支店に飛ばされ、劣悪な生活環境に耐え頑張るが、日本に帰されることはなく、テヘラン勤務を命じられた。恩地さん、不器用だなぁ。

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    2025年07月24日
  • 不毛地帯 第四巻

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    妻を亡くした独身50代男性と未婚の30代女性の関係をあえて家族にも隠しながらしているなにか気持ち悪さみたいなものを感じた。

    仕事では有能な主人公もプライベートになるとダメダメで、それが一種の人間くささといえばそうなのだが。

    なんだかもやもやする巻でした。

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    2025年07月24日
  • 女の勲章(下)

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    驚きの結末!
    式子は気の毒としか言いようがないが、銀四郎はなんやかんや運がいい。
    傍から見ると式子に対して酷いことをしているように思えるが、彼なりに彼女を愛していたのかもしれない。やり方は卑劣だけど。

    山崎豊子は式子のような女はあまり好きではないのだろう。むしろ倫子、それよりも富栄を気に入ってるように見える。

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    2025年07月17日
  • 女の勲章(上)

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    お嬢さま育ちのおっとりした式子が銀四郎の影響を受け、どんどん欲が深くなっていく。ことば使いも徐々に強気になる。
    それにしても銀四郎は一体何が望みなのか?
    式子をはじめ学校内の主要スタッフ3人と関係を結び自分の思うままに操る。
    どんどん派手に欲望を加速させて行くので、この先大きな転落が待ち受けているような気がする。

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    2025年07月06日
  • 花のれん

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    スタートアップ、ベンチャーなどという単語が流行っているけど、商いっていうのがしっくりくるし、こういう事なのかと思う。
    この時代に女性で商売するのはどんなに大変だったのだろう。でも、きっと生活の為だけではなく、面白い何かがあったのかと思う。最後まで1人息子よ状況がわからず(きっと戦死したが、周囲が隠していたのかとは思う)、家庭とは無縁だが、芸人と商売の片腕に見守られて亡くなる最期。
    幸せだったのかどうかは分からないが、凄い人生だったのかと思う。
    白い巨塔よりはちょっと読みにくかった‥

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    2025年06月14日
  • 花のれん

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    ネタバレ

    単に調べるだけなら、大ていの小説家はそれをやっているだろう。大切なことは何を調べるかであり、調べた多くの事実のなかの何を生かし、何を棄てるかであろう。この点作者の頭はよく働いている。これだけの材料があれば五つぐらいの小説は書ける。山崎はそれをやらない。この小説で主人公の多加が女の一念を貫いてその事業を成功する、のみならずその悲願を達成するために彼女の打つ手が悉く精密に計算されていることである。小銭貸しの石川きんに取り入ることから始まって、冷し飴を氷の上に並べたり、客の棄てたミカンの皮を集めて薬屋に売ったり、下足札に広告を入れることを思いついたりするこまごまとした才覚のほかに、公衆便所に忍びこん

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    2025年06月05日
  • 暖簾

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    著者の小説の初、一回目の作品である。大阪商人は大阪の街、空、人とともに私の血肉となっている。私がものを書きはじめるなら、ここからの出発しかできないと思った。長い歳月(7年)をかけて、何百年と歴史の中で「のれん」と繋がって来た大坂商人像を書き続けた。ここに登場する人物たちはそのまま実在した人物ではない。周囲の人間の面白さ、いやらしさ、凄さなどいろいろ按配して創り上げ作者としての都合のよい筋のはこび構成に配役した。商人をリアルに裏附ける商いについては、身近な生活の中から見出し、ほんとうの商いが生きる商人の背景にした。二人の主人公が明治、大正、昭和の厳しい時の流れを個性的な商人として生きぬいた、お豊

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    2025年06月01日
  • ムッシュ・クラタ

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    初めて山崎豊子さんの短編を拝読。
    やはり長編の方が格段に読みごたえはあるが、短編もさすがな面白さ。
    昭和30年代に書かれたもののようだが
    この時代の女性って何が楽しくて生きていたのだろうか?
    ダメな伴侶に翻弄される人生しかないなんて夢も希望もない(笑)

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    2025年05月26日
  • 二つの祖国(四)

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    日系人として二つの祖国を持ち、戦勝国・敗戦国の両方の立場から苦しみ、最終的には救われなかった賢二。
    辛い結末に気が重くなる。

    死刑執行日を天皇誕生日にするとは鬼畜の所業。まさに戦勝国は何でもありなんだろう。

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    2025年05月03日
  • 二つの祖国(一)

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    山崎豊子、戦争3部作の1作目。
    確かにアメリカで生活していた日本人も多くいたが、そこにスポットは当たってなかったので、ある意味新鮮に感じた。
    主人公とライバルの構図は他の作品と似通ってるかな。

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    2025年05月03日
  • 約束の海

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    未完の作品になってしまい本当に残念すぎる。
    山崎豊子の真骨頂、と言うような展開になりそうだったのに。

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    2025年05月03日
  • ぼんち

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    古い時代の道徳に乗っ取った小説。今の時代にこの小説を発表したら、各方面から叩かれるだろうなと感じた。
    主人公は、若いのに金があって、しかも離婚して、独身と言う設定から、外に5人も女を作って、また、その女のほうも、彼を拒むことをしない。しかも最後には、生き残った4人の女同士が疎開先で仲良く過ごすと言う、非現実的なオチが付いている。
    この小説では、その場面で終わっているが、主人公には離婚した本妻の息子1人の他に外の女に作らせた息子2人がいて、しかも外の女の息子の方が出来が良さそうなことがほのめかされている。もしこの小説の続編があるとすれば、その3人の息子たちの葛藤の話と言うことになるのだろうが、さ

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    2025年04月27日
  • 二つの祖国(一)

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    山崎豊子シリーズも、後もう少し
    大物はこれで最後
    やっと終わりが見えてきた

    山崎豊子ドキュメンタリーものは
    個人的に面白い読み物とは思えない
    ドキュメンタリーを描きたいがために
    物語を付け足したようにさえ思える

    東京裁判の章は途中から全ての文字を読むのが億劫になり、物語に関わらない箇所は、読み飛ばす羽目になってしまったし

    歴史の勉強にはよいかもしれんが
    東京裁判もジャップも原爆も
    読んでいて気持ちのいい物ではなく
    むしろ気分が悪くなるばかり。

    その上、絶望的に話が暗い。

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    2025年04月22日
  • 華麗なる一族(上)

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    沈まぬ太陽や運命の人と同じ
    ドキュメンタリーチックな物語なので
    純粋に物語として読むには読みづらい
    登場人物が多すぎるし、説明文章も長く
    すべてを読むのは辛いものがある

    なにより
    正義は敗北し
    誰も幸せにならない
    どころか不幸のどん底で終わるという
    後味の悪さ
    これも上述の本に共通してる

    たまたま不毛地帯を読んで、
    おお面白いじゃん
    と山崎豊子シリーズを開始したのだが
    失敗であった
    いくつかは楽しく読めるが、あくまでいくつかで
    全ての本が面白い作家さんはいないわけである

    当たり前のことを改めて思う

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    2025年03月24日
  • 運命の人(一)

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    実際にあった沖縄返還に関わる機密文書漏洩事件をモデルとしたノンフィクション小説。
    関与した人物の名前が小説の中では違うのと新聞社内の組織構成を知らなので肩書きと上下関係が理解できずわかりずらいところがある。複雑な国際政治も絡み第1巻はやや難解だが第2巻以降ではこの事件がどのように進んだのか当事者たちの目線で読み進められそうで楽しみ。

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    2025年03月08日
  • 女系家族(上)

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    たぶん2度目
    今回山崎豊子をまとめて読もうと
    被ってもいいからとザクっと買ったが
    前に読んだと分かってくると
    少し残念な気持ちになる
    しかし内容はほぼ記憶にないのだが

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    2025年03月06日
  • 白い巨塔(二)

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    エンタメとしても不可はなく、さらに山崎豊子さんの表現や登場人物の関係の描き方が上手くとても読み飽きず全体的に良かった。
    内容としてもこの先の財前がどうなるのかが楽しみになる終わりであった。

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    2025年03月06日