山崎豊子のレビュー一覧

  • 白い巨塔(二)

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    浪速大学第一外科の教授選の行方は最後まで絡れにもつれ、内部候補である主人公の財前がポストを手にした。←ネタバレっぽいけど裏表紙に書かれている内容なのでご容赦頂く。

    良心がどこにあるのか、目の前の患者を結果として犠牲にしてまでも『権威』を求める財前の姿は大学病院の組織体質が産み出したモンスターだ。

    肺に影があり呼吸困難で苦しむ患者を、自信たっぷりに誤診し国際学会へ旅立った財前の今後やいかに。

    この失態も他者になすりつけるのか。里見助教授が責任とらされたらやるせないなぁ。。

    サイドストーリーだが、私が思う理想のお医者さん、里見助教授と財前の前任教授だった東の娘との関係がどうなっていくのかが

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    2025年12月12日
  • 華麗なる一族(下)

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    ★3.5。
    すでにその実績があって目にしているからかおしれないけれども、非常に映像的というかその情景が目に浮かぶ。それだけ小説としての現実感があるということかと。
    本作もちょいちょい事実が散りばめられていて、それでいてどこか良い意味で作っている感じでともかくエンタメとして面白い。
    ご本人はエンタメとか言われると嫌かもしれないけれども、間違いなくこの作家の小説はアメリカにも伍していける力あり。あとは映像化側の力量次第ではないでしょうか。

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    2025年11月14日
  • 白い巨塔(二)

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    財前が横柄な態度を取り始めた。
    部長になった途端これだから呆れる。
    いつか痛い目を見るのかな。

    次巻も気になっております。

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    2025年11月01日
  • 華麗なる一族(上)

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    山崎豊子作品の好きなところは、「綿密な取材に基づいた、リアルな社会の描写」だと思っています。
    『不毛地帯』や『大地の子』『沈まぬ太陽』など、実際に起こった事件を題材にして、フィクションとは思えないほどリアルに作り上げられた登場人物の活躍と、お互いの「正義」のために血で血を洗うような激しい戦いを繰り広げる様に、読む手が止まらなくなるくらい作品世界へ引き込まれます。

    本作もそのような山崎作品の世界に浸ろうと思っていたのですが、いまいち世界観に入り込むことができませんでした。都市銀行を中心とした財閥と政治家の汚職を軸に描いた作品なのかなと思いきや、金に物を言わせる「上流階級」と勘違いした登場人物た

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    2025年10月30日
  • 沈まぬ太陽(四) -会長室篇・上-

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    御巣鷹山事故の後の国民航空再建のために、指名された国見会長が人格者すぎて痺れます。

    この物語は善人と悪人の描き方がハッキリしているけど、悪人側のクズっぷりが凄まじくて。。
    己の利権にのみ固執し、裏金・賄賂なんでもアリ。

    どの程度事実に基づいたストーリーなのか不明だけど、かつての日本航空がこんなんだったとしたら、本当に衝撃。

    組合同士の対立もひどくて、ひとつの会社でこんなになってしまうのか?!と。

    とにかく最終巻でスッキリできる終わり方になることを望むのみです。

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    2025年10月21日
  • 不毛地帯 第五巻

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     大門社長が70歳をすぎて、老醜を晒すようになり、油田開発の成功を花道に引退させるにあたり、壹岐も退社することになる。中小企業でも同じであるが、かつて凄く頑張っていた経営者が70を過ぎてその地位に固執する姿はあまり見たくないものである。
    第五巻まで読み終わって、軍国教育を受けて戦争を戦って悲惨な目に遭った軍人が、戦後の日本において経済競争を戦う姿はどこにでも多くあったのだと思う。そして彼らの大変な努力が、日本の経済復興を支えたのは事実だ。しかしそんな彼らの世代さえ晩年はなかなか後進に道を譲らず、次の世代がうまく育たなかったことが今日の日本の低迷を招いているのだと思う。彼らの基準からすると戦後生

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    2025年10月18日
  • 不毛地帯 第四巻

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     この巻は油田開発で苦労する話である。お金ばかりかかってなかなか発見できないので、撤退せざるを得ないような状況まで追いやられる。その一方で、プライベートの恋愛もスムーズにはいかない。

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    2025年10月18日
  • 不毛地帯 第三巻

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     この巻では、副社長の里井とのバトルが強烈である。サラリーマンとしての出世競争においては、正義よりも出世が優先される社会は商社に限らず、大会社はほとんどそうである。里井の凄まじい執念はすごい迫力だ。

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    2025年10月13日
  • 不毛地帯 第二巻

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     11年間抑留されたロシアから帰国して、商社マンとして活躍する。壹岐は商社に入っても防衛庁の次期戦闘機選定に絡む仕事に従事することになる。ビッグマネーが動く政治がらみの案件には、裏側には様々なことが絡んでくるのだ。

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    2025年10月13日
  • 不毛地帯 第一巻

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     この著者の本は、なんといってもリアリティが半端なくて、事実よりも実態を明らかにしてくれる。第1巻は戦争の現実を描いているが、「大地の子」で描いた被害者の立場ではなく、現実に戦争を遂行させられた者を描いている。戦争で最も悲惨な被害を受けた者は、満州で見捨てられた孤児もそうなのだが、シベリアに抑留された兵士も悲惨であった。それほど苦労して11年ぶりに帰国したのに、ソ連で洗脳された人のように扱われて差別を受けるというのが現実だったのであろう。それにしても、戦中も戦後も、大勢に迎合する人の陰で、不合理な差別を受けるという社会は変わっていないのだと。オーディブルで聴き始めたのだが、面白い。

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    2025年10月13日
  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    カラチ、テヘラン、そしてナイロビ。
    未就航の土地でのワンマンオフィスというありえない処遇に、ささくれ立っていく恩地がしんどいです。
    これが事実を基に描かれているというのだから、凄まじい。

    中盤で描かれる立て続けの飛行機事故も本当にあむたことで、人の命を預かる航空会社がこんな有り様だったなんて、恐ろしすぎます。

    次巻からはようやく日本帰国!
    でも御巣鷹山編ということで、読む前から緊張を感じてしまう。

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    2025年09月18日
  • 仮装集団

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    日曜劇場とかにありそうな、主人公が周囲の思惑に翻弄される系。大阪が舞台で地名がやたら出てくるので、大阪在住の身としてはリアルに読めた。

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    2025年08月19日
  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    シリーズ第二弾。カラチ、テヘラン、ナイロビ勤務と懲罰的人事を受ける恩地。アフリカではハンティングで気を紛らす。ライオンや象まで狩り、剥製を飾る恩地。離れ離れになり、子供らの心は荒む。妻・りつ子さんが可哀想。ラストはアフリカの大地に沈む夕日。

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    2025年08月11日
  • 沈まぬ太陽(一) -アフリカ篇・上-

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    山﨑豊子氏の代表的長編小説。全五巻の第一話。日本を代表する企業・国民航空のエリート社員である恩地元が主人公。その彼が労働組合の委員長をしたばっかりに、会社から冷遇されていく。カラチ支店に飛ばされ、劣悪な生活環境に耐え頑張るが、日本に帰されることはなく、テヘラン勤務を命じられた。恩地さん、不器用だなぁ。

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    2025年07月24日
  • 不毛地帯 第四巻

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    妻を亡くした独身50代男性と未婚の30代女性の関係をあえて家族にも隠しながらしているなにか気持ち悪さみたいなものを感じた。

    仕事では有能な主人公もプライベートになるとダメダメで、それが一種の人間くささといえばそうなのだが。

    なんだかもやもやする巻でした。

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    2025年07月24日
  • 女の勲章(下)

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    驚きの結末!
    式子は気の毒としか言いようがないが、銀四郎はなんやかんや運がいい。
    傍から見ると式子に対して酷いことをしているように思えるが、彼なりに彼女を愛していたのかもしれない。やり方は卑劣だけど。

    山崎豊子は式子のような女はあまり好きではないのだろう。むしろ倫子、それよりも富栄を気に入ってるように見える。

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    2025年07月17日
  • 女の勲章(上)

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    お嬢さま育ちのおっとりした式子が銀四郎の影響を受け、どんどん欲が深くなっていく。ことば使いも徐々に強気になる。
    それにしても銀四郎は一体何が望みなのか?
    式子をはじめ学校内の主要スタッフ3人と関係を結び自分の思うままに操る。
    どんどん派手に欲望を加速させて行くので、この先大きな転落が待ち受けているような気がする。

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    2025年07月06日
  • 花のれん

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    スタートアップ、ベンチャーなどという単語が流行っているけど、商いっていうのがしっくりくるし、こういう事なのかと思う。
    この時代に女性で商売するのはどんなに大変だったのだろう。でも、きっと生活の為だけではなく、面白い何かがあったのかと思う。最後まで1人息子よ状況がわからず(きっと戦死したが、周囲が隠していたのかとは思う)、家庭とは無縁だが、芸人と商売の片腕に見守られて亡くなる最期。
    幸せだったのかどうかは分からないが、凄い人生だったのかと思う。
    白い巨塔よりはちょっと読みにくかった‥

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    2025年06月14日
  • 花のれん

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    ネタバレ

    単に調べるだけなら、大ていの小説家はそれをやっているだろう。大切なことは何を調べるかであり、調べた多くの事実のなかの何を生かし、何を棄てるかであろう。この点作者の頭はよく働いている。これだけの材料があれば五つぐらいの小説は書ける。山崎はそれをやらない。この小説で主人公の多加が女の一念を貫いてその事業を成功する、のみならずその悲願を達成するために彼女の打つ手が悉く精密に計算されていることである。小銭貸しの石川きんに取り入ることから始まって、冷し飴を氷の上に並べたり、客の棄てたミカンの皮を集めて薬屋に売ったり、下足札に広告を入れることを思いついたりするこまごまとした才覚のほかに、公衆便所に忍びこん

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    2025年06月05日
  • 暖簾

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    著者の小説の初、一回目の作品である。大阪商人は大阪の街、空、人とともに私の血肉となっている。私がものを書きはじめるなら、ここからの出発しかできないと思った。長い歳月(7年)をかけて、何百年と歴史の中で「のれん」と繋がって来た大坂商人像を書き続けた。ここに登場する人物たちはそのまま実在した人物ではない。周囲の人間の面白さ、いやらしさ、凄さなどいろいろ按配して創り上げ作者としての都合のよい筋のはこび構成に配役した。商人をリアルに裏附ける商いについては、身近な生活の中から見出し、ほんとうの商いが生きる商人の背景にした。二人の主人公が明治、大正、昭和の厳しい時の流れを個性的な商人として生きぬいた、お豊

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    2025年06月01日