山崎豊子のレビュー一覧

  • 不毛地帯 第二巻

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    どろどろした商社の世界。シベリア抑留の話が終わって平和な話が続くのかと思ったら、下山事件ばりの鉄道自殺のシーンがあったり、中東での戦争の影響があったり、飽きさせなかった。

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    2014年09月02日
  • 女系家族(下)

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    ネタバレ

    再読。
    やった!この気持ちのいいい終わり方。代々続いた女系家族が音を立てて崩れるこの瞬間。すっきりー。
    人の欲望ってのは怖いもんだ。そして欲を出しすぎると痛い目に合う。やっぱり山崎豊子は面白いなー。

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    2014年08月08日
  • 女系家族(上)

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    ネタバレ

    再読。
    すごく生々しい。人間の欲望ってこんなに汚いものか。さすが豊子先生。描写が細かいなあ。
    古い関西弁?のせいもあって、より一層、登場人物がネチネチいやらしく思える。。せっかくお金持ちのお家に生まれたお嬢さまなのに、遺産相続争いで感情剥き出しとか、ほんと台無し。。上品さのかけらもない。普通の家に生まれてよかった。。
    面白くって一気読み。再読だし先日のドラマ再放送も見たから結果は知ってるんだけど、やっぱり下巻が楽しみ!!

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    2014年08月06日
  • 不毛地帯 第四巻

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    壱岐正の勤める近畿商事はいよいよ石油開発に挑む。
    壱岐は専務に昇格し、社内での地位をますます高めてゆく。しかし昇進すればするほど周囲との確執も大きくなり、里井副社長と激しく対立する事になる。
    石油開発ではイランの油田の開発権を得るために、日本の商社グループを抜け、アメリカの会社と組んで落札を狙うという、ある意味日本を裏切ったとも受け取られかねない決断をする。一方、千代田自動車とフォードの提携では東京商事の鮫島の暗躍もあり、敗れる。そこでもすぐに次の手を打ち、千代田自動車とユナイテッドモーターズの提携を画策する。

    この巻でもっとも印象に残ったのは、中東の不毛地帯での石油利権を巡る争いだ。五菱商

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    2014年06月25日
  • 運命の人(三)

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    外務省機密文章漏洩事件の公判がすすむ。一審で弓成は無罪、三木は有罪。新聞記者を辞めた弓成は家業の青果商を継ぐが事業は衰退、さらに再審では有罪判決を受け控訴するが棄却され有罪が確定する。妻子とは別居が続く。
    キャリアが閉ざされた弓成はどん底に落ちていく。

    複雑な裁判の経過だけど、すっきりと読ませる筆力がすごい。

    【同僚Tさんから拝借】

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    2014年06月01日
  • 運命の人(二)

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    公判開始。

    主人公「弓成=西山」が外務省女性事務官「三木」と男女の関係にあったことから、公判の争点が検察側と弁護側でずれていく経由を描写。くどい説明をせずに登場人物の台詞で状況を進めていく著者の筆力はさすが。

    政府は自らの施政に都合の悪いことは虚偽の説明をしてでも隠したい。しかしそのことを新聞記者が公務員から知り得た場合、それは犯罪なのか。入手方法によって扱いは変わるのか。

    2013年末に特定秘密保護法案が成立し、同法の施行を待つ現在だからこそ考えさせられた。

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    2014年05月30日
  • 不毛地帯 第三巻

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    この長い長い物語もようやく三巻。元大本営参謀の壱岐正は商社マンとしてメキメキと頭角を現し、わずか7年で常務に昇格という異例の出世を遂げる。しかし、次期社長と目される里井副社長との軋轢など、急激な出世は周囲との摩擦を引き起こす。この巻で壱岐の手がけた仕事は千代田自動車とアメリカのフォーク社との提携の仲立ちをする事。商社マンにとっては人脈が大事で、壱岐と里井はそれぞれの人脈を駆使し、仕事をリードしようと競争する。

    商社の世界は命がけで恐ろしい。この巻の後半で里井副社長が激務で倒れるのだが、それでも仕事をしようとする、その執念は何だろう? 壱岐にしても、24時間仕事の事を考え自らを酷使している。現

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    2014年05月28日
  • 運命の人(一)

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    第1巻は、沖縄返還の外交交渉を新聞記者の視点から俯瞰。

    当時の自民党内の派閥政治のパワーバランスが書かれており、興味深い。

    昭和時代の東京の風景が脳裏に浮かぶ。

    主人公の新聞記者「弓成」と外務省事務員「三木」の間に何があったかは詳述がされず、読者の想像に任される形となっている。

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    2014年05月27日
  • 花紋

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    ネタバレ

    『大地の子』『沈まぬ太陽』で知られる作者だけに、ヒューマニズムあふれる救いを期待したのだが、救いようがない。旧家の総領娘でありながら歌人としての才をもつ貴婦人の半生。てっきり初恋の学者に懸想して家を傾けた内儀の話かしらんと思っていたが、そっちの淡い想いは軽く、むしろ夫との泥沼の愛憎劇がとにかくひどい。女性の権利が制限されていた時代の悲劇なのだろうなと思う。解説では養子婿に同情的であったけれど、いちばん人間として外道なのは、この人だろう。

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    2014年03月27日
  • 女系家族(下)

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    巧みな駆け引きで登場人物たちが遺産相続で自分が損をしないように交渉を進めていきますが、最後はどんでん返しになります。

    ラストに向かって大きくなる高揚感を裏切らない痛快な結末でした。

    時代劇じみた語り口調とお金の怖さが印象的な作品です。

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    2014年03月08日
  • 女系家族(上)

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    山崎豊子ここにあり。

    女性ならではの豊かな情景描写で登場人物の感情の機微を巧みに描いてます。強欲、憎しみ、嫉妬、色欲など人間のギトギトした生々しい本性を遠慮なく盛り込んでいてぐいぐい物語りに引き込まれました。

    登場人物のキャラも立ってるし、物語りも骨太で文句なしです。

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    2014年03月08日
  • 運命の人(一)

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    交渉上の機密と報道による軌道修正、いずれの機能も必要ではあるが、両立させるためには信用と不信用のバランスか。それ以上の仕組みはないのか。

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    2014年02月15日
  • 暖簾

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    山崎豊子さんの処女作

    昆布に命をかける商売人の話
    本書には一人前の昆布職人になるのに11年かかると書かれている。
    今の時代からしたら昆布だけで11年も?馬鹿げてると思ってしまう。
    昆布と職人の奥の深さに脱帽せざるを得ない。

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    2014年01月29日
  • 女の勲章(上)

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    ぬらぬらとした人の情念の描き方がすごい。3人の女とその間を飛び回る1人の男。愛欲、金欲、出世欲、とあらゆる欲情でぎっとぎっとになりながら話が進んでいきます。
    女性のくらい情念の描写が凄まじい。
    早く続きが読みたいです。

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    2014年01月25日
  • 不毛地帯 第四巻

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    「不毛地帯(4)」山崎豊子
    社会小説。黄色。

    舞台はアメリカ自動車産業から中東の石油掘削ビジネスへ。
    ハイリスク・ハイリターンの事業に挑む心の裏には、先の戦争におけるエネルギー政策の失敗という苦い経験があるのだった。

    仕事とは、何のために為るのか?
    会社員の使命感とは何なのか?
    (4)

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    2014年01月25日
  • 不毛地帯 第三巻

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    「不毛地帯(3)」山崎豊子
    社会小説。ビビッドなネイビー。

    冷静辣腕、商社での地位を登り詰めて行くこの展開はなんだろうと思ったら、島耕作ですわ。読んだことないですが。
    もちろん本作の方が先で毛色も違うでしょうが、サラリーマンの心を掴むビッグなストーリーにページを繰る手が止まりません。
    しかし、それに反するタイトルの「不毛地帯」に、商社マンの淀みを感じ始めていく…。(4)

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    2014年01月22日
  • 二つの祖国(四)

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    アメリカと日本という二つの祖国の間で揺れ動く日系人の物語。実話を元にして、作者の丹念な取材の成果がその筆致により十分に現れている重厚な作品。色んな考え、選択をする日系人が描かれており、同じ収容されている日系人の間にも考え方の対立がある。生き方や選択にきっと正解なんてなかっただろうし、当事者ではない人間があれこれいうべきものでもない。ただ、これは山崎作品全般に言えることだけれども、真実とフィクションを渾然一体に著すのはどうか。僕は、法律家なので、終盤の東京裁判の場面で、例えば横田喜三郎をモデルにしたと思われる横井という法学者なんかが描かれているのには違和感があり、興ざめした。きっともう山崎作品は

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    2014年01月05日
  • 運命の人(三)

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    最高裁の上告棄却により、弓成の裁判での戦いは、ついに敗北に終わる。
    密約漏えい事件は、ここで世間の話題から消え去るが、小説は、主人公のその後を、描いている。
    続けて第4巻を開く。

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    2013年12月12日
  • 暖簾

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    気張って気張って、耐えて、凌ぐ。
    体力、技術、気力、全て使って貫く。

    (以下抜粋)
    ○せっかく土産にしたその昆布を神棚と、
     亡父の仏前に供えたまま黴にしてしまった。(P.31)
    ○損も資本(もと)や(P.36)
    ○店には惜しい者やけど、お前はもう一人前やと暖簾を分かたれた。(P.37)
    ○国会や、箱根の山で、なんぼまともそうなこというともあかん。
     経済復興は一人一人が汗みどろになって働くことや。(P.172)
    ○客の目に見えない倉庫に多額の金をかけなければならなかった。(P.225)
    ○自分のレッテル貼ったもんは、
     自分が作り、自分が眼を通して売るのが当たり前やないか(P.226)

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    2013年12月08日
  • 運命の人(二)

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    沖縄返還に伴なう密約を暴く取材行為を、己の保身、名誉欲のため、男女関係の問題に矮小化し、すり替えようとする時の総理=権力のあざとさ。

    弁護団と、検察側との丁々発止、佳境に入り、ますます目が離せない第2巻。

    当時から世論を沸かせたこの問題に、渾身を込めて本書を著した著者なら、今問題にされている、特定秘密保護法にどう対応するだろうか。

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    2013年12月07日