運命の人(二)

運命の人(二)

672円 (税込)

3pt

警視庁地下の取調室で重々しく響いた声は「弓成亮太、逮捕状を執行する」。強大な国家権力と「報道の自由」を訴えるジャーナリズムの全面戦争に沸騰する世論。ペンを折られ、苦悩する弓成。スキャンダル記事に心を乱し、家族を守ろうとする妻・由里子。弓成の不倫相手と注目され被告席でぐったりと目を伏せる元外務省の三木昭子と、それをじっと見つめる夫。そしてついに、運命の初公判──。戦後史の意味を問いつづける著者・渾身の巨篇、第2巻。

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運命の人 のシリーズ作品

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  • 運命の人(一)
    672円 (税込)
    毎朝新聞政治部記者の弓成亮太は、自他共に認める花形記者だ。昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材中、弓成は日米間にある密約が結ばれようとしていることに気づいた。しかし物証がない。熾烈なスクープ合戦の中、弓成に蠱惑的な女性の影が……。「外務省機密漏洩事件」に材をとり、国家権力に叩きのめされた男の挫折と再生劇として甦らせた、構想10年・毎日出版文化賞特別賞受賞の傑作。ドラマ化原作! 電子版には、この作品に寄せる著者の談話を特別収録。
  • 運命の人(二)
    672円 (税込)
    警視庁地下の取調室で重々しく響いた声は「弓成亮太、逮捕状を執行する」。強大な国家権力と「報道の自由」を訴えるジャーナリズムの全面戦争に沸騰する世論。ペンを折られ、苦悩する弓成。スキャンダル記事に心を乱し、家族を守ろうとする妻・由里子。弓成の不倫相手と注目され被告席でぐったりと目を伏せる元外務省の三木昭子と、それをじっと見つめる夫。そしてついに、運命の初公判──。戦後史の意味を問いつづける著者・渾身の巨篇、第2巻。
  • 運命の人(三)
    693円 (税込)
    東京地裁の判決は、2人の被告の明暗を分けた。毎朝新聞記者の弓成亮太は無罪、元外務省高官付き事務官・三木昭子は有罪に。その直後、弓成は新聞社に退職届を出し、とある週刊誌には昭子の赤裸々な告白手記が掲載された。傷ついた弓成の妻・由里子はある決意をかためる。判決後、検察側はただちに控訴。「知る権利」を掲げて高裁で闘う弁護団の前に立ちふさがるのは、強大な国家権力。機密は誰のためのものなのか? それぞれの運命が激動の渦に巻き込まれる第3巻。
  • 運命の人(四)
    693円 (税込)
    国家権力に叩きのめされた弓成は、すべてを失って沖縄へ辿り着き、様々な島の人々と出会う。取材に邁進していた頃は見えなかった沖縄の辛い歴史と、いまもレイプやヘリコプター墜落など基地がらみの事件が頻発し、アメリカに蹂躙されつづける現実に直面した彼は、ゆっくりと甦り、ふたたびペンを手にする。そのとき、あの密約を立証する公文書が米国立公文書館で発見されたというニュースが飛び込んできて……感動の巨篇、ここに完結。電子版には、沖縄取材記を特別収録。

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

運命の人(二) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年09月03日

    ペンと紙を武器とする新聞記者の主人公が逮捕されペンを折られたところから2巻は始まります。

    知る権利を掲げて戦うジャーナリズムと国家公務員法の守秘義務を破ったことで起訴した国家権力との熾烈な法廷での争いが描かれています。少しばかり難しい部分もありますが、昔も今も変わらない「○○の権利」について勉強に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年06月24日

    (一巻から四巻まで合わせたレビューです。)

    大好きな山崎さんの(もしかすると最後になるかもしれない)長編小説。

    沖縄返還時の機密文書漏洩事件(西山事件)をテーマに、
    相変わらずの取材力&構成力で読者をぐいぐい引っ張っていきます。

    この分野は完全に無知でしたが、小説を通じて、
    昔の自民...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年02月14日

    1巻に続いて内容が気になるのでスピード感を持って読みました。小説はおもしろいと読むスピードも早くなりますね。テレビドラマのシーンを思い出しながら、内容に引き込まれていきました。

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    Posted by ブクログ 2012年03月15日

    権力というものの怖さと醜さを、ヒシヒシと感じる巻。
    国家のみならず、あらゆる組織に内包される権力とそのあり方について、考えさせられる・・・。

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    Posted by ブクログ 2018年10月14日

    山崎が超高名な作家でありながら、「ユーザ数」が伊坂や村上に比べて異様に少ないということは、Mediamarkerを使う人は、TVドラマ化された作品か、わざわざ自分たち世代向けにオピニオンリーダ?やマスコミが宣伝してくれる小説しか読まないということか・・。

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    Posted by ブクログ 2023年05月01日

    第一巻では新聞記者が沖縄返還に関する外交上の機密情報を漏洩した罪で逮捕され、この第二巻では、この裁判が行われる。
    どうやって機密情報を入手したかがミソ。
    やっぱり、この主人公は好きになれない。
    感情移入できないです。

    けど、実際にあった事件を、ここまでドラマチックに書く山崎豊子は流石。
    三巻、四巻...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月22日

    国家公務員法違反で逮捕された、弓成亮太と三木昭子。

    国家権力と『知る権利』を全面に推し出すジャーナリズムとの対決。

    そして、弓成と三木昭子とのスキャンダルが明らかになる…

    世論は一転し、弓成は窮地に…
    弓成の妻・由里子はスキャンダル記事に惑わされる…

    弓成と昭子の関係が明らかになる…
    が、若...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月17日

    2巻では、いよいよ裁判へ。

    政府の徹底した秘密主義ととぼけっぷりは、現代と変わらない印象です。
    一方で、主人公・弓成の家庭の状況にも触れており、
    特に妻の心理描写についてはさすが同じ女性、リアルで共感できる内容でした。

    1巻では読者にも伏せられていた事実が明らかになったり、2巻の最後に初登場の人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月27日

    あまりにも悪役が悪いと異論が差し挟みづらくなる。冷静な意見を言おうとすると、「そんなのは敵を利する行為だ」と。知る権利キャンペーンが張られるなか、その雰囲気に違和感を覚える記者、そこで語られるクリーンハンドの原則、その後出てくるのが両被告の密通だった。

    今ロシアがウクライナに攻め込んでいる。力に物...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月29日

     戦後の沖縄密約を通して国家権力とジャーナリズムの戦いを描く全4巻中の第2巻。
     本巻は、記者逮捕から公判までを描く。冒頭にもある通り、事実を取材し小説的に構築したものなので、裁判の展開などは専門用語も多くやや難解。だが、臨場感に溢れ、証人などの表情がありありと伺うことができる。
     沖縄返還というと...続きを読む

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