運命の人(四)
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運命の人(四)

693円 (税込)

3pt

国家権力に叩きのめされた弓成は、すべてを失って沖縄へ辿り着き、様々な島の人々と出会う。取材に邁進していた頃は見えなかった沖縄の辛い歴史と、いまもレイプやヘリコプター墜落など基地がらみの事件が頻発し、アメリカに蹂躙されつづける現実に直面した彼は、ゆっくりと甦り、ふたたびペンを手にする。そのとき、あの密約を立証する公文書が米国立公文書館で発見されたというニュースが飛び込んできて……感動の巨篇、ここに完結。電子版には、沖縄取材記を特別収録。

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  • 運命の人(一)
    672円 (税込)
    毎朝新聞政治部記者の弓成亮太は、自他共に認める花形記者だ。昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材中、弓成は日米間にある密約が結ばれようとしていることに気づいた。しかし物証がない。熾烈なスクープ合戦の中、弓成に蠱惑的な女性の影が……。「外務省機密漏洩事件」に材をとり、国家権力に叩きのめされた男の挫折と再生劇として甦らせた、構想10年・毎日出版文化賞特別賞受賞の傑作。ドラマ化原作! 電子版には、この作品に寄せる著者の談話を特別収録。
  • 運命の人(二)
    672円 (税込)
    警視庁地下の取調室で重々しく響いた声は「弓成亮太、逮捕状を執行する」。強大な国家権力と「報道の自由」を訴えるジャーナリズムの全面戦争に沸騰する世論。ペンを折られ、苦悩する弓成。スキャンダル記事に心を乱し、家族を守ろうとする妻・由里子。弓成の不倫相手と注目され被告席でぐったりと目を伏せる元外務省の三木昭子と、それをじっと見つめる夫。そしてついに、運命の初公判──。戦後史の意味を問いつづける著者・渾身の巨篇、第2巻。
  • 運命の人(三)
    693円 (税込)
    東京地裁の判決は、2人の被告の明暗を分けた。毎朝新聞記者の弓成亮太は無罪、元外務省高官付き事務官・三木昭子は有罪に。その直後、弓成は新聞社に退職届を出し、とある週刊誌には昭子の赤裸々な告白手記が掲載された。傷ついた弓成の妻・由里子はある決意をかためる。判決後、検察側はただちに控訴。「知る権利」を掲げて高裁で闘う弁護団の前に立ちふさがるのは、強大な国家権力。機密は誰のためのものなのか? それぞれの運命が激動の渦に巻き込まれる第3巻。
  • 運命の人(四)
    693円 (税込)
    国家権力に叩きのめされた弓成は、すべてを失って沖縄へ辿り着き、様々な島の人々と出会う。取材に邁進していた頃は見えなかった沖縄の辛い歴史と、いまもレイプやヘリコプター墜落など基地がらみの事件が頻発し、アメリカに蹂躙されつづける現実に直面した彼は、ゆっくりと甦り、ふたたびペンを手にする。そのとき、あの密約を立証する公文書が米国立公文書館で発見されたというニュースが飛び込んできて……感動の巨篇、ここに完結。電子版には、沖縄取材記を特別収録。

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運命の人(四) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月17日

    最終巻。
    予想だにしていなかった方向へ話が展開していく驚きを感じながらも小説としてまとまりのある作品となっていることに脱帽しました。

    外務省機密漏洩事件を機に、沖縄に関心を持ち続けていた主人公が移り住んだ沖縄で目の当たりにした現実。
    決してフィクションではない重みがひしひしと伝わってきました。

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    Posted by ブクログ 2021年09月10日

    温故知新という言葉通り、過去の沖縄を知っていきながら主人公は少しずつ沖縄問題と再度向かい合い、自分自身と向かい合い、妻と向かいあいながら、話が進んでいきます。

    沖縄の戦争がどうだったかは本、ニュースなどでの特集から知っていることはあったが、それ以上にこの本から勉強させてもらいました。今までは裁判が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年06月24日

    (一巻から四巻まで合わせたレビューです。)

    大好きな山崎さんの(もしかすると最後になるかもしれない)長編小説。

    沖縄返還時の機密文書漏洩事件(西山事件)をテーマに、
    相変わらずの取材力&構成力で読者をぐいぐい引っ張っていきます。

    この分野は完全に無知でしたが、小説を通じて、
    昔の自民...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月01日

    時だけが許容するものがある。
    時が過ぎても許容できないものもある。
    それを伝える人がいる。

    (以下抜粋)
    ○娘が「アメリカーがやってくるよ、早く殺して」と何度も言い募る、お母はその通りにしてやったよ、ザーッと血しぶきの雨だった、ガマ一面に飛び散った血は、おしくら饅頭のようになっていた人の上に降り注...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年08月05日

    第4巻は沖縄戦の当時の惨状から終戦を迎え、戦後の沖縄米兵少女暴行事件に際しての日米地位協定によりその対応に歯がゆい思いをする沖縄の置かれた立場が描かれる。
    兼ねてより自分は世の中には知らない方が良いことが多々あると考えているが、歴史を腑に落とす為には避けずに知っておくべき事実を知り自分なりに咀嚼しな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月13日

    沖縄密約事件を通して伝えたかったのは、戦争の無惨さと沖縄の不平等な現状だと思いました。
    日本人としてもっと沖縄に対する理解を深めたいと感じました。

    弓成さんが絶望の淵から這い上がっていく姿にも勇気をもらいました!

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    Posted by ブクログ 2023年03月05日

    4巻が1番面白かった。
    沖縄返還のため400百万ドルを秘密裏に日本が支払ったことはやむを得ないと思う。
    それを国民が知る必要が必ずしもあるとは思わない。
    沖縄を平和的に返還してもらうことに意味がある。
    沖縄が犠牲になっていることは全国民が知るべきだ。
    沖縄の過去と現在を知ることができる本。

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    Posted by ブクログ 2023年01月30日

    最高裁への上告を棄却され、家業も失った、失意の弓成は、死地を求めて、沖縄にたどり着く…

    第二次大戦、日本で唯一、地上戦が行われた地・沖縄で、戦争体験者たちから、当時の壮絶で悲惨な話を聞くうちに、立ち直っていく、弓成。

    そして、米軍海兵隊員による少女暴行事件、米軍ヘリ墜落事故…

    現代の基地問題へ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月30日

    3巻までは国家権力とジャーナリズム対立が中心の内容ですが、最終巻では沖縄戦史から現在にまで至る苦悩が一気に書かれています。
    胸を抉られる思い、また知らなければならないという思いで読みました。

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    Posted by ブクログ 2021年04月01日

     国家権力vsジャーナリズム、完結編。
     本巻は、今までの法廷闘争が中心の話ではなく、日本復帰後の沖縄の現状に焦点を当てた内容になっている。個人的には全巻通して最も注目すべき内容に思える。ひめゆり学徒隊や鉄血勤皇隊の視点から描く沖縄地上戦の様相(方言矯正・集団自決など)、戦後の基地問題、米兵による少...続きを読む

    0

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