山崎豊子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ー 無責任体質と派閥人事が横行している社内では、良心に基づいて、監査を行うことは、非常に勇気がいることであった。
和光自身は、五年前、監査役に就任した時、監査役たる者の「五シンの戒め」を自らの言葉で記し、座右の銘としていた。
一、私心を捨てること。
二、保身を捨て使命に生きること。
三、邪心を捨てること。
四、野心を捨てること。
五、慢心を捨てること。
この五シンの戒めをもって、公正に職務を行おうとすると、周囲からそれとなく疎外され、孤立して、会社が抱えている重大な問題が真剣に論議されることはなかった。 ー
涙無くしては読めない作品。
こんな名作を今まで読まなかったなんて後悔。
人としてどうあるべきか、考えさせられる作品。 -
Posted by ブクログ
空港という場所、飛行機という乗り物が大好き。広くて清潔でサービスが行き届いていて、何人もの人生が交錯していて、飽きることがない。
その背後には、あらゆる国のあらゆる航空会社のあらゆる社員、管制官が「安全に人とモノを運ぶ」という一つの目的のために陰に日向に働く姿がある。
そのはずなのに、という物語。
やっぱり山﨑豊子の社会ものが大好き。引き込まれる。
労働組合のあたりは、自分の職場の組合と対比しながら読んだ。
うちの職場の組合もその昔ストを打ち逮捕者も、、、という話は何となく聞いたことがるけど、今やただの御用組合。労働環境が冴えなさは組合活動を盛り上げて是正しようというパワーも奪うんだよね。
そんな中で何年もどこに飛ばされても組合員のことを忘れず正義のために耐え続けるってすさまじいことだ。
巨大な組織の中にありながら、その力に流されずあるべき姿を突き詰める姿は『不毛地帯』や『白い巨塔』にも通ずる。要領よく生きるのが下手である意味ピュア。こういう共通点があると、応援したい、報われてほしいという気持ちが読者に芽生えて長い物語でも飽きさせないのかな。