山崎豊子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
凄い話やった、医療の技術水準は昔の前提だが、全く古くさい感じがせず、現代にも通ずる人間社会の生々しさが描かれており、読むのを止められない。正確にいうとオーディブルで聞いていたのだが、聞くのをやめられず家に帰る前にベンチに座って聞き続けてしまったほど。文章がしっかりしているから、オーディブルで聞いても話の骨子を逃すことが無くストレスが少ない。おそらく、プロのナレーターの技量も多分に貢献しているが、良い読書体験ができた。当時は、末期がん患者に対して通知してなかったんだよな、自分の死期を悟るのはメンタルにきつすぎるからという理由で。いまは軽い感じですべて通知する(=医者側のリスク管理の為に、隠さず伝える)ことが一般になっているようですが、なぜそうなったのだろうか。私は耐えられそうにないし、私の良心も、認知機能がはっきりしているときに死期を突き付けられるよりは、認知機能が落ちてから亡くなった方が死の不安に押しつぶされなくていいなと思う。
人間に完全に善悪の白黒はないし、良い所と悪い所、長所と短所があり、Greatになるためには長所を最大限に生かすため、欠陥も目立つようになる。
組織の論理だったり、出世争いだったり、名誉を求める心など、普遍性のある話だなと思った。私も組織人として、一歩引いて客観的に今の組織、各個人の利害関係・欲望に目を向けて分析し、自分が擦り減らないように生きていくことが肝要だなと思った。 -
Posted by ブクログ
ー 無責任体質と派閥人事が横行している社内では、良心に基づいて、監査を行うことは、非常に勇気がいることであった。
和光自身は、五年前、監査役に就任した時、監査役たる者の「五シンの戒め」を自らの言葉で記し、座右の銘としていた。
一、私心を捨てること。
二、保身を捨て使命に生きること。
三、邪心を捨てること。
四、野心を捨てること。
五、慢心を捨てること。
この五シンの戒めをもって、公正に職務を行おうとすると、周囲からそれとなく疎外され、孤立して、会社が抱えている重大な問題が真剣に論議されることはなかった。 ー
涙無くしては読めない作品。
こんな名作を今まで読まなかったなんて後悔。
人としてどうあるべきか、考えさせられる作品。