山崎豊子のレビュー一覧

  • 大地の子(四)

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    ネタバレ

    とても素晴らしく、一気に読んでしまった作品だった。
    何度も作中の言葉を調べ読み進んだが、自分が日中戦争やその後取り残された人々、また中国での文化大革命について全く知識がないことについて恥ずかしく思った。
    現代を生きる自分には全く想像もできない理不尽さと苛酷さが焼きついて離れない作品だった。
    個人的には一巻の陸徳志が、餓死覚悟で一心を守る姿、一心の疑いを晴らすために全てを投げうって北京へ直訴する姿が心に残った。

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    2025年11月24日
  • 白い巨塔(五)

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    ネタバレ

    現代においても同様かはわからないが、大学病院の封建的な風土や選挙における金の動きに対する衝撃を受けた作品だった。
    同作者の他作品と異なり、物語の初めから最後まで、読み手からの主人公の財前五郎、それを取り巻く登場人物への好感、嫌悪の気持ちが正負に揺れ動くところに新しさを感じた。
    田舎の貧乏な家庭から医者になった苦労と自負、婿入りした環境と名声欲強い舅や妻から自分への要求、自分の上司に努力を反故にされるような人事、医学部長や医師会・同窓会の損得で繋がった関係、自信を裏付ける手術の才能…それらが絡まり合い生まれた財前五郎という人物に、もちろん嫌悪する部分が大きいが、環境やプレッシャーでそうならざるを

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    2025年11月24日
  • 白い巨塔(一)

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    ドラマがかなり面白かった。放送当時、オーストラリア人の友達に「白い巨頭って、どんなドラマなの?それを観たいからって友達が帰ってん

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    2025年11月22日
  • 白い巨塔(一)

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    私の会社のボスが雑談で話題に上げた「白い巨塔」は思ったより、いや想像以上に人間社会の醜聞を見事に描き表している。
    一巻では財前五郎助教授が国立大学病院の教授ポストを巡り政争に挑む。。。ドロドロ。。主人公を含め各者が自己の利益の為だけに頭と身体と金と人脈を使う。

    東教授の退任に伴う、後継教授の選任なのだけれども、若手花形外科医として注目される財前助教授に退任後の自分の地位を脅かされかねないと、東教授は直属の部下であるはずの財前の変わりに他大学からの移入教授を画策する。

    その心の内側が生々しい。
    一 人事なんてものは、所詮、こんなつまらぬ些細なことで決まるものなんだ、何もこの場合だけじゃない、

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    2025年11月23日
  • 不毛地帯 第五巻

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    この本は読んで10年以上経つが
    壱岐の男としてのカッコ良さに今でも羨望の眼差しを向けている。きっと山崎豊子さんの理想の男像だったんじゃないかなぁ

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    2025年11月18日
  • 運命の人(四)

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    取材力がすごい。
    最初は裁判に負けてしまった記者の話で終結していくのだと思ったら、最終巻で思っていた展開と違う形になっていた。
    歴史は好きなので読書などを通じて色々勉強してきたつもりだったが、まだまだ知らないことが多いなと思う話であった。

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    2025年11月16日
  • 白い巨塔(三)

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    話は、ドイツ、ベルリンの壁が存在する西ドイツから話が始まり、東西で分断された壁で医学も分断されていた。

    時代を色濃く反映したシーンでした。

    財前が不在の病院で、がん患者が息を引き取り、数時間前まで生きていたのに解剖され臓器ごとに分けられるシーンは、考えればそうなのだが、実際に物語の上で流れを追って認識すると命の重さと命が失われた後の肉体がただ存在するのを実感した。

    財前は本当に名声と自分の技術を振るうことが好きなんだなと、オペラ座近くのレストランのシーンで思う

    何も知らない財前が帰国して、訴えられていることを空港で知りその足で、すぐに鵜飼教授に会いに行く様は、教授選さながら、
    裁判では

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    2025年11月06日
  • 白い巨塔(五)

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    改めて、作家としての山崎豊子さんてよくも医者でもなく弁護士でもないのにこのような作品を書かれたことに取材や勉強をされたのと思いすごい人だと思った。
    本の感想は、私個人としては、里見さんのように生きたいです。難しいですね、色々しがらみがあって!

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    2025年11月05日
  • 大地の子(四)

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    4巻通してaudible で聞いた。
    終わって安堵感。
    良い終幕だった。これ以上一心に辛いことが起きないことを願うのと、小説が終わったことでその出来事から解放されるような気持ちに似た安堵感だと思う。
    それほどまでに辛い内容だった。
    一心や妹のあつ子のような境遇の残留孤児はたくさんいたのだろう。子供の頃にテレビで見ていた残留孤児のニュースを思い出す。
    残留孤児の話と製鉄所建設の話が絡み合いながら、当時の日本と中国の世情もよくわかる。

    あとがきには、当時中国側に取材した時の様子もあり、好意的だった指導者から、政治が変わると、一変して取材不可になったりと苦労の様子が伺える。

    二つの祖国と大地の子

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    2025年10月31日
  • 白い巨塔(二)

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    財前教授ついに誕生!
    ドラマ観てたから小説では意外と早く教授になるんだなとやや驚いた。
    最終決戦で財前派、菊川派はどうなるんだろうと思っていたところキーパーソンはまさかの野坂教授だったかー。しかもどちらの派閥にも仲間と思わせて自分の保身をキープするあたり1番役者だし頭いいよね。でも飲み会常にハシゴで大変そう。笑
    菊川教授を推薦してくれた舟尾さんは権力誇示、財前派はお金ばら撒きで贈賄に満ちた選挙で大変刺激的でした。ページを進む手が止まらない。

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    2025年10月17日
  • 白い巨塔(三)

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    財前教授と患者の裁判が中心。
    後半あたりの癌専門の教授の言葉が印象に残った。
    本件は患者と医師の信頼関係が構築されていなかったこと、また医師の倫理観の欠如によって引き起こされたものという言葉。確かにそうだなーとついうなづいてしまったほど。
    手術したけど残念ながらなくなってしまうことは今でも起こりうる。それでも医者が懸命に寄り添ってくれたのかどうかによって患者やその家族の心象は異なり、死後に解剖、ましてや裁判などの行動は起こさないかと思う。
    どんな職場でも信頼関係が大事。
    裁判では術前に検査を行ったのか、癌の転移の可能性に気づいていたか等の医学専門的なところで論争が絶えないが結局1番大事だったの

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    2025年10月17日
  • 白い巨塔(一)

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    面白い!
    唐沢寿明主演のドラマが大好きなので原作を読んでみた。ドラマは概ね原作に忠実に描かれていたんだなー。不倫相手のケイコさんが関西弁を話すことに少し違和感はあるけど。
    第一弾では次期教授戦の話がメイン。
    腕のいい部下だけどプライドが高く性格が気に食わないためにどうしても次期教授にさせたくない、東教授。義父親、部下、お金、何を使ってでも教授のポストが欲しい財前。教授などの地位には全く興味なく、学問を追求することだけに目を向けている里見。自分の次のポストを狙い動く、舟尾や鵜飼。
    様々な考えを持つユニークな登場人物が描く人間物語。中でも東教授は最も人間らしいなと感じる。気に入らない人に自分の後任

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    2025年10月06日
  • 大地の子(三)

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    一心を取り巻く人間関係と、製鉄所建設の話とが入り混じり物語が進むにつれ引き込まれていく。
    国策としての開拓団、そして国が起こした戦争の被害者となった多くの孤児達の話は読むだけでも胸が苦しくなる。
    一巻の一心の時も辛かったけど、妹の話になるとさらに辛い。引き取られた養父母によっても境遇は大きく異なる。
    今、こうして小説として読んでいるけれど、たくさんの人が同じ思いをしていた歴史があったことを思うと辛すぎる。

    製鉄所建設の話も、これだけ考えの異なる国同士で一つのことを行うのは大変だろうと思わざるをえない。おそらく今日に至っても変わってないのだろう。

    一心と妹がこの先どうなるのか、日本の親に会う

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    2025年10月03日
  • 大地の子(二)

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    陸一心の罪が晴れ、日中合同鉄鋼プロジェクトの技術通訳としてキャリアを築いた段階。
    日本人としてのルーツによって踏み躙られた過去から、逆に今回はチャンスとして転換していくのがまさに時代の流れを感じる

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    2025年09月28日
  • 白い巨塔(一)

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    山崎豊子を大いに感じる一冊です。

    最初は東教授、財前と里見の真っ直ぐな内心が描かれていてとても良いと思っていると

    それ以降は次の教授を誰にするかで、それぞれの思惑が交差し布が織れるのではと言うくらい絡み合っているのに感服する。

    大河内教授、里見の真っ直な信念には憧れる。

    私はフジテレビの唐沢寿明版が第一印象だったで、実際には異なるが、それぞれの配役の役者に当てはめて読むと納得の配役だった。

    全て読み終わったら何度か映像化されてる白い巨塔を見比べたい。

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    2025年09月18日
  • 沈まぬ太陽(三) -御巣鷹山篇-

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    何百人もの犠牲者を出した史上最悪の飛行機事故。
    生々しい事故現場や犠牲者の方々の描写、遺族の方々の悲しみ...心抉られました。飛行機に乗るのが怖くなりました。
    恩地さんの誠実さには心打たれ、苦労が続いて大変な人生で気の毒にも思いました。次巻に進みます。

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    2025年09月16日
  • 沈まぬ太陽(五) -会長室篇・下-

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    最初はなかなか読み進まず挫折しそうになったが、途中からどんどん引き込まれていき5巻まで一気に読めた。

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    2025年09月09日
  • 沈まぬ太陽(五) -会長室篇・下-

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    史上最悪の航空機事故を起こした会社を復活させるべく、関西の紡績会社から社長が送り込まれる。総理や総理の参謀が三顧の礼で迎えた「会長」だが、社長、副社長は古い体質のままで、一向に改善が進まない。関連会社の会長に君臨し、会社の予算を湯水の如く使う者、官僚との癒着に精を出し平社員を奴隷のように使うもの、組合の統合を防ごうと暗躍する労務担当役員など。その中で恩地は被害者に向き合い、労働者の立場で行動するが、金をつかまされたマスコミにも叩かれ、追い込まれる。政治家と結びついた裏金づくりがひょんなことから東京地検に伝わり、役員に捜査の手が伸びるが、恩地はアフリカへの転勤を命ぜられる。事実に近いこと、近いか

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    2025年09月07日
  • 沈まぬ太陽(五) -会長室篇・下-

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    読み終わってびっくりした。
    主人公は何かを成し遂げるものだと思っていたけど、ノンフィクションとはそういうことではない。
    渦中の1人だということを思い知らされました。

    労働環境、安全を第一に掲げた主人公の30年弱のお話しでした。

    自分が生まれる前の事件を元にしているからこそ、どんなことがあったかわからないままでも楽しめる内容になっていました。

    事故から何年というニュースも目にするので、忘れてはいけない出来事として、読んでみても良いものだと思います。

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    2025年09月05日
  • 沈まぬ太陽(三) -御巣鷹山篇-

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    10年近くに渡りアフリカ等にたらい回しにされている恩地。精神的にも限界を迎えつつある。一方日本では、35周年の記念パーティーを開催している中で、ジャンボ機が墜落したとの一報が。史上最悪の航空機事故を起こした会社として、被害者、マスコミ、政府から叩かれる。恩地は被害者窓口対応を命ぜられ、謝罪と慰霊の日々を送るが、会社上層部は変わらず保身と蓄財に走っている。今では考えられないと言いたいところだが、本当はどうなのかと思うと暗澹とする。山崎豊子の小説はだいたいこんな感じなんだよなあ。

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    2025年08月30日