山崎豊子のレビュー一覧

  • 不毛地帯 第一巻

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    ネタバレ

    シベリア抑留が過酷さ、いつ帰れるかもわからない希望がない状況で、寒さと飢えに耐え忍んできたかを実感した。一人だけで他の場所に移動させられ取り調べを受けたり独房に入れられたりと、そんな時も途中で会った日本人に気遣うところは、なんと人間のできた人だと感心した。途中、堀が自死するところはなんともいたたまれず、若いが故の咄嗟の判断なのか、もっと泥臭く生き抜いて欲しかった。
    人間は、ある意味どんな時も最後は精神力の強さが必要だと平和ボケしている普段の生活を考えさせられた。

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    2024年10月20日
  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    ネタバレ

    一巻読破からすぐに二巻開始。パキスタンからイラン、ケニアへ赴任させられ、約十年に及んだ僻地勤務が恩地の心情の変化とともに描かれている。
    あと少しで日本に帰ることができる、と思い続け目の前の仕事に励むものの、本社から裏切られ続け、最後のケニアでは精神的に限界を迎える恩地。子供がいる身として、10年間子どもと日本で安心して暮らせなかった恩地の身になれば、これほど辛いことはないだろう。
    会社に人生を踏み躙られたのだ。会社とは従業員を幸せにすることに存在意義があり、一部の経営陣のためにあるものではない。そんな経営陣に靡かず戦い続けた恩地の信念の強さに感服した。ただその信念を曲げなかった故に家族を巻き込

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    2024年10月17日
  • 華麗なる一族(上)

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    やっぱり面白いなー。昭和の時代のパワフルさ、空気感、必死さ。ガツガツしていて、ライフワークバランス完全無視な感じ。山崎豊子さんの作品はどれも仕事というものの、面白さが凝縮されていると思う。今の時代だとなかなかないですよね… 古い考えなのかな… 元気が欲しい時に読み返す本。

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    2024年10月12日
  • 約束の海

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    山崎豊子さんの未完の遺作。
    三部作になるはずだった物語の第一部。

    海自の潜水艦「くにしお」と釣り船の衝突により民間人30人の命が奪われる。
    世間の批判の目に晒される自衛隊。
    海軍内での居場所を失う「くにしお」の乗組員たち。
    若き士官、花巻の目線からストーリーは展開していく。

    深い海の中でひっそりと、日々命懸けで国防に携わっている彼らの任務。
    行間から、彼らの任務の息詰まる緊張感を感じる。

    この物語は単なる裁判ものではない。
    巻末に作者の没後、プロジェクトチームがまとめたその後のストーリーがおおまかに掲載されている。
    真珠湾攻撃にまで遡る壮大なスケールに圧倒され、もはや読むことが叶わないの

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    2024年09月01日
  • 白い巨塔(二)

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    医学部教授選の選考委員会を経て、最終候補は助教授の財前五郎、金沢大学の菊川教授、徳島大学の葛西教授の3人に決まる。

    五郎を勝たせるため、舅の又一は「まるで汽車の切符を買うように」(p.32)金をばら撒き、票固めをする。
    医師会の岩田を通して鵜飼医学部長を味方に付けている財前陣営は、31票のうち「臨床の票は、ごっそり取れる」(p.46)との見通しをもつ。
    (岩田)「大学の教授選での金の出し方は、ちょっと演技がいるのや、金が金と見えんような品位のある演技がな」
    (又一)「ほう、品位? そんな一銭にもならんものまで、欲しがりますのんか」

    一方の東は菊川を後任に、また娘の佐枝子の配偶者としても、と

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    2024年08月19日
  • 大地の子(四)

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    本来巻き込まれるべきではない国民が戦争により「大地の子」になってしまった。
    全四巻を通して、戦争というのは本当に誰を幸せにするのかということを感じさせられるし、真の犠牲者は兵隊だけでなく国のためを考えて行動した一般市民ではないかと思う。
    中国に残された孤児たちの凄惨な歴史、人生。日本がしてきたこと、中国がしてきたこと、それぞれについて考えるきっかけを与えてくれた小説であった。

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    2024年08月14日
  • 大地の子(三)

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    改めて戦争が残した残虐な歴史を感じさせられる。
    陸一心とその家族がどのような結末を迎えるのか次巻が楽しみ。

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    2024年08月11日
  • 不毛地帯 第三巻

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    ネタバレ

    突然の妻の他界、商社での力量を試されるようなニューヨーク赴任、秋津千里との一夜、さらには自動車業界の提携交渉と難題を抱える壱岐。里井副社長に忌み嫌われながらもどこまで登り詰めていくのか、最終話に続く。

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    2024年08月07日
  • 大地の子(二)

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    親子の愛を感じた。ここまで生き延びれたのも育ててくれた両親に会いたいという強い思いがあったから。次巻以降も楽しみな2巻だった。

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    2024年07月28日
  • 白い巨塔(五)

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    ドラマを観てからいつか読みたいと思っていました、ようやくです。現代でも閉鎖的、封建的で難解であろう医学界、医療裁判をこの時代にここまで取材し、描いた著者には脱帽。
    社会派小説の名作だと思います。

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    2024年07月27日
  • 大地の子(一)

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    日本人であるが故に様々な苦難が待ち受けている。
    そんな中でも味方になってくれる人は必ずいる。
    中国と日本の歴史観、歴史教育も違う、日本人も酷いことをしてきたこと、歴史観は双方からみて初めて理解できるのだと感じた。

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    2024年07月06日
  • 不毛地帯 第五巻

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    かなりの長編であるが非常に読み応えがあり面白かった。巻末にシベリアから始まる白い不毛地帯と石油開発で終わる赤い不毛地帯と表現されているが、主人公の壱岐のように不毛でありながらダイナミックな人生を生き抜く様に心を打たれた。第三の人生に幸多からんことを願うと共に今日の日本を築き上げてきた先人達に感謝したい。

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    2024年08月17日
  • 不毛地帯 第四巻

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    中東のオイルビジネスと物語の舞台とスケールがどんどん大きくなり、読み応えが増してくる。商社マンとして国益とも言える大きなプロジェクトに臨む振る舞いや周到な準備、根回しなど生々しく迫力もあった。最終巻でどういうエンディングになるか楽しみである。

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    2024年06月17日
  • 女系家族(下)

    購入済み

    流石、山崎豊子さん

    非常に面白かった。

    #スカッとする #ドロドロ

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    2024年06月16日
  • 不毛地帯 第三巻

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    昭和の商社マンの働き方に驚愕とリアリティさを覚えるとともに、公私で主人公の壱岐を取り巻く人間模様の描写が見事で物語に引き込まれていった。
    自分も一度は憧れた商社の仕事ももはや叶わぬ夢となったが、それを小説で楽しめる幸運を噛み締めたい。

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    2024年06月14日
  • 約束の海

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    山崎豊子さんの最後の小説。
    執筆途中で亡くなってしまったので、物語は終わっていないが、それでも読む価値ある1冊。

    山崎豊子さんは人間の心象描写がすごくわかりやすく、自分もその場にいるような感覚になります。

    この小説は戦艦乗り、海上自衛隊が舞台。
    日本で自衛隊というと陸上の方が目立っているが、地政学的にシーパワーである日本において海上自衛隊の重要さを改めて実感。

    戦争と正義がテーマになっているが、その正義は何か、手探りで自分の正義とは何か向き合いながら生きていく主人公。
    自身の正義も何か非常に考えさせられる。

    山崎さんの作品は今後も読み続けたいと思いつつ、最後まで読んでみたかったと、、今

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    2024年06月11日
  • 不毛地帯 第二巻

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    第二巻では壱岐もすっかり日本のサラリーマンになってしまったと思わせる一方で仕事上での鮫島や里井など他者との戦いに元軍人らしさも見え隠れしていた。第三巻以降会社という新たな戦地でどう戦い振る舞うのか楽しみになってきた。

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    2024年06月08日
  • 不毛地帯 第一巻

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    詳細な描写からシベリア抑留を深く知ることができた。壮絶という言葉には収まり切れない凄まじい体験がそこにあったこと。また戦争は絶対にやってはいけなく、やるからには勝たねばいけない。このことが深く突き刺さる思いで、当時の人たちの心情に思いを寄せようとしても平和な時代に生まれ育った自分には想像だにできない。このことを小説で読めることに感謝したい。

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    2024年06月02日
  • ぼんち

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    「ぼんち」(山崎豊子)を読んだ。
    
これは凄いな。
船場ってのはもう独自の世界だったんだろうな。
非大阪人には理解し得ない大阪人だけの独特の響きを持った場所なのか。
『封建的な一種の特権階級』(本文より)というわけだ。
    
もし私が同じ立場に生を受けたとして、いやぁとってもこんな甲斐性は無いだろうと思う。
気が小さいんで絶対に「ぼんち」には成れんわ。
    
《大阪船場、かつてそこには独自の生態を頑なに守り続けた驚愕の種族が存在していた》
    
なーんてね。
    
終わり方も見事でした。
    
あー面白かった!

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    2024年05月24日
  • 大地の子(四)

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    胸が張り裂けそうになりながらも、読破。

    主人公、陸一心の人生は苦難の連続で、その度に自身の努力や周囲からの助けで這い上がってきた。これから自分の人生にどんなに辛いことがあっても、陸一心ほどのことではないだろう。

    戦争が市井の人にもたらした影響の大きさや、家族の絆について考えさせられた。

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    2024年05月19日