山崎豊子のレビュー一覧
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ネタバレ日系二世の天羽賢治の弟の勇はアメリカの軍隊に志願して一兵卒として、ヨーロッパ戦線で戦っていた。
勇が所属する、三十六師団四四二部隊(日系二世部隊)はテキサス大隊の救出に向かわされる。
275人のテキサス兵を救う為に、日系人は200人以上が死亡し、約600人が負傷した。
ここでも日系人は虐げられていた。
勇は死亡し、認識票のみが、ツールレークの隔離収容所に居る天羽の家族に渡された。
勇の葬儀には、天羽乙七、テル、賢治と同じ収容所の大野保と長男夫婦、娘だけだった。
乙七の胸にはヨーロッパ戦線で戦死した四四二部隊の息子の表彰と勲章の授与式が、鉄条網の中で行われたことに対する怒りと屈辱があった。
一方 -
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日米開戦後、本編の主人公の邦字新聞の記者である天羽賢治はFBIに連行され、スパイ容疑で留置所へ入れられる。
そして、アリゾナ砂漠の収容所へ送られる。
砂漠の収容所から釈放され、ロスアンゼルスの家に帰ると家族は強制退去されていた。
家財道具一切を二束三文で売り、一人2つまでのスーツケースの所持を許可されて、家族が移動させられたのは、競馬場の馬小屋だった。
床にタールを撒いた、馬糞の付いた臭くて不潔な馬小屋に何千人もの日系人が、押し込められた。
一週間に1回のみ、馬小屋の馬を洗うシャワーを使用することを許された。不潔な場所で、日系人達は、家畜の牛馬の扱いだった。
しばらくして、千五百名の日系人はマ -
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520人もの命が予期せぬ事故で突然失われるとはどういうことなのか。亡くなられた方それぞれに培ってきた人生と家族があり、それらが一瞬にして壊され、二度と戻すことはできない。それであっても加害者側は保身と利権に走る。小説であっても現実に起きたことを基に書かれており、あの時の事故も当事者の航空会社は、こうだったのかと眉を顰めずにはいられない。
そして、その会社で長年冷飯を食わされ続けながら、被害者のお世話係という仕事を全うしようとする恩地元の思考や志を理解するには、まだ全てにおいて自分は浅すぎるということなのだろうと思う。実際の御巣鷹山事故の時にも恩地元のような人物はいたのだろうか。