山崎豊子のレビュー一覧

  • 運命の人(四)

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    第4巻は沖縄戦の当時の惨状から終戦を迎え、戦後の沖縄米兵少女暴行事件に際しての日米地位協定によりその対応に歯がゆい思いをする沖縄の置かれた立場が描かれる。
    兼ねてより自分は世の中には知らない方が良いことが多々あると考えているが、歴史を腑に落とす為には避けずに知っておくべき事実を知り自分なりに咀嚼しなければならないのだろう。
    かと言って、木を見て森を見ずとならないように。

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    2018年08月05日
  • 二つの祖国(二)

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    1巻でもかなり過酷な状況であった「日系二世」たちだが、戦争が進むにつれ、さらに凄惨の一途を辿る。
    二つの祖国の間で揺れ動く者、片側に阿る者、立場を崩さぬ者、全てに一切の区別なく、その苛烈極まる運命に飲み込まれていく。

    戦争や原爆投下後の生々しい表現等、読むのが辛い場面も多々あったが、それでも先を読みたいと思わせる筆力は流石の一言。

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    2018年06月08日
  • ムッシュ・クラタ

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    ムッシュ・クラタ、人にどう思われても良いとは自分には思えないが、何か強い信念・信条を持って少なくとも人に流されない様にしたいと思わされた。

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    2018年03月29日
  • 不毛地帯 第五巻

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    シベリア時代にも、文章を読んでいるだけでまるでそこにいるような錯覚を起こさせるくらいに精密な描写と、それを可能にさせる取材力に圧倒されたが、商社時代になっても、それは全く衰えていない、どころかさらに加速している。戦闘機や車、石油など、その時代を反映する様々な事件を題材に、主人公の壱岐は葛藤し、成果をだし、また苦悶する。出版から年月が経っていても、古さを感じさせず、壱岐の生き抜く人生に学ぶところは多い。

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    2018年01月09日
  • 不毛地帯 第四巻

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    ネタバレ

    1~4巻までの感想。
    山崎豊子さんの取材力に感服。
    シベリア抑留、航空機、車、石油等、商売と政治の絡みが描かれており今はどうなっているのかと気になった。結局人は金と地位を得ると固執してしまうものなのか。ただ、壹岐さんは違った。国益のために奮闘し、運も味方して事業に成功した結果会社を辞めた。でも亡くなった奥さんのことをもっと考えてほしかった。仕事も家庭もどちらも考えることはやっぱり無理なのかな。

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    2017年11月17日
  • 女系家族(上)

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    舞台は大阪・船場の代々続く米問屋。「御寮はん」だの、「大番頭はん」だの、いつの時代やと思ってたら、なんと昭和34年。戦後!?「わろてんか」に似てるから明治かと思った。主人公は三姉妹。次女が婿を取って家を継ぎ、三女は未婚、長女は・・・出戻り居候・・・うちと似ているところもあるけどこうはならないようにしよう。こわこわ。

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    2017年11月05日
  • 女系家族(下)

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    父が死んだことで残された莫大な遺産をめぐって繰り広げられる、血で血を洗うような相続争い。あーこうはなりたくない。ホンマに。にしても時が止まったような、戦後の船場の老舗問屋。「腐っても鯛」とはこのことか。ほんと、こうはならないようにしよう。そしてなにげに初・山崎豊子。

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    2017年11月05日
  • 大地の子(三)

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    親子と気づかないままでいる2人が歯がゆい。どうやって再会が果たされるのか気になる。
    中国の歴史、社会、そこから生まれる文化、人間性を知る上で、とても勉強になる。

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    2016年11月23日
  • 不毛地帯 第二巻

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    FX、二次防とアラブ・イスラエル戦での東京商事との激戦、息もつかせぬ攻防だった。
     
    元関東軍の作戦参謀として、
    従来の接待などの饗応作戦や金品ばら撒きでなく、
     
    社長直属、全社的な経営戦略を立案する営業本部を組織しての情報戦を展開していて、
     
    ビジネスマンが命を懸けて働いているのが印象的だった。
     
    舞台が世界に広がって、華僑のエネルギッシュさもすごかった。

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    2016年04月03日
  • 仮装集団

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    昭和42年に発表された山崎豊子作品。安保闘争のはざまの時期、そして、いまだ労働組合の組織率が高く、労組運動も顕在化していたという時代背景もあっての作品。党や労組が、他の団体・集団にいかに入り込んでいくか、といった組織の怖さが描かれている。「オルグ」「フラクション活動」など、いまや死後と化している用語もいたるところで出てくるのも、時代の趨勢ということか?

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    2016年02月20日
  • 大地の子(三)

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    父親が満州の実状を知る場面、兄の妹と再会する場面、涙がこぼれそうになった。この辺は大筋はドラマと変わりないが、妹の環境は更に深刻であった。
    政治的な問題も色々あり読み応えあった。

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    2016年01月25日
  • 大地の子(二)

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    ドラマではあまり触れられてなかった中央の話し、会社トップの話しなど結構なボリュームだった。やはり、親子の話しになるとグッとくるな。。。盛り上がってきた。

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    2016年01月14日
  • 華麗なる一族(中)

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    歪んでる一族の関係。
    ここからスッキリとした結末に向かうのか?
    鉄平、二子を個人的に応援してます。
    下巻へ続く。

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    2015年10月29日
  • 大地の子(三)

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    中国共産党の権力抗争に翻弄される製鉄所の建設、と、あたかも経済小説の様相を呈してきた第3巻。
    一方で、妹の消息がわかりその最期の場面で、ついにめぐり合う父と子。いよいよ佳境へと展開。

    第1巻のレビューで残留孤児と書いてしまったが、著者は「残留という言葉には、意思があり」、彼らに残留の意思はなかったのだから、「戦争犠牲孤児というのが正しい」と言っているそうだ。言葉は正しく使いたい、訂正しよう。

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    2015年09月01日
  • 大地の子(二)

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    養父の命を懸けた尽力によって社会復帰し、家庭を持って生活も落ち着いた主人公。さらに、中国国家を挙げての製鉄所建設に携わり、己の地位を着々と築いてゆく。
    戦争に翻弄され、疾風怒濤の時代を描いた第1巻とは打って変わって、未来に向かって大きく歩みだす第2巻。
    しかし、残留孤児の問題が立ち上がり、高級幹部を父に持つ権柄高な、大学時代の元恋人が主人公の前に立ちふさがり、今後どういう展開になるか、ますます目が離せない。

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    2015年08月30日
  • 暖簾

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    山崎豊子のデビュー作であり、出世作。

    日清戦争後、淡路から裸一貫で大阪の昆布商に丁稚奉公し、苦節10数年、暖簾分けして自らの店を持ち、繁盛させていく主人公の姿が第一部で描かれ、第二部では、主人公の次男が戦災ですべて失った老舗の暖簾を再興していく物語。

    どんなに困難なことがあっても、決して暖簾に傷をつけるような真似だけはしないという船場商人の心意気が十二分に読者を惹きつける。また経済史的背景もしっかりと描かれていて面白い。


    主人公の店(浪花屋)の塩昆布にねこいらずが混入していたとの嫌疑をかけられ、警察に拘留された主人公に家族・使用人が「適当なこと言って出してもらいましょ」と勧められたのに

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    2015年07月25日
  • 運命の人(三)

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    ネタバレ

    これぞ山崎豊子の真骨頂。
    難解な裁判内容ですら1日で読みきらせる筆力。
    一審での無罪判決を勝ち取るも、控訴審での逆転有罪判決、上告棄却、絶たれた記者生命、堕ちていく弓成氏・・・
    三木昭子の下劣極まりない手記は裁判の結果に等しいほど世論が弓成氏を裁いた。そして家族も・・・
    「ママはまだ夏の真ん中だ」なんて慰めてくれる息子の優しさに落涙を辞さない。
    安っぽい勧善懲悪ではなく、国に楯突くとはどういうことか、厳たる現実を前に様々な考えを巡らさざるを得ない。

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    2015年05月28日
  • ムッシュ・クラタ

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    山崎豊子氏といえば、どちらかというと何巻にもわたる大作が有名だが、本書は、表題「ムッシュ・クラタ」をはじめ「晴着」「へんねし」「醜男」の中・短編作品が収録されている。いずれも昭和30年代・40年代に書き下ろされた小作品で、どこか淋しく切なく、心揺さぶられる結末になっている。

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    2015年02月06日
  • 不毛地帯 第四巻

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    ネタバレ

    自動車会社の提携話を土壇場でひっくり返されたり、イランでの石油開発に苦労したり、と商戦の裏側のとてつもない熾烈な闘いを描いている第4巻。
    ストーリーとして、最終巻でのフィナーレに向かってゆきます。

    それにしても想像するだけでも大変な世界・・・

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    2015年01月08日
  • 不毛地帯 第三巻

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    ネタバレ

    湾岸戦争で成果を挙げ、アメリカの自動車会社と日本メーカーとの提携に奔走する主人公。

    仕事が国際的になってくるにつれ、陸軍時代とはやり方は異なるが、常に国を背負って仕事に取り組む決意を固めていく。

    そんな中で不意に起こる悲劇・・・
    いったい、何のために働くのか、そんなことを考えさせられる第3巻でした。

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    2015年01月08日