山崎豊子のレビュー一覧

  • 白い巨塔 2巻

    登場人物が今風

    登場人物が今風ですがそれはそれでいいですよ。里見准教授が小腸癌の患者の検査にカプセル内視鏡を使う所は感動ですね。オリジナルなら造影剤を飲ませてXray photoで小腸内の通過障害を突き止めるところだけど。花森ケイ子もきっとかなり色っぽいお姉さんとして描かれると思ってたが現代受けすると思うw

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    2019年05月12日
  • 二つの祖国(四)

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    東京裁判は判決を迎える。
    賢治の愛した梛子にも不幸な運命が待ち受ける。

    3巻から引き続き東京裁判に翻弄されました。
    判決の重さ、その判決を通訳として言い渡すことになった賢治の苦悩。
    梛子との別れ、家族との不和、そして東京裁判、それらが賢治を壊していく。
    日系二世としてアメリカに忠誠を尽くすも、日本人としても心を強く持ってしまった賢治には、余りにも酷な運命でした。

    衝撃のラスト、賢治の選んだ最後が悲しい。
    まだ幼いアーサーが心配です。

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    2019年04月15日
  • 二つの祖国(二)

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    収容所を出た賢治は、教官として米陸軍日本語学校の教官となった。
    一方、両親と娘は、忠誠テストに背きツールレイク収容所に送られた。
    父が夢を見、努力してきたアメリカでの暮らし、日米開戦により家族はバラバラとなり、不幸な形で再会することとなる。


    物語だから、賢治とその家族の元にばかり色々なことが起こるのは仕方がないこと。
    でも、どれもあちこちで起こっていたことと思うと胸が苦しくなります。
    エミーもなんで自分で不幸を呼んでしまうのか。賢治の奥さんなのだから、幸せになれたはずなのにと歯がゆい思いでいっぱいです。

    終戦を迎え東京裁判へ。
    三巻に続きます。

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    2019年04月11日
  • 二つの祖国(一)

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    日本の真珠湾攻撃から太平洋戦争が始まり、アメリカに住む日系二世天羽賢治らの周囲に大きな波が起こり始めた。

    ドラマを見て、さらに深く知りたくなり、原作を手に取りました。
    ドラマは原作にかなり忠実でした。

    日系人にとって、父祖の国と今住む国との戦いという悲劇がどんな不幸なことなのか、恥ずかしながら数年前まで知らずにいました。ナチスのユダヤ人迫害にも次ぐような事実に驚かされます。


    「父祖の国日本に殉じるような生き方をするもの
    アメリカ人として生きようとするもの
    絶えず日系二世としてのアイデンティティを模索し苦悩しながら生きるもの」

    一世と違い日系二世だからこその苦悩。
    一巻は賢治がマンザナ

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    2019年04月09日
  • 白い巨塔 1巻

    現代版ですか

    オリジナルの財前助教授(准教授じゃない)は確かにこんな感じだったと思います。是非最後まで描いて欲しいな。

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    2019年03月10日
  • 二つの祖国(二)

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    自らアメリカ軍として、戦場行きを志願した天羽賢治。
    賢治の弟、忠は日本軍として招集されていた。
    同じ戦場にいる兄弟。
    徐々に近づく距離。
    緊迫の日々。
    戦場で対峙した兄弟。
    互いの存在が知れたとき、互いに何を思ったのか。
    そして、運命の1945年8月6日午前8時15分。
    広島への原爆投下。
    焼けただれた人。
    何も無くなった大地。
    賢治の目に、日本は、広島は、どう映ったのか──

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    2019年03月01日
  • 不毛地帯 第二巻

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    第2巻ではシベリアから帰還した主人公が本格的に商社での第二の人生を始める。相変わらず圧倒的な筆力で引き込まれます。

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    2019年02月04日
  • 女系家族(下)

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    おもしろかったー
    大地の子から豊子の本にはまり、今回も沈まぬ太陽等みたいに固い内容かなと思って読んだけどこれは違った。女+大番頭のどろどろの物語。
    関西弁が心地よく、リズミカルに読み進められた。一人一人のキャラクターが濃くて、いやらしくて、でも何だかんだ憎めないのはこの文体の効果かな?豊子の関西を舞台にした本をもっと読んでみたい。

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    2019年01月29日
  • 華麗なる一族(下)

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    親父が汚い
    鉄平も良く言えば一本気だけれど、融通のきかなさがすごい。
    多分俺は鉄平は苦手(笑)でも一生懸命に情熱を傾けられるのはとても尊敬できる。
    けれど現実的なのはやはり親父かなあ。
    親父の汚さはあるけれど今の社会を生き抜いてどんどん成長できるのは狡猾な冷静な、そんな人間なのかもしれない。
    理想主義にも感じられる鉄平は今の世を生きていくのは難しいと思う。簡単に騙されそう。難しいね。人間て。

    あとなげえwww

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    2018年12月03日
  • 二つの祖国(四)

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    東京裁判の過程とケーンの苦悩が重なりあって読みごたえあり。
    現在の日米関係はなんだかんだ言っても親密だが、それに至るまでの犠牲は計り知れない。

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    2018年11月18日
  • 女系家族(下)

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    誰もが相手を騙していたと思ったら、最後に待っていたのは。
    1億円も相続できるのであれば、それ以上の欲はかかないと思うが……
    自分には想像もつかない世界。
    まさに、化け物たちの化かしあい。

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    2018年10月09日
  • 運命の人(四)

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    第4巻は沖縄戦の当時の惨状から終戦を迎え、戦後の沖縄米兵少女暴行事件に際しての日米地位協定によりその対応に歯がゆい思いをする沖縄の置かれた立場が描かれる。
    兼ねてより自分は世の中には知らない方が良いことが多々あると考えているが、歴史を腑に落とす為には避けずに知っておくべき事実を知り自分なりに咀嚼しなければならないのだろう。
    かと言って、木を見て森を見ずとならないように。

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    2018年08月05日
  • 華麗なる一族(上)

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    素晴らしい。
    山崎豊子さん、さすが。
    厳しい、残酷なお話し。
    親子、兄弟、家、親戚。それぞれの立場。
    登場人物多いが、特徴と関係が分かりやすい。
    池井戸潤さんなら、最後に正義は勝つなのだが、
    そうはならない。読んでて辛い。
    50年前の設定で、今ではありえなさそうだが、
    テレビドラマにもってこいの設定。

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    2018年08月10日
  • 二つの祖国(二)

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    1巻でもかなり過酷な状況であった「日系二世」たちだが、戦争が進むにつれ、さらに凄惨の一途を辿る。
    二つの祖国の間で揺れ動く者、片側に阿る者、立場を崩さぬ者、全てに一切の区別なく、その苛烈極まる運命に飲み込まれていく。

    戦争や原爆投下後の生々しい表現等、読むのが辛い場面も多々あったが、それでも先を読みたいと思わせる筆力は流石の一言。

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    2018年06月08日
  • ムッシュ・クラタ

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    ムッシュ・クラタ、人にどう思われても良いとは自分には思えないが、何か強い信念・信条を持って少なくとも人に流されない様にしたいと思わされた。

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    2018年03月29日
  • 不毛地帯 第五巻

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    シベリア時代にも、文章を読んでいるだけでまるでそこにいるような錯覚を起こさせるくらいに精密な描写と、それを可能にさせる取材力に圧倒されたが、商社時代になっても、それは全く衰えていない、どころかさらに加速している。戦闘機や車、石油など、その時代を反映する様々な事件を題材に、主人公の壱岐は葛藤し、成果をだし、また苦悶する。出版から年月が経っていても、古さを感じさせず、壱岐の生き抜く人生に学ぶところは多い。

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    2018年01月09日
  • 不毛地帯 第四巻

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    ネタバレ

    1~4巻までの感想。
    山崎豊子さんの取材力に感服。
    シベリア抑留、航空機、車、石油等、商売と政治の絡みが描かれており今はどうなっているのかと気になった。結局人は金と地位を得ると固執してしまうものなのか。ただ、壹岐さんは違った。国益のために奮闘し、運も味方して事業に成功した結果会社を辞めた。でも亡くなった奥さんのことをもっと考えてほしかった。仕事も家庭もどちらも考えることはやっぱり無理なのかな。

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    2017年11月17日
  • 女系家族(上)

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    舞台は大阪・船場の代々続く米問屋。「御寮はん」だの、「大番頭はん」だの、いつの時代やと思ってたら、なんと昭和34年。戦後!?「わろてんか」に似てるから明治かと思った。主人公は三姉妹。次女が婿を取って家を継ぎ、三女は未婚、長女は・・・出戻り居候・・・うちと似ているところもあるけどこうはならないようにしよう。こわこわ。

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    2017年11月05日
  • 女系家族(下)

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    父が死んだことで残された莫大な遺産をめぐって繰り広げられる、血で血を洗うような相続争い。あーこうはなりたくない。ホンマに。にしても時が止まったような、戦後の船場の老舗問屋。「腐っても鯛」とはこのことか。ほんと、こうはならないようにしよう。そしてなにげに初・山崎豊子。

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    2017年11月05日
  • 大地の子(三)

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    親子と気づかないままでいる2人が歯がゆい。どうやって再会が果たされるのか気になる。
    中国の歴史、社会、そこから生まれる文化、人間性を知る上で、とても勉強になる。

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    2016年11月23日