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終戦の翌年、極東国際軍事裁判が始まり、賢治はモニター(言語調整官)として法廷に臨むことに。戦勝国と敗戦国、裁く者と裁かれる者、そのいずれもが同胞だった……。重苦しい緊張の中で進行する裁判の過程で、自らの役割に疑問を抱き始める。家庭では妻との不和に悩まされ、次第に追い詰められてゆく賢治は、日本で再会した加州新報の同僚・梛子に、かけがえのない安らぎを感じていた。
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「二つの祖国」
2019年3月23日、24日 テレビ東京系 出演:小栗旬、多部未華子、ムロツヨシ
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Posted by ブクログ
3巻は、終戦からGHQの進駐、そして東京裁判を中心に物語が進行する。 主人公のかつての同僚で、密かに想いを寄せていた女性は原爆投下時、広島にいたが奇跡的に助かり、主人公と再開する。 そして、主人公は、東京裁判にモニター(通訳が合っているかどうかダブルチェックをする人)として立ち会う。 東京裁判で...続きを読むは、勝者が敗者を一方的に裁くという一貫した進行に主人公は違和感を覚える。 日本は侵略戦争をしかけたと一方的に非難され、他方でアメリカの原爆投下については裁判上の記録から削除される。 そして、戦前戦時中は、あれだけ日本政府、軍部を称賛していた日本のマスコミは、掌を返したように日本批判、反日の報道を始める。 アメリカGHQの一員として、東京裁判に関わっている主人公は、アメリカと日本、二つの祖国の板挟みにあって、悩み苦しむ。 アメリカ人からは、ジャップと呼ばれ、日本人からは薄汚い裏切り者と言われる。 そんな主人公の苦悩を理解せず、日系二世にも関わらず反日思想の妻に、主人公は愛想が尽きて、かつての同僚の女性に心が惹かれ、2人は結ばれる。が、主人公は結局プライベートでも、どっちつかずの態度をとってしまう。
東京裁判は戦争犯罪を裁く場ではなく、敗戦国の指導者に責任を取らせる裁判だった。 戦争は置かれた環境や所属によって意思とは関係なく相応の仕事を求められ巻き込まれるのだとつくづく思った。 親ガチャが取り沙汰されているが、私は国籍ガチャもあると思う。 ▼ヒトは区別分類することができるが、すなわち差別も生...続きを読むまれる。 人種差別が無くならないように戦争も無くならないなら、 ルールを決めた戦争を行なってもらいたいものだ。 例えば、戦闘予定地域への民間人完全退避の徹底、 民間人を巻き込まないプロの戦闘員による陣取り戦争。 ルールの上で戦争して人道違反を戦勝国、敗戦国を平等に評価する体系を作っていって欲しいと願う。
これまでの東京裁判に関する知識は中学歴史教科書レベルだった。こんな裏の事実があったのかと。なぜ日本は戦争に突入せざるを得なかったのか、考える機会になった。
祖国とは何か、の前に、国家とは何か、個人とは何か、人間の尊厳とは何か、という問題に直面する。 国家が国家として秩序を保っている場合、即ち国民個人に利を供する場合に祖国のために報いるという考え方はごく自然であるけれども、そうでない場合にも国民が国家の犠牲となる必然性は理解できない。 かつては個人が何ら...続きを読むかの拠り所欲しさから国家の形成と統制を望んだのだろうが、国民個人ではなく国家それ自体の利益や保身や意義すら画策し始めた時点で終わりが始まっている。 しからせば太平洋戦争が終わった時点で、否始まった時から、さらに辿れば近代国家が始まった時点から人類の一部での劣化が始まっている。 そんな深淵雄大な考えをもたらしてくれたことから不朽の名著である。 第四巻が待ち遠しくも名残惜しい。
東京裁判のモニターとして、法廷に臨む賢治。 裁判長、連合国側の検察官、日本人の被告、日本人の被告を弁護する弁護士。 太平洋戦争への様々な思惑がみえてくる。 アメリカ国籍を持ちながら、日系二世でもある自らの存在をもとに、限りなく公平にモニターとしての職務に徹しようとする賢治。 それが賢治を悩やま...続きを読むせ、苦しませる… 日本兵が連合軍の捕虜や女性に行った残虐行為。アメリカが日本の敗戦がほぼ決まった中での広島、長崎での原爆投下。 どちらも許されない。 日本にだけ非があるとするのではなく、日本をそこまで追いやった側の非も追求する日本側弁護団の正義。 戦争、そこに至るまでの経緯… 一方だけに非があるわけではないのか… ロシアとウクライナ、どうなんだろう。 そんな中で想い悩む賢治… エミーとのすれ違いの中、椰子に安らぎを求めていく… エミーに椰子との関係を知られることとなり、エミーの身に起こった悲劇を知った賢治。 3人の関係はどうなるのか… ヤミ屋として、才覚を現す忠。 賢治と忠、分かり合える日は来るのか…
戦争とは本当に酷い事だと改めてこの本を読んで 思う。 東京裁判は、敗戦国日本にとても不利な 事ばかりで日本人としては腹立たしいばかりだ。 戦争に負けるという事は、不利益な立場 に追いやられ勝戦国に全て従わなければ国として 成り立って行かないと言う不条理だ。 原爆投下を東京裁判で削除された話は、戦争を...続きを読む経験していない自分でも腹が立つ。
3巻は東京裁判で通訳の適正をチェックするモニターとしての仕事と、東京裁判の審理が描かれている。まさに’’小説東京裁判’’というべき内容。
4巻まで読み終えて、アメリカがしたことの酷さ。これをどうして歴史で伝えないのだろうか。人種差別。ナチスよりも酷い行為。無差別殺人が、原子爆弾投下ではなかったのか。日本人の両親から生まれて、アメリカで育ち、アメリカの考え方を受けた2世。両方が祖国。複雑な思い。どちらも大切な国なのに。
物語の舞台は極東軍事裁判へと移る。 モニターの仕事がここまでプレッシャーのかかるものとは・・・ 日本側の被告が実名ばかりなのは驚いた。
二世の人と聞けば、生まれながらに母国語が2つも出来るから羨ましいと単純に英語で苦労している私は思ってしまうのだが、その両国が戦火を交えることになったとき、どれほど苦しむだろうか。 主人公の天羽賢治には弟が二人いて、次弟は日本の大学に学んでいる間召集にあい、日本兵として出征する。一方アメリカに生まれ...続きを読む育ってそこから出たことのない末弟は、合衆国に対する当然の義務として米軍の志願兵となる。アメリカ市民としての義務を果たしたいと願う一方、両親の母国であり自分も10年間育った日本に対し、限りない愛着を持つ賢治は、その狭間で苦しむ。どれほど個人の能力が優れていたとしても、一介の市民に大きな歴史は容赦なく牙をむく。 日本が太平洋戦争でどれほど苦しんだかという話は数多いが、敵国の中で生きていかねばならなかった彼ら日系人を扱った小説はあまりないように思う。人種差別に思想の対立が折り重なった収容所で生きていた人々への鎮魂の書として、読み継がれていくべき作品だと思う。
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二つの祖国
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山崎豊子
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