山崎豊子のレビュー一覧

  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    絶句、半官半民の一流企業でこんな悲惨な労使関係がまかり通っていたなんて、、、
    少なからず、日本の伝統的企業の根っこにはこういった文化、秩序が根付いているのかしら、と考えるとゾッとした。

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    2022年09月27日
  • 華麗なる一族(下)

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    今から50年以上も前の小説とは思えない程時代背景を気にせず、面白く読み終えた。
    評価も星5つまでだが7つにしてもいいのではないかと思う。
    社会派ってことで池井戸潤の小説っぽい逆転劇を期待してたけど、良い意味で期待は裏切られた。
    リアルで所謂都市銀行って凄い競争社会の先端にいるんだね。
    もう死んでしまったけど、第一勧銀重役だったらしい親戚は接待漬けで体を何度も壊し、出世街道から外れて結局ヤナセに常務で出向になったことを思い出したよ。
    小椋佳と同期って言ってたな。

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    2022年09月24日
  • 二つの祖国(三)

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    東京裁判は戦争犯罪を裁く場ではなく、敗戦国の指導者に責任を取らせる裁判だった。
    戦争は置かれた環境や所属によって意思とは関係なく相応の仕事を求められ巻き込まれるのだとつくづく思った。
    親ガチャが取り沙汰されているが、私は国籍ガチャもあると思う。

    ▼ヒトは区別分類することができるが、すなわち差別も生まれる。
    人種差別が無くならないように戦争も無くならないなら、
    ルールを決めた戦争を行なってもらいたいものだ。
    例えば、戦闘予定地域への民間人完全退避の徹底、
    民間人を巻き込まないプロの戦闘員による陣取り戦争。
    ルールの上で戦争して人道違反を戦勝国、敗戦国を平等に評価する体系を作っていって欲しいと願

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    2022年09月22日
  • 大地の子(四)

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    ずっと気になりつつも読めていなかったが、期待を裏切らない壮大ななストーリー。首相のバックアップも得て取材をし、いいところも悪いところも包み隠しなく、この時代に書かれているのがすごい。

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    2022年09月17日
  • 不毛地帯 第一巻

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    ネタバレ

     瀬島龍三氏の生き様については、「人間的魅力の研究」「幾山河」などで読んでいます。山崎豊子さんの「不毛地帯」、大作・力作だと思います。第1巻が638頁(2009.3発行)、第5巻まであります。気合を入れて読んでます。第1巻、濃密でした。壹岐正(瀬島龍三がモデル)の生き様。大本営参謀、関東軍参謀、シベリア抑留、ソ連の非道さ、引揚、家族との生活、商社に就職・・・。読んでて、ロシアのウクライナ侵攻と重なってきました。ロシアは人口の五分の一が囚人(国内外、非合法)、囚人で国家建設。帝政ロシアからの伝統とか。う~む

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    2022年09月13日
  • 大地の子(四)

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    大地の子

    同僚から読んでみたらと、勧められて重い足取りで読み始める。

    スルスルと読み、いつのまにか終わっていた。

    文化大革命をここまで克明に書けるものなのか。

    日本人が。

    知らずに今までいた自分が、情けなくなる。

    作者の作品への熱さがこの傑作を作ったのだろう。

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    2022年08月30日
  • 二つの祖国(一)

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    やっぱり戦争のテーマは考えるところが多い。父 乙七と意見の違う賢治。賢治はなぜ、日本語教官になる選択肢しかなかったのに、自分の意志で米軍に協力すると父に伝えたのか。自分が置かれた立場への決意であろうが、父は受け入れ難い。本当のことを話しても決して分かり合えないと知っていたからかもしれない。この後、この父と子は分かり合う未来があるのだろうか。

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    2022年08月12日
  • 大地の子(四)

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    ネタバレ

    中国の現代史を知りたくなり、見つけた大地の子。戦争残留孤児である松本勝男こと陸一心の人生を軸に、悲惨たる戦争の代償や凄惨な文革の歴史などの社会描写、産みの親と育ての親との絆、それゆえの葛藤などの心理描写が読む人のこころをうつ。不毛地帯、沈まぬ太陽と山崎豊子作品を2冊読んだことがあるが、この作品は圧巻。もちろん小説、フィクションではあるが、現実に起こった歴史を題材としており、著者自身の戦争孤児に対する責任を蔑ろにする日本国に対する怒りが垣間見える。
    勝男の妹あつこの悲惨な生涯と、勝男があつこの死を看取るシーンには大号泣。序盤のソ連軍からの逃亡中で起こる凄惨極まりない過酷な状況(ソ連軍に見つからな

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    2022年07月05日
  • 暖簾

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    2代に渡る大阪商人を描き、ビジネスのあらゆる場面を凝縮したような作品。
    小説ではあるけれど、ビジネス書としても読めます。

    下積み時代、毎日の単調なただのランプの煤掃除から、
    ランプが綺麗になれば昆布(商品)を美味しそうに照らすと語り、
    旦那様に魅入られ、丁稚から格上げされるというシーンがあります。

    有料の講習会に出席させても「何も身になることはありませんでした」とレポートを出す若手社員に読ませてやりたい!と思わず本を握る手に力が入りました(笑)

    話は変わりますが、昔の大阪を舞台にしたドラマとかで、
    「いとはん!」と小僧さんかなんかが呼ぶシーンがありますが、
    これまでずっと「イトさん」とい

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    2022年06月14日
  • 二つの祖国(四)

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    全巻を読んでみて
    在米2世でアメリカ国籍を持ちながら日本の精神を学んできた主人公が太平洋戦争という時代に差別や偏見と家族との関係に葛藤しながら開戦〜日本への国際軍事裁判までを綴った小説。
    戦争とはなにか・国とはなにか・家族の在り方とはなにか・法とはなにか・幸せとはなにか等の本当に答えのない問題を問いかけていて、こんなに考えさせられる小説はないし、日本人として戦争について考えるなら必ず読んだほうがいい本だと思う。

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    2022年06月06日
  • 二つの祖国(四)

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    正義とは、忠誠心とは、国籍とは、、、

    不幸な結末、最後は報われて欲しかったと思うが、そんな単純に整理ができない作品。

    日本人の精神ならではの意味を持つ、肚 。
    翻訳モニターとしての苦悩が凄く伝わる描写でした。

    そして、山崎豊子さんの作品は葛藤や苦悩の心情を分かりやすく解説してくれるのが、作者さんの魅力の一つだと思います。

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    2022年05月13日
  • 暖簾

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    山崎豊子氏の処女作。

    大阪商人を主題にした小説はほかにもいくつか読んでいるが、一番ベースになるような基本のストーリーに接した気がする。

    がむしゃらな商人根性が、暖簾に裏打ちされた恥じない商いとしっかり通じているところが、純粋でまっすぐで読んでいて快適だった。

    生きる力を裾分けしてもらえるようなパワフルは作品だった。

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    2022年05月13日
  • 大地の子(三)

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    ネタバレ

    宝華製鉄所の建設に精を出す中で、ついに妹の消息をつかみ三十数年振りの再会を果たしたものの、養母にトンヤンシーとして馬車馬のようにこき使わらてきたために体がボロボロになっており、陸一心の様々な図らいも虚しく、息を引きとった時には無情さを痛感した。実父との運命の再会を果たしたものの、またも日本人という出自により一波乱巻き起こす要因になってしまうことに、むずがゆさを感じた。
    宝華製鉄所の建設で仕事をともにするうちに、丹青の陸一心に対する差別的感情が薄れてきて徐々に慕うようになっていく様は、ストーリー的には予測できたが、3巻におけるヒロイン的な役割を果たしていて、ロマンス要素として物語をより充実させて

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    2022年05月06日
  • 大地の子(一)

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    ネタバレ

    序盤では、文化大革命によりインテリに対する激しい弾圧が行われる中、出自が日本人であるというだけで濡れ衣を着せられ、吊るし上げられ、労働改造所に強制送還させられるという、陸一心の身に起こったあまりに理不尽で不条理な出来事に頭がついていかなかった。
    ただ、日本軍に見捨てられ中国で戦争孤児として生き抜いてきた陸一心の子供時代を読み進めていくにつれ、戦争や革命という凶暴な力により、人の運命はこうも容易く歪められてしまうものなのだという厳しく冷酷な現実をようやく受け止められるようになってから、陸一心の身の上に同情し、一刻も早く労働改造所から脱することができることを願うばかりだった。
    暗闇の中を出口がある

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    2022年05月06日
  • 沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-

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    ネタバレ

    左遷に次ぐ左遷で恩地元の精神が疲弊する描写が事細かに描かれている。家族を犠牲にしてまで会社と戦うべきなのかということと、自らより厳しい境遇で戦っている組合員の間で揺れ動くものの、どうしようもない感情に苛まれ、剥製を撃ってしまうところなども思わず感情移入してしまった。巻末では日本に帰ることが叶ったが、日本で満足な待遇が得られるとは思えず、恩地元の奮起を期待しながら3巻に進みたいと思う。

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    2022年04月30日
  • 運命の人(四)

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    ネタバレ

    失意の内に弓成が向かった沖縄に舞台が移る。
    そこで本土決戦の証言を聞くことになるのだが、途中で文章を区切ることもなく、内容も相まって実に重苦しく綴られていた。集団自決のため、我が子を手にかけるとか地獄だ。そして今でも沖縄は矛盾を押し付けられている。
    それを伝えるべく弓成は再びペンを取る。三巻の感想で「変な理想に目覚め」と書いたが、弓成はここ沖縄で初めて確かな足場を得たのではないかと感じた。
    思うに任せず運命の荒波に飲まれたが、自分に課せられた使命を受け入れ再起した、運命の人とは弓成自身のことではないか、と最後まで読んで思った。
    ヌチドゥ宝=命あってこそ。生きてさえいれば。

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    2022年04月17日
  • 大地の子(三)

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    圧倒的な取材量に基づいた叙事詩的な大河作品
    日本人の立場としては中国に対して嫌気がさすシーンも多く、ムカムカとすることも多かったが、それよりも戦争孤児の描写のリアリティが凄い

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    2022年03月13日
  • 大地の子(二)

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    中国の光と闇、日本の光と闇、その両方を依怙贔屓することなく丁寧に描かれている。
    運命の皮肉の描写が凄まじい

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    2022年03月07日
  • 華麗なる一族(上)

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    以下、上中下巻で同じ感想です。

    最近、「近過去」のドキュメンタリーや小説が面白い。
    人間の織りなすドラマの本質は古今東西いつも変わらないのかもしれないが、舞台設定として、いわゆる「ザ・昭和」は実は1950-60年代、すなわち昭和30年代前後であり、もちろん、働き方や家庭生活など今ではありえないようなことも多いが、同時にやっぱりいまだに、ということも多い。そしてテーマとなる政治や経済のトピックが、これまた日本はこの数十年間何をしていたのか、というくらい共通なのである。

    「華麗なる一族」の物語は、行政の手厚い保護と支配の元にあった銀行の経営統合という壮絶な戦いを縦糸に、昭和な家長制と血縁の闇を

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    2022年02月11日
  • 華麗なる一族(下)

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    以下、上中下巻で同じ感想です。

    最近、「近過去」のドキュメンタリーや小説が面白い。
    人間の織りなすドラマの本質は古今東西いつも変わらないのかもしれないが、舞台設定として、いわゆる「ザ・昭和」は実は1950-60年代、すなわち昭和30年代前後であり、もちろん、働き方や家庭生活など今ではありえないようなことも多いが、同時にやっぱりいまだに、ということも多い。そしてテーマとなる政治や経済のトピックが、これまた日本はこの数十年間何をしていたのか、というくらい共通なのである。

    「華麗なる一族」の物語は、行政の手厚い保護と支配の元にあった銀行の経営統合という壮絶な戦いを縦糸に、昭和な家長制と血縁の闇を

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    2022年02月11日