山崎豊子のレビュー一覧

  • 華麗なる一族(中)

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    以下、上中下巻で同じ感想です。

    最近、「近過去」のドキュメンタリーや小説が面白い。
    人間の織りなすドラマの本質は古今東西いつも変わらないのかもしれないが、舞台設定として、いわゆる「ザ・昭和」は実は1950-60年代、すなわち昭和30年代前後であり、もちろん、働き方や家庭生活など今ではありえないようなことも多いが、同時にやっぱりいまだに、ということも多い。そしてテーマとなる政治や経済のトピックが、これまた日本はこの数十年間何をしていたのか、というくらい共通なのである。

    「華麗なる一族」の物語は、行政の手厚い保護と支配の元にあった銀行の経営統合という壮絶な戦いを縦糸に、昭和な家長制と血縁の闇を

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    2022年02月11日
  • ぼんち

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    結局人は時代の波の中で生きていくんだな~と改めて思いました。大阪の船場や芸者文化などに重ねて、明治大正昭和と激動の時代。喜久治と5人の女のつきあい方、祖母、母とのかかわり方、今の時代では考えにくいけれど、きっとそれぞれ強い信念のもと、相当な覚悟を決めていたに違いない。男の強さ、女の強さを感じました。もしかしたら、この強さは作者の強さかもしれません。自分がそこにいるかのように感じさせる表現など、山崎豊子の本をもっと読みたくなりました。

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    2022年01月22日
  • 不毛地帯 第一巻

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    久しぶりに大作を読んだ。山崎豊子氏の不毛地帯である。どんな内容か全く知らないまま読み始めた。
    第二次世界大戦で日本軍の参謀だった壹岐は、戦後シベリアに抑留され、11年もの長い月日を寒さと飢えに耐え忍びつつ、過酷な労働をさせられた。ようやく日本に戻ることが出来てからは、関西の繊維系総合商社に採用され、ビジネスマンとして商才を次第に発揮していく、というストーリー。日本の潰れそうな自動車会社とアメリカのオートメーカーとの提携を仲介したり、イランで石油を開発するスケールが大きい仕事が見事に描かれている。
    まず、シベリアに戦後抑留された人々のことをあまり知らなかったので、こういうことがあったことに衝撃を

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    2022年01月13日
  • 二つの祖国(一)

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    山崎豊子ワールドはやっぱり面白いなあ。ドラマを見たことあるけど、ドラマではとても描ききれない濃厚さがある。まだ三冊もこの世界に浸れるかと思うと嬉しさしかない。

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    2022年01月06日
  • 女系家族(下)

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    構成のうまさに脱帽しました。若い日にも読みましたが、感想変わらず、テレビ化も忠実で魅力が伝わりました。

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    2022年01月04日
  • 約束の海

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    さすがの読み応え。第一部のみまでしか読めないことが残念でならないが、構想段階ではあるものの、その後を公開いただいたことに感謝です。いろいろ考えさせられますね。

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    2021年12月09日
  • 二つの祖国(四)

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    さまざまな視点から見た東京裁判。
     この裁判での答弁は日本企業(経営者と従業員)に置き換えられる、と感じた。責任を取らない経営者と必死に働き憤死する従業員。
     ただ東条氏の裁判におけるロジカルかつ至極真っ当な答弁とその潔さは、これまで自分が思い込んでいた人物像と随分異なった。
     いずれにしても「二つの祖国」は、自分にとって生涯忘れられない一冊になる事は間違いない。
     

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    2021年11月22日
  • 二つの祖国(三)

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    これまでの東京裁判に関する知識は中学歴史教科書レベルだった。こんな裏の事実があったのかと。なぜ日本は戦争に突入せざるを得なかったのか、考える機会になった。

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    2021年11月13日
  • ムッシュ・クラタ

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    山崎豊子氏の作品はスケールが大きく、大作の印象だけど、初期の頃のだけど、素晴らしい読みごたえのある内容だった。
    戦前中後をダンディに生き抜いたクラタ氏の、パリでの様子、戦争中も文学と芸術、パイプを愛した男、調べて書くという彼女の才覚溢れる作品だった。

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    2021年11月13日
  • 二つの祖国(二)

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    同じ人種、日本人として生まれたのに、その時代、場所が違うだけで差別を受け、命の重みが違うかのごとく扱われる。この自分が生まれる僅か数十年前の今住む日本と過去に住んでいたアメリカで起こっていたことなんだと。今現在を生きる平和ボケした自分の小さな先行きの不安など些細な妄想に過ぎないんだとも。

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    2021年11月07日
  • 二つの祖国(一)

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    どの選択肢も正しくもあり、正しくなくもある。そんな時の意思決定は、自分自身が一番何を大切にしているかに尽きるのだろう。

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    2021年10月30日
  • 大地の子(三)

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    あつ子をはじめとした残留孤児の人生ってなんだったのか。日本政府は戦争責任として真っ先に解決に取り組まなくてはならないし、世界中の誰一人取り残してはならないという人権を尊重するために中国政府も尽力しなくてはならない。こんな事が戦後の昭和時代に起こっており、ある意味明治、江戸時代に遡って後退していた時代だ。これと似たようなケースが今でも世界中で起こっていて私たちは目を背けているのだろう。

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    2021年10月22日
  • 大地の子(二)

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    ストーリーが急展開、一心が母国との接点となるプロジェクトに参画することに。
    「鉄は国家なり」またもやプロジェクトの規模もウン千億円と、とてつもないスケール。

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    2021年10月16日
  • 華麗なる一族(下)

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    華麗なる一族は本当に華麗でおぞましかった。2007年のTVドラマでは一途で好青年風だった鉄平も、小説ではたしかに他の一族に比べて実直で技術屋らしさはあるが、経理に疎くて見通しは甘く、家族もほったらかしで息抜きは料亭で若い女を呼ぶなど、やはり一族の人物には違いない。でもお約束の箇所ではやはり痛ましかった。勧善懲悪に決してならず、権力が権力を呼び続け、このボリュームで圧巻の説得力。

    wikiで小説とドラマの違いを説明したものを読んだ。ドラマはドラマでこの話を鉄平仕様にし、よりドラマチックになるようにエピソードや人物を足し引きしたようで、それも非常に効果的だっただろうと思える内容だった。通しで見て

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    2021年09月16日
  • 運命の人(四)

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    温故知新という言葉通り、過去の沖縄を知っていきながら主人公は少しずつ沖縄問題と再度向かい合い、自分自身と向かい合い、妻と向かいあいながら、話が進んでいきます。

    沖縄の戦争がどうだったかは本、ニュースなどでの特集から知っていることはあったが、それ以上にこの本から勉強させてもらいました。今までは裁判が中心の話であったため、次が次がと気になるため、読むスピードも早かったのですが、ここに来て沖縄の戦中、戦後のことはじっくりと読みました。一字一句逃さないようにと。過去から多くを学び、そして受け止め、悔い改めること、反省するべきところは反省し、次へつなげるのが後世に残されたものの責務だと改めて思いました

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    2021年09月10日
  • 運命の人(三)

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    「知る権利」を争うの裁判で一時は勝訴したが、逆転敗訴。敗訴する前から主人公は新聞記者としての自分を亡くしていました。それ以上に大切な家族とも絶縁状態になっていました。

    ペンと紙を武器として戦ってきた主人公にとって記者以外の仕事は仕事ではないのだと思いました。本当にわずかの人かもしれないが、自分の好きなことを趣味だけにとどめず生業として生きていく人がいます。そんな人がこの主人公なのでしょう。天職というものは本当にあるんだなと。

    羽があるけど飛べない鳥のように空を見続ける主人公は実家の家業にやる気が出ず、生きていくことさえあきらめて・・・これからどうなるのかが気になるところです。

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    2021年09月10日
  • 不毛地帯 第二巻

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    やたらとリアルな情景が目に浮かぶのは最近観た映画のせいではなくて作家さんの力量のおかげだと実感

    川又さんの最期が忘れられない

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    2021年09月05日
  • 運命の人(二)

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    ペンと紙を武器とする新聞記者の主人公が逮捕されペンを折られたところから2巻は始まります。

    知る権利を掲げて戦うジャーナリズムと国家公務員法の守秘義務を破ったことで起訴した国家権力との熾烈な法廷での争いが描かれています。少しばかり難しい部分もありますが、昔も今も変わらない「○○の権利」について勉強にっています。何でも権利を主張すればよいとも限らない部分も見えてきます。

    沖縄返還は歴史の教科書等で目にすることではあるかと思いますが、基本的に綺麗に描かれていると感じます。実際はこんなにドロドロとして、いろんな人がいろんな問題と戦って今の「沖縄県」があるのかと思うと、平和とも綺麗ともいいがたい出来

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    2021年09月03日
  • 運命の人(一)

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    「西山事件」をもとに書かれた作品です。山崎さんの作品はどれを手にとっても非常に勉強になります。日本のこと、日本人のことを知らなさ過ぎる自分には刺激的なものばかりです。この「運命の人」もそんな感じを受けました。

    新聞記者の主人公が公文書、とくに極秘文書を手に入れながら記事を書き、世の中に伝えていく・・・ペンと紙を武器とする人たちの強さが伝わってきました。一方で今も昔も変わらない国民へ明らかにしないお金の使い方や取引など、政治家の裏側にイライラする気持ちが起こりました。

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    2021年09月03日
  • 花のれん

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    あらすじ
    第39回直木三十五賞受賞作
    船場の呉服店に嫁いだ多加(たか)は、家業に関心を持たず、芸事にうつつを抜かすばかりの頼りない夫・吉三郎に、いっそ道楽を本業にしてはどうかと勧める。二人は店を廃業して寄席を始めたが、吉三郎は妾宅で急死。幼い子どもとともに残された多加は覚悟を決め、なりふり構わず人気芸人を集め、金策に走り、寄席の屋台骨を支えるのだった――。女興行師の奮闘ぶりを描き、著者に直木賞をもたらした傑作細腕繁盛記。エンタツ・アチャコや桂春団治など、実在の芸人が花を添える! 
    感想
    これぞ吉本興業だ‼︎

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    2021年08月27日