山崎豊子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(一巻から四巻まで合わせたレビューです。)
大好きな山崎さんの(もしかすると最後になるかもしれない)長編小説。
沖縄返還時の機密文書漏洩事件(西山事件)をテーマに、
相変わらずの取材力&構成力で読者をぐいぐい引っ張っていきます。
この分野は完全に無知でしたが、小説を通じて、
昔の自民党の政治のやり方を目にすることができました。
主人公の機密文書を入手した手段は、
倫理的によい方法だとは言えませんが、
それ以上に、臭いものに蓋をする昔の自民党の政治家や官僚にも、
沖縄の人たちだけでなく、日本人全員が
もっと憤りを感じるべきなんでしょう。
現在も普天間基地移設問題で民主 -
Posted by ブクログ
(一巻から四巻まで合わせたレビューです。)
大好きな山崎さんの(もしかすると最後になるかもしれない)長編小説。
沖縄返還時の機密文書漏洩事件(西山事件)をテーマに、
相変わらずの取材力&構成力で読者をぐいぐい引っ張っていきます。
この分野は完全に無知でしたが、小説を通じて、
昔の自民党の政治のやり方を目にすることができました。
主人公の機密文書を入手した手段は、
倫理的によい方法だとは言えませんが、
それ以上に、臭いものに蓋をする昔の自民党の政治家や官僚にも、
沖縄の人たちだけでなく、日本人全員が
もっと憤りを感じるべきなんでしょう。
現在も普天間基地移設問題で民主 -
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(一巻から四巻まで合わせたレビューです。)
大好きな山崎さんの(もしかすると最後になるかもしれない)長編小説。
沖縄返還時の機密文書漏洩事件(西山事件)をテーマに、
相変わらずの取材力&構成力で読者をぐいぐい引っ張っていきます。
この分野は完全に無知でしたが、小説を通じて、
昔の自民党の政治のやり方を目にすることができました。
主人公の機密文書を入手した手段は、
倫理的によい方法だとは言えませんが、
それ以上に、臭いものに蓋をする昔の自民党の政治家や官僚にも、
沖縄の人たちだけでなく、日本人全員が
もっと憤りを感じるべきなんでしょう。
現在も普天間基地移設問題で民主 -
Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
久しぶりの山崎豊子。やっぱりテッパンです。
姉妹3人の遺産相続にからみ、その周囲も巻き込んだドロドロ劇に
読み手である自分もあっという間に飲み込まれていきます。
山崎豊子のやり口が分かっているだけに、何となく先の展開が読めてしまいますが、
それでも面白い小説であることには変わりありません。
眠い目をこすって、あっという間に読んでしまいました。
残念なのは、著者がもう亡くなってしまっていて、
こんなにも素晴らしい小説にも作品数が限られているということ。
もっともっとたくさんの小説を生み出して欲しかった。。
全ての作品を読み切るのがあまりにもったいないので -
Posted by ブクログ
読み始めた。もう文体から面白い。「ネタバレで台無しになるような小説は元から大した価値はない」などと普段は過激なことを言ってるんだけど、この小説はネタバレされたくない笑
そのくらい面白い(?)
ぱっと見お堅い文章なのに序盤からこんなに引き込めるリズムの文章を書けるのはさすが。ついでに聞いてもいない業界事情をこれでもかと語り続けるところもさすが。一文がやたら長くてくどいにもかかわらず、表現力が高すぎてそれをまた別の魅力に変えてる。こんな文章書けたらすごいけどもう一般人と会話するのは退屈でしょうがないだろうな
読み終わったらまた追記。
読み終わった。やばいオモロすぎる。もっと早く読めばよかった。山 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上中下3巻の約1,800ページにも及ぶ長編小説。銀行の頭取であり一族の長である万俵大介が、阪神銀行とそのグループの繁栄のために野心に燃え、親族や政界にあらゆる手段を尽くして推進していく。長男で阪神特殊鋼の専務である万俵鉄平が、祖父の実子なのではないかと大介は疑い、嫉妬から嫌がらせによって阪神特殊鋼を破産に追い込む。その後鉄平は自殺してしまうが、実は祖父の子ではなく自分自身の実子であったことが判明する。阪神銀行は小が大を飲む買収を実現するが、そのすぐ将来には合併される側に回ってしまうという非情な結末を迎える。家族・政治・経済のドロドロな面をリアルに描き、人間の産み出す非情さを見事に描いた山崎豊子
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Posted by ブクログ
自衛隊の次期戦闘機候補でラッキード社を推す近畿商事は、グラント社を推す東京商事の強力な売込みに苦戦します。「空のギャング」とあだ名される鮫島に度々出し抜かれながら、壹岐は自らの信念を曲げ、過去の軍歴で培った人脈を駆使し、ラッキードを強力にプッシュします。
そしてその商戦のなかで親友川又を追い詰め、死に至らしめることに。
そして時が経ち、入社から8年という短さで常務へと焦心し、社長直属の「業務本部」の本部長として全社にまたがる経営戦略を立案しますが、早すぎる出世への嫉妬や、旧来からの社風を軽視するように見える壹岐のやり方には反発も小さくなく、思うように成果を上げられないことも度々です。
「近畿 -
Posted by ブクログ
明治時代たくさんの日本人が国外へ渡ったことは知っていた。もちろん、第二次世界大戦が起こったことも知っている。でも、戦争の中で移民たちがどのような扱いを受けたのかなんて想像したこともなかった。山崎豊子先生は、いつだって私の浅はかさを突きつけてくる。
日系二世は正真正銘アメリカ国民なのに、戦時中は捕虜として収容所に入れられたらしい(ちなみに同じ同盟下にあったドイツ・イタリア人はこのような扱いは受けなかった)。その収容所の様子は、想像するだに不快感がこみ上げる。さらには日系二世に残酷な問いが投げかけられる。
ー命令されれば米陸軍兵士として戦闘任務につくか
ー日本の天皇に対する忠誠や服従を拒否 -
Posted by ブクログ
経済界・金融界、そして万俵家のドロドロとした関係を精緻にかつドラマティックに描いており、改めてとんでもない作家だと圧倒された。
上巻冒頭の華やかな万俵家の食事の風景が、最後にはもの寂しい風景に変わっており、この華麗なる一族が終焉を迎えたことを深く印象付ける。
銀行家としての野心や名声のために、家族や周囲の人間を意のままに操ろうとし、時に突き放し陥れ、そして失い、それでもなお自らの方針を覆さない万俵大介の姿は病的でもあり、恐ろしかった。自らの野心を達成するためにあらゆる手段を講じてきた万俵大介だったが、今後彼の野望が崩壊されていくことがラストで示唆され、痛快な読後感があった。
ドラマ(観てい -
Posted by ブクログ
ネタバレ山崎豊子未完の遺作。
自衛隊の潜水艦くにしおと一般の漁船の衝突事故を中心に、関係者一人一人の思惑や自衛隊に対する世間の風当たりの強さが多角的に描かれていて面白かった。特に審判では漁船の船長に批判的な見方をするサキや、自衛隊に一太刀浴びせようとする田坂弁護士や、堂々と弁明する筧艦長に不信感を持つ頼子や、自信や自主性がなく弁護士をチラチラ見る安藤船長や、いろんな意見や思いがあることが描かれていた。
実直な主人公花巻朔太郎とフルーティストの小沢頼子との恋が淡く進んでいくのもすてきだった。頼子の行動力はすごい。儚げに見えるのに傍聴に行ったり、朔太郎に真実を確かめる電話をかけたり、コンサート後に呼び出し