山崎豊子のレビュー一覧
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4巻通してaudible で聞いた。
終わって安堵感。
良い終幕だった。これ以上一心に辛いことが起きないことを願うのと、小説が終わったことでその出来事から解放されるような気持ちに似た安堵感だと思う。
それほどまでに辛い内容だった。
一心や妹のあつ子のような境遇の残留孤児はたくさんいたのだろう。子供の頃にテレビで見ていた残留孤児のニュースを思い出す。
残留孤児の話と製鉄所建設の話が絡み合いながら、当時の日本と中国の世情もよくわかる。
あとがきには、当時中国側に取材した時の様子もあり、好意的だった指導者から、政治が変わると、一変して取材不可になったりと苦労の様子が伺える。
二つの祖国と大地の子 -
Posted by ブクログ
財前教授と患者の裁判が中心。
後半あたりの癌専門の教授の言葉が印象に残った。
本件は患者と医師の信頼関係が構築されていなかったこと、また医師の倫理観の欠如によって引き起こされたものという言葉。確かにそうだなーとついうなづいてしまったほど。
手術したけど残念ながらなくなってしまうことは今でも起こりうる。それでも医者が懸命に寄り添ってくれたのかどうかによって患者やその家族の心象は異なり、死後に解剖、ましてや裁判などの行動は起こさないかと思う。
どんな職場でも信頼関係が大事。
裁判では術前に検査を行ったのか、癌の転移の可能性に気づいていたか等の医学専門的なところで論争が絶えないが結局1番大事だったの -
Posted by ブクログ
面白い!
唐沢寿明主演のドラマが大好きなので原作を読んでみた。ドラマは概ね原作に忠実に描かれていたんだなー。不倫相手のケイコさんが関西弁を話すことに少し違和感はあるけど。
第一弾では次期教授戦の話がメイン。
腕のいい部下だけどプライドが高く性格が気に食わないためにどうしても次期教授にさせたくない、東教授。義父親、部下、お金、何を使ってでも教授のポストが欲しい財前。教授などの地位には全く興味なく、学問を追求することだけに目を向けている里見。自分の次のポストを狙い動く、舟尾や鵜飼。
様々な考えを持つユニークな登場人物が描く人間物語。中でも東教授は最も人間らしいなと感じる。気に入らない人に自分の後任 -
Posted by ブクログ
一心を取り巻く人間関係と、製鉄所建設の話とが入り混じり物語が進むにつれ引き込まれていく。
国策としての開拓団、そして国が起こした戦争の被害者となった多くの孤児達の話は読むだけでも胸が苦しくなる。
一巻の一心の時も辛かったけど、妹の話になるとさらに辛い。引き取られた養父母によっても境遇は大きく異なる。
今、こうして小説として読んでいるけれど、たくさんの人が同じ思いをしていた歴史があったことを思うと辛すぎる。
製鉄所建設の話も、これだけ考えの異なる国同士で一つのことを行うのは大変だろうと思わざるをえない。おそらく今日に至っても変わってないのだろう。
一心と妹がこの先どうなるのか、日本の親に会う -
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史上最悪の航空機事故を起こした会社を復活させるべく、関西の紡績会社から社長が送り込まれる。総理や総理の参謀が三顧の礼で迎えた「会長」だが、社長、副社長は古い体質のままで、一向に改善が進まない。関連会社の会長に君臨し、会社の予算を湯水の如く使う者、官僚との癒着に精を出し平社員を奴隷のように使うもの、組合の統合を防ごうと暗躍する労務担当役員など。その中で恩地は被害者に向き合い、労働者の立場で行動するが、金をつかまされたマスコミにも叩かれ、追い込まれる。政治家と結びついた裏金づくりがひょんなことから東京地検に伝わり、役員に捜査の手が伸びるが、恩地はアフリカへの転勤を命ぜられる。事実に近いこと、近いか
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エリート社員だった主人公が、思わぬ不本意な形で労働組合の委員長を引き受けることになる。元来の真面目さ、誠実な性格で、末端の社員の賃金引き上げなどの処遇改善を掴み取るが、一本気な進め方が災いし、また、たまたま首相フライトを交渉の材料に使ったということで、経営陣との対立が決定的となる。その報復人事とばかりにパキスタン、イラン、ケニアの駐在として10年間のいわば流刑に処される。この間、良い出会いもあるのだが、家族も疲弊、出世もおぼつかず、さまざまなハードシングスで発狂寸前まで追い込まれる。大企業や保身に走り自分のことしか考えない役員の嫌なところを煎じ詰め、煮詰めて、かたまりにしたような話。現代であれ
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第1巻は壮絶な物語の幕開けでした。
主人公が直面するのは、10年に及ぶ海外転勤という過酷な運命です。
現代の価値観から見れば非人道的とされるような人事異動ですが、彼はその不条理に抗い、不屈の信念を持って挑み続けます。
その姿は私の想像をはるかに超えるものであり、強い感銘を受けました。
さらに、主人公には家族がありながら、アフリカで長期滞在を強いられるという厳しさも描かれており、読んでいて胸が締め付けられる思いがしました。
なぜ周囲が止めることもなく彼を送り出したのかと疑問に思いましたが、それは当時の時代背景や価値観に深く根付いているのだと感じました。
この章は単なる導入ではなく、壮絶な試練の序 -
Posted by ブクログ
大地の子といえばすぐに上川隆也を思い浮かべるくらい印象深いドラマだった。
この作品を舞台化すると知り、そういえば小説は読んだことがなかったと思い、今回audible で聞いた。
audible の朗読は声も速さもちょうど良く聞きやすかった。
時節柄、映画も戦争関係作品を目にする機会が多い。
こういう時代があったのだと刻んでおかなければならない。
中国残留孤児のニュースは子供の頃、よく目にしていた。
記憶の片隅にあったその言葉を小説で思い出す。
日本軍の大陸での行い、残された子供達がたどったその後。
小説だけでも辛すぎる。
山崎豊子さんの凄さが身に沁みる。