山崎豊子のレビュー一覧
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里見先生が医者としての本懐を腐らせなかったのは素晴らしいと感じた。
前3巻において、正直、医事紛争についてはよくわからないけれど、法律的な知見についてはある程度分かるので、はっきりしているのは、当時の医療で財前を裁くことは難しかったとは思う。のらりくらりと論う財前に対して、弁護士ともども原告が感情的に動くのは良くなかったと思った。裁判所とは、温情や民意の入り込む余地がないからだ。
今回は、財前が粘菌に這い寄られるように、足元から身動きを奪われるような内容だった。
不思議なもので、ちょっと可哀想な気もした。ただただ財前の転落を願うこの作品に。
山崎豊子さん。これはフィクションなのでしょうか -
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1985年の日航機墜落事故を中心に、日本航空がモデルになっている小説であるということだけは知っていた。どこまでをフィクションとして、どこまで事実として読んでいいのか分からないけれども、読めば読むほどに、大事故が起こりそうな会社の体質に、腹が立ってくる。
平成生まれの人間から見ると、職場の人間関係や実際の仕事の中に、まだ、戦前の名残りが大きく残っていることのリアリティが、印象的だった。共産党員に対する警戒心や「アカ」というレッテル。治安維持法で捕まり転向した転向者。学生運動をしていた経歴。第二次大戦時に戦闘機の整備をしていた整備士や、パイロット。元華族出身であることのステータス。今の人間からす -
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裁判と学術会議の選挙の両方を渡り歩いていた財前だが、選挙は鵜飼教授の政治もあり見事当選を果たす。一方裁判の方は、元病棟看護婦長の亀山や佐々木の受け持ち医の柳原らの証言により敗訴となる。その後財前は体調を崩し気づいた時には進行胃癌となり病に伏す。
総じてとても面白かった。医療小説であり政治小説でもある。当時の大学病院で行われていたあらゆる駆け引きが描かれており、手に汗握る展開だった。改めて感じたのは医者と患者の関係の大切さで、財前が訴訟されたのも術後診察もせずしっかりと説明をしていなかったからで、仮にそれをしていたら肺転移に気づかなかったとしても遺族は納得していただろう。現代だったらありえない -
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医療従事者として里見医師のような精神をもって患者さんに接したいと思いました、と感想をいだければ良いのかもしれない。そうも思ったが、理不尽さを感じた。
「白い巨塔」では「最初の患者さえ診なければよかった」ということではないか?
他の医者のように学会前に数日休んでおれば、または忙しいからと断りさえすれば全て良かったのだ、という気がしてならない。もちろん、引き受けたことこそが「財前らしさ」であり物語の中核をなすのであり、術後の対応に過失のあることは二審判決のとおりと考える。
それはそれとして、現代の医療現場では「引き受けたほうが損をする」構造がある。救急要請にしても、受けた医療機関や医師の給料 -
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商社マンにとって、パーティは社交は名目、情報収集がメイン。不可抗力等万一も考慮して契約するのが商社マンのイロハのイ。
商社は数字が人を殺すのだと実感したという文章、ぎくりとくるものがある。
絶対ランクAからB、当社もそんな基準があるんだろうか、、。商社の海外支店は、ニッポン交通公社とか呼ばれてるんだろうか、、。
動線とTODO、気を使うとは、動線を把握し、そこで立ち止まるポイントを少なくし、スムーズにする 言葉遣い。
次期戦闘機、僕に見当違いな詰問する前に、防衛庁が取り組むべきと返すが、選挙がらみ資金がらみで国防の重要事項が決まる実態。今の日本はどうか?
大本営参謀の思考法、どんな複