山崎豊子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
1958年、第39回直木三十五賞受賞作。『白い巨塔』『大地の子』『華麗なる一族』など代表作がたくさんある山崎豊子さんの出世作であり、傑作小説。大阪に生まれ、若くして夫に先立たれ、商売に命を捧げた女性・多加のど根性の生涯を描いている。
明治末期、堀江の米問屋の次女として生まれた多加は、お見合いにより船場の呉服問屋・河島屋に嫁ぐ。義父が急死してしまい、夫の吉三郎が二代目の店主となったが、商売に身が入らず、多加が店を切り盛りしていた。吉三郎は「借金返済のための金策に行く」などと言って常に外出し、寄席を見に行っていた。寄席小屋で落語を見て笑い、終わると芸人を連れて飯を食いにいく生活。しだいに借金が返 -
Posted by ブクログ
白い巨塔の最終巻です。
沈まぬ太陽に続き、2作目にこちらを読みました。
山崎豊子作品の人生の複雑に絡み合った思惑を堪能できました。
読者にも寄り添った結末なんだろうなと、沈まぬ太陽よりは後味が良かったです。
前巻では、財前側の弁護士が証人の夫を賄賂で丸め込もうとしたところで、証人になることを躊躇していた元看護婦長が出廷する流れになり話後終わった。
今回も財前は選挙と裁判を掛け持ちして戦うことになるが、度重なる心労に、柳原医師に責任を押し付ける発言をしてしまうことで、新たな証拠を引き出すことになる。
裁判は異議と正当な理由があれば、最高で3回まで行えることを知った上でどのような結末になるの -
Posted by ブクログ
人は差別する生き物、人の争いは全て支配欲から生まれる、というのは宮部みゆきさんの中でも、ネガティブながら私の大好きな言葉です。
その言葉を墨汁たっぷりででかでかと書いたような作品。これが巨人の筆なのね。
Switchを子どもに買い与えて幸せ〜なんていう私の生活は、作者の表現を借りれば「塵芥」なるものです。でも出世や権力、利権なんていう怖いものから遠ざかろうとすると、究極ブッダやガンジーやマザーテレサみたいな清貧に身を置かなければ一生何か欠けたまま終わるんでしょう。
もしくは死と隣り合わせの極限の冒険とか?
悲しいかな。一兵卒マインドよ。
いくら蓋をしても避けがたく支配と羨望とにまみれる私に