山崎豊子のレビュー一覧
-
国見会長という素晴らしいリーダーがいてくれて、ホッとしました。ようやく恩地さんが認められて、力を発揮できる時がやってきました。ここまで読んできて、リアルな世界の出来事のように感じ、思わず人に話してしまいそうです。どこまでも腐り切っている上層部をどのように切り崩して行くのか、切り崩せるのか、最後まで気...続きを読むPosted by ブクログ
-
この時代にアフリカに行く日本人が何人いたことか。ケニアの美しさも、本からしっかりと伝わってきました。また、そんな場所で恩地さんが、気丈に振る舞いながらも、精神的に追い込まれて行く様子も分かります。
1人の人間をここまで追い詰める会社組織にぞっとしつつ、恩地さんを信じて支える家族や、組合の仲間に感動と...続きを読むPosted by ブクログ -
日航機墜落事故のこと自体を知らない人は少ないだろう。
ただ、その事故がどうやって起きて、どうして500人以上が亡くなったのか、
詳しく知っている人の数は年々減っているはずである。
この作品を最初から読むのではなく、純粋に事故のことを知りたくて、この巻だけ読み始めた。
あまりに衝撃的な事故を起こした...続きを読むPosted by ブクログ -
沈まぬ太陽を読んで。
生きること、働くこと、誠実でいること。
何にも背かず、自分の正義を貫いた人が、なぜ周りの人よりも苦労をしなければならないのか。なぜ日陰に隠されてしまうのか。
山崎豊子さんの本で、初めて手にした「沈まぬ太陽」は、自分に「生きることの難しさ」と、「耐え難い仕打ちに耐えること...続きを読むPosted by ブクログ -
沈まぬ太陽(一)~(五)を読んで
航空会社の理不尽極まりない体制の中、一社員として立ち向かっていく主人公:恩地元の生き様が心を打つ物語。度重なる屈辱を受け続けた彼は自分の信念に対し、常に真っすぐであった。
労働組合委員長時代は、従業員の為に会社へ向かって真っ向からぶつかっていった。
カラチ...続きを読むPosted by ブクログ -
私はこの本をこの歳で読むことができてよかったと思います。まず、私は御巣鷹山の航空事故を知りませんでした。そして、昔は今ほど労基が浸透してなく、窓際族と呼ばれる人々の存在も知りませんでした。この話はフィクションとはいえ作者の多くのインタビューに基づいて作られているから戦後の日本の時代背景のようなものが...続きを読むPosted by ブクログ