【感想・ネタバレ】女系家族(上)のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年01月26日

本は自分の頭の中で登場人物の表情を想像してるなぁと当たり前のことを再認識した。
人間の欲とエゴ、それが露わになった瞬間の顔が、これを読んでて感じ取れた。
そしてそれを感じ取った時、おぞましかった。
この人の善人だと思ってたけど、違うかも!みたいな。
もはや、人間に善なんてものはないのではないかな。
...続きを読む
山崎豊子さんの本は読みやすくて面白い。
女性や大阪を舞台にしたものが多いから、なお親しみが持てるのかも。

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Posted by ブクログ 2021年01月17日

あまりいない同じ名前に惹かれて購入。
面白くなってきましたね。最初は言葉も難しく、調べながら読んだ。不甲斐なし。
女三兄弟は犬神家もそうだが、お互いを牽制しつつ、結束するとどこまでも酷い事ができて面白い。一癖も二癖もある宇市さんと共に、今後どの様な展開になるのか楽しみ。

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Posted by ブクログ 2020年03月05日

(上下巻合わせてのレビューです。)

久しぶりの山崎豊子。やっぱりテッパンです。

姉妹3人の遺産相続にからみ、その周囲も巻き込んだドロドロ劇に
読み手である自分もあっという間に飲み込まれていきます。
山崎豊子のやり口が分かっているだけに、何となく先の展開が読めてしまいますが、
それでも面白い小説で...続きを読むあることには変わりありません。
眠い目をこすって、あっという間に読んでしまいました。

残念なのは、著者がもう亡くなってしまっていて、
こんなにも素晴らしい小説にも作品数が限られているということ。
もっともっとたくさんの小説を生み出して欲しかった。。
全ての作品を読み切るのがあまりにもったいないので、
チビチビ読み進めることとします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年06月09日

なかなかなホラーです。
予習で米倉涼子主演のドラマのさわりだけみて、怖いなあと思ったけど、原作はもっと凄味が。
(上巻)ラストの3姉妹&叔母さんが神ノ木に押し掛ける場面なんて、もう尋常じゃないですよ。忠実に映像化したら、地上波じゃ流せない。

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Posted by ブクログ 2017年11月05日

舞台は大阪・船場の代々続く米問屋。「御寮はん」だの、「大番頭はん」だの、いつの時代やと思ってたら、なんと昭和34年。戦後!?「わろてんか」に似てるから明治かと思った。主人公は三姉妹。次女が婿を取って家を継ぎ、三女は未婚、長女は・・・出戻り居候・・・うちと似ているところもあるけどこうはならないようにし...続きを読むよう。こわこわ。

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Posted by ブクログ 2014年07月12日

面白くて一気に読んでしまった。
作品に出てくる日本の美、景色、食事、着物を実物として思い浮かべることができなくても(着物の種類など知らないし)、その贅沢さ、美しさを感覚的に感じられ、ひきつけられる。

女性の強さとは、欲と直結していて怖い、けれども人間らしく、そして美しいと感じられる作品である。

...続きを読む暫くの間は、愛犬に話しかけるときに「~でおます」といってしまうだろう。

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Posted by ブクログ 2012年06月09日

五年位前に読んだ本だけど、今だに強い印象が残ってます。どろどろ、べたーっとした人間関係だけど、最後は爽快。山崎豊子さんの本で、唯一最後がスカッとした。

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Posted by ブクログ 2024年02月04日

なんと人の欲望の際限のなさ、嫉妬の醜悪さだろう。妾の家に上がり込んでの所業の描写は鳥肌が立つくらいの凄惨な場面だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月15日

大阪の老舗木綿問屋の、四代目当主が亡くなったことで繰り広げられる相続争いの話。
代々女系の家系で、総領娘が養子婿をとって事業を継続していたので、当主と言えども家庭内では影の薄い存在であった。

長女の藤代は出戻りの33歳。
総領娘として母親から甘やかされて育ち、プライドが高い。
父の跡を継ぐ(財産も...続きを読む家名も)のは当然自分であると思っていた。(事業にタッチしていないのに、この自信は何だ?)

次女の千寿は地味で大人しく、姉が嫁に出てしまったため、養子婿をとった。
全てのことで姉に差を付けられてきたことを恨んでいる。
末の雛子は、まだ19歳。
マイペースな現代っ子(連載当時)だが、苦労知らずゆえの酷薄さはある。

家業のことも矢島家の財産のことも一手に任されている、大番頭の宇市。
先先代から仕えているので、さすがの矢島家の面々も、彼には頭があがらないところがある。
三姉妹の母の妹である芳子叔母。
姉が家を継いだため分家を立ててもらったものの、分家に追いやられたという恨みがある。
年齢をたてに三姉妹の上に立とうとするところが無きにしも非ず。
この二人も一筋縄ではいかず、隙あらばうまい汁を吸おうと画策するのは三姉妹と変わらず。
なんなら彼女たちよりも強かで、質が悪い。

そして、父親が囲っていた藤代と同い年の妾・文乃。
家庭内で影の薄かった嘉蔵を思いやり、ひっそりと息をひそめて生きてきた彼女。
嘉蔵は遺言状の中では具体的に何かを残すことはなく、文乃も特に何かを欲しがることはなかった。
しかし彼女が妊娠していることがわかり、事態は大きな局面を迎えるのだった。

面白そうなプロットではある。
でも、読んでいてもちっとも楽しくなかったのは、出てくる人出てくる人がみんな欲の塊で、一向に気持ちが晴れなかったから。

山崎豊子の作品なのだから、単純なハッピーエンドや勧善懲悪ってことはないだろうと思うけれど、誰が得をしても嫌な気持ちになるだろうし、誰が損をしても自業自得だと思うだろうから、なかなか興が乗らないのだ。
誰か一人でも善人が出てくれたらなあ。

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Posted by ブクログ 2022年06月14日

何度目かのテレビドラマ化を前に読んでます。
遺産相続の嫌なところが思いっきり描かれており、読んでいて萎えました。
実は身内でも骨肉の争いってヤツを繰り広げている者がおり、「ホンマに嫌になりますわ~」と思っているところで読んでしまったのがいけなかった…。

長女が婿をとり家業をやっていく家でありながら...続きを読む、藤代はお嫁に出ていったのに(しかも出戻り、更に次女が婿とって後を継いでいる)、自分は総領娘だから!と強引に取り分を主張するあたりが理解し難い。
しかもその理由が「自分は長女なのに、他の姉妹より取り分が少なかったり損することは、絶対に許せない」っていうのが、もうね…。
けれども権利を主張してる人って、そういう考え方なんだなと、ちょっと身内の揉め事が理解できたような気もする。

あと自分が相続する土地建物は、相続税が多く取られるから割に合わないので、他の姉妹たちの相続財産から少し回せってのも、すごい理由だなと。
みんなの相続税を平等に負担したらいいんじゃないの?と思うんだけど、税理士さんや弁護士さんは登場しない(笑)

しかも亡くなった旦那さんの愛人は妊娠してるし、先々代から仕えてる大番頭は財産をちょろまかしてるし、もう色々と大変。

婿とって家を継いだ次女・千寿、頑張れと思って読んでます。

裕福な商家のお嬢様方のお話なため、着物など立派なものが文章で表現されておりますが、私にその方面の知識がないため全く想像つかないことがとても残念。
こちらはドラマで美しい女優さんによる映像で楽しみたいと思います。

読んだ内容で気持ちは萎えますが、どんどん読み進めていけます。
この相続、最後はどうなるの?という期待感を持ちつつ、下巻を読み始めます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月29日

秀作。
山崎豊子さん、流石。関西を舞台にした作品は真骨頂。
男女関係、商売に古さ、時代を感じるが、それも良い。
人間の欲は時代が違っても変わらない。
終盤の急展開が面白い。

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Posted by ブクログ 2020年10月28日

ずいぶん前に買ったままだった本。
思い出して読む。
ドロドロしていて、一昔前の昼ドラマのよう。
いわゆる善い人は出てこない。大阪モノだが、笑うシーンも無し。
調べたら、ドラマ化されていたそう。
役者に、かなりの力量が求められると思った。
秋の夜長に、充分楽しませてもらった。

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Posted by ブクログ 2017年01月12日

久しぶりに山崎豊子さん。
社会派で重厚な作品の多い山崎さんだが、この作品はちょっと違う角度かもしれない。

大阪の老舗矢島家は、代々跡継ぎに婿養子を迎える女系家族。
その四代目である嘉蔵が亡くなり、莫大な遺産を巡る三人の美しい娘たちと大番頭、嘉蔵の妾、娘たちを取り巻く人々の愛憎劇。

簡単に書くとこ...続きを読むんな感じで、遺産を巡る諍いが繰り広げられる。
美しい娘や大阪の富裕な家庭という一見「細雪」みたいな華やかで美しい物語の設定ではあるけれど、繰り広げられるのは遺産を巡る争いなので、華やかではあるが美しくはない。生々しくいやらしい。
また、莫大な遺産を巡る争いではあるが、「犬神家の一族」のような血で血を洗うような惨劇も起きない。
物語の展開としては金融業界と親子の隔絶を描いた「華麗なる一族」のような、しっかりした社会派なものだ。

ところで、この作品は「にょけいかぞく」と読むし、わたしも女系と書いてにょけいと読んできたのだが、どうやら違うようだ。天皇陛下の退位(退位もおかしいとは思うが)に関してや後継問題などの報道の際、大抵のニュースで女系天皇(じょけいてんのう)と言っている。
女系って、じょけいって読むんだ、知らなかった、とかなり衝撃を受けた。
わたしが使うiPadでも、にょけいでは変換出来ない。
知らなかった。
いつからそうなったの。
昔からなの。
わたしと山崎豊子さんが間違っていたの。

と、思ったわけだ。

そんなこんなで下巻へ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年08月06日

再読。
すごく生々しい。人間の欲望ってこんなに汚いものか。さすが豊子先生。描写が細かいなあ。
古い関西弁?のせいもあって、より一層、登場人物がネチネチいやらしく思える。。せっかくお金持ちのお家に生まれたお嬢さまなのに、遺産相続争いで感情剥き出しとか、ほんと台無し。。上品さのかけらもない。普通の家に生...続きを読むまれてよかった。。
面白くって一気読み。再読だし先日のドラマ再放送も見たから結果は知ってるんだけど、やっぱり下巻が楽しみ!!

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Posted by ブクログ 2014年03月08日

山崎豊子ここにあり。

女性ならではの豊かな情景描写で登場人物の感情の機微を巧みに描いてます。強欲、憎しみ、嫉妬、色欲など人間のギトギトした生々しい本性を遠慮なく盛り込んでいてぐいぐい物語りに引き込まれました。

登場人物のキャラも立ってるし、物語りも骨太で文句なしです。

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Posted by ブクログ 2013年08月26日

遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。
格式ある船場の老舗の相続をめぐる色と欲と駆け引きが最後にどんでん返しがある。

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Posted by ブクログ 2013年04月26日

えげつなく面白かったです(笑)
大阪を舞台にした小説を大阪にいるうちにもうちょっと読んでおこうと思って、手にとった本です。
(電子書籍なんで手には取れないんですが)。

1960年代と思しき大阪。老舗の木綿問屋が舞台。
代々女子ばかり生まれ、能力のある男を婿にとって続いてい女系家族。
つまりは女性...続きを読むが権力を持っているわけです。
冒頭、当主の葬式から。奥さんはもう死んでます。
という訳で相続争い勃発。
①わがままで婿取りを嫌がり嫁に行ったのに離婚して出戻ってきて長女として惣領のプライドを持つ長女。
②長女の割を食って婿取りし、家に残っている次女。
③若くてまだまだぶらぶらしている三女。
④その三女を取り込む、分家の叔母。
⑤三代に仕えすべての商売を知悉している老いた大番頭。
⑥長女のバックに着く、野心家の若い踊りの師匠。
⑦死んだ当主が囲っていた妾。
などなどが怒涛に入り乱れる。えげつない心理描写。欲望のエレクトリックパレード(笑)。よく取材されたディティール。
面白くないわけがない。さすが山崎豊子。

しかしまあ・・・えげつないったら(笑)。ザ・ドロドロ。でも語り口は絶妙のサスペンス。
そして小説ならではの心理描写の醍醐味。
うまい。

で、あと、当然地名などが大阪なんでちょっと面白い。
あと、関西弁ってこうなると、効果抜群。

一つ悔やまれるのは和服の知識があったら、倍くらい面白いだろうな、ということ。
女性陣の服に意味や心意気が溢れている。んだろうな、きっと。

多分、電子書籍でどこでも読めるので、下巻も怒涛に読んでしまいそうな予感。

実は何年か前に米倉涼子さんでテレビドラマになったらしいんですが、不勉強で全く知りません。
ただまあ、こりゃあ、原作の方が面白いに決まってるなあ、と勝手に感じながら読んでいます(笑)。

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Posted by ブクログ 2013年02月26日

実は、ドラマではものすごくお世話になってるのに、山崎豊子さん読むのは初めてです。

彼女の代表作を改めて検索すると、松本清張らと並び、なんと多くの作品が映像になったものかと驚かされます。

この女系家族も以前米倉涼子バーションのドラマは見てましたが、職場の同僚が読んでて面白がるので借りることにしま...続きを読むした。
(そしたら先週から再放送してるのでびっくり!もちろん録画してます!)

只今上巻を読み終えたところですが 藤代がいいですねー
気位が高くて鼻持ちならない感じなのに、肝心なところは世間知らずでお嬢様。愛すべきキャラクターです。
下巻も楽しみ☆

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Posted by ブクログ 2012年01月04日

さすが山崎豊子って感じの詳細な描写。
知らない世界をリアルに表現していることろが興味をそそられる。

続きが楽しみ。

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Posted by ブクログ 2011年10月25日

読み始めてから、そういや何年か前に米倉涼子主演でドラマやってたなと思い興味本位でキャストを調べてみたら、藤代役じゃなくて文乃役だった。ふ、ふーん、そうでつか。

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Posted by ブクログ 2011年01月16日

大阪老舗の女系家族。四代目が亡くなり、遺産相続に女の執念が渦巻く。更に四代目の妾まで加わり、激しい女の戦いが始まる。身内であろうがなかろうが、その激しさはえげつない。

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Posted by ブクログ 2011年01月10日

山崎豊子著。1963年。船場老舗の矢島家の遺産相続をめぐる話。代々が女系の家筋であり、3人姉妹とそれぞれと亡父の隠し女の間で相続争いが繰り広げられる。

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Posted by ブクログ 2020年07月15日

最初っから目が離せない展開で、とにかく先が気になって、一気に読んだ小説だった。
大阪の老舗呉服問屋の当主が死んだ後、繰り広げられる遺産相続の壮絶な争い。しかも、四代続いた矢島家には、女系を尊ぶ伝統があるために、我儘放題に育てられた三人姉妹のいずれもが、自分の相続権を一分たりとも譲ろうとはしない。

...続きを読む「華麗なる一族」も「白い巨塔」も「沈まぬ太陽」も、権力をめぐる闘争が大きなテーマだったけれども、この「女系家族」は、その中心にあるのが女性たちなので、その描き方もまた、男社会での争いとは様子が一味違っている。

遺産相続の当事者である三人姉妹だけではなくて、その周りの、遺産管理人である大番頭や、長女の舞踊の師匠、相続対象である山林の山守など、様々な人物がこの相続劇に関わっていくのだけれど、そのいずれもが、それぞれの立場から自分の損得勘定を計算高くはじきだす、亡者の集まりのような様相になっている。
ひたすら続く、謀略と騙し合いの繰り返しは、芸術的な域にまで達していて、その駆け引きが面白い。

遺産にまつわる品目や金額の記載も、やたらと細かいし、作品の中に登場する衣裳や骨董品や料理の名前など、一つ一つが仔細に挙げられていて、その具体的すぎる描写が、ものすごいリアルさだと思った。
昭和30年代の作品ということもあり、難しい言葉使いが多かったけれど、大阪弁での、ディベートのような言葉の応酬は、小気味良いスピード感がある。

山崎豊子という作家は、こういう、人の心の奥底に潜む欲望のようなものを表現させたら、右に出るものがいない、達人レベルの書き手だと思う。
出版後、現在までに繰り返しドラマ化されているらしいのだけれど、たしかに、これほどTVドラマにうってつけの脚本というのは、そうそうないだろう。

「妙なもので、ご大家の嬢さんほど、欲が強いようでおますな。お幼い時から、ご自分が欲しいと思われたものは、何でも自分のものになり、人に譲るとか、ものを分けるとかいうようなことをご存知やおまへんので、遺産分けというような相手とものを分けることから始まることには、いささかの譲歩もござりまへん」
「けど、何というても、血を分けたご姉妹の間のことでおますし・・」
「ところが、肉親の姉妹同士の間ほど、争いが深くなるようでおます、数億の遺産の分配でありながら、あのお三人の間では、たとえ、一万円、千円、毛筋一本の出入りでも、お譲りになりまへんやろ、いっそ、他人同士ならお譲りになることでも、まるで、血が血を逆らうようにお三人の間に、腥い嫉みとも、憎しみともつかぬ競争心が呼び起こされるようでおます、それも、四代も女系を重ねた血の濃さから来るものかと思うと、何かぞっとするような、因果めいた怖しさが背筋に来るようでおます・・」(p.279)

「俗に山師という言葉があるほど、山林の売買や、所有権については、よっぽど気をつけてかからんことには、えらいペテンにかけられてしまうものだす、つまり、一口に山林を何町歩持っているなどと云うても、山の地床だけの場合もあるし、立木の伐採権だけの場合もあるし、地床も伐採権も所有している場合もあるわけで、それによって持ち山の値打が桁違いに開いて来るわけだす」(p.296)

「私は父の葬儀に矢島家の筆頭喪主として利休橘の家紋を背負うて焼香にたち、小さい時から矢島家の家紋を、二人の妹より長く、度多く背負うて来ましただけに、どんなことがあっても、総領娘である私が、あの二人より、たとえ竈の灰の一掬いでも少ない相続は出来ません、それはもう、現実の損得勘定を離れた気違いじみた執念のようなものかもしれまへんけど、私は昔通りの女系の家の総領としての誇りと力を失いとうないのだす」(p.303)

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Posted by ブクログ 2010年03月18日

(「BOOK」データベースより)
大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠...続きを読むし女の事まで認められていた。…遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

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Posted by ブクログ 2011年07月16日

山崎豊子にしてはあまり社会派小説という感じではなくエンターテイメント性が高いかな。大阪船場の老舗を舞台に3姉妹と番頭、親戚たちのエゴと欲望がこれでもかというほど書かれてて、多少しつこいけど面白いですよ。

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Posted by ブクログ 2024年02月19日

山崎豊子さん作品大好きなものはたくさんあるが、男性主人公のお話の方が個人的には好み。
まだ上巻のみですが、女性同士のドロドロがこんがらがり過ぎてやや読みづらかった。

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Posted by ブクログ 2018年10月07日

女の憎しみと執念は凄まじい……
莫大な遺産を巡る魑魅魍魎たちの醜い駆け引き。
これこそ、山崎豊子の真骨頂。
一体、誰が得をし誰が損をするのか目が離せない。

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Posted by ブクログ 2014年02月09日

死んだ父の遺産を巡り
娘三人+父の妾+遺言執行人で
争う。

自分が損をする
=相手よりも取り分が一円でも少なくなることを認めない。
ものすごいプライドの応酬。

全ての遺産を把握している遺言執行人が一番有利に思える展開だが、父の妾の存在が気になる。

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Posted by ブクログ 2011年08月11日

いや〜、ドロドロ。
この人の話は、そのドロドロがおもしろいのだけど、今回のは女だらけの話なだけに、何だか一層凄まじかった気がしました。
いい人が出てこないなぁ……。
かろうじて文乃には、同情の余地があるけれど…。
嘉蔵だって、養子婿で虐げられてるからって浮気していいってことにはならないしね。
この本...続きを読むはだいぶ前に買って、上巻の途中で放り出してあったもの。
ドラマ化されてたけどそっちも見てないし、どういう結末になるのか知らないので、下巻が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

有名な本でドラマ化もされているが、この山崎豊子さんの本は、今まで読んでみたかったがなかなか読めないでいた。今回、まだ上巻だけしか読めていないが、登場人物がみな怪しく、誰が結局一番の黒幕なのか、一体誰がこのどろどろした遺産相続問題の勝者となるのか、まったくわからないまま下巻に続いている様子。先が気にな...続きを読むる展開だ。

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