山崎豊子のレビュー一覧

  • 白い巨塔(四)

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    里見は、地方に飛ばすと鵜飼教授にとって逆風になるから助かった。

    助教授の次は教授、教授の次は学術会議員。
    トップになるまで野望は続き、大変な労力をかける。ここまでした、費用対効果はあるのか。金が余っているから、費用を度外しに、名誉や地位を求めるのか。

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    2021年10月26日
  • 白い巨塔(三)

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    法律が、明確な因果関係がなければ罰せないのはその通りだと思う。疑わしきは罰せず。

    財前教授の判決が出た巻。

    最後の、一体、何をしたというのだろうか、初診した患者の死の経緯について正しい証言をした者が大学を追われ、事実、患者の診療に誤りを犯した者が、大学に留まる。なんという不条理であろうか、という里見の言葉にただただ胸が詰まる。

    正しいことをして報われないのが、この世の中だと示す言葉。
    正しいことをしたければ偉くなれという踊る大捜査線の言葉然り。

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    2021年10月25日
  • 白い巨塔(二)

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    財前助教授が、教授になった。
    診る患者が多くなり、2-3分で一人を見なくてはいけない。今までの経験から、即座に正しい答えを導く、実力が求められる。それを達するために、部下を使う。

    偉くなると、指摘してくれる人に対して、蔑ろになるのは、財前だからか、地位がそうするのか。

    選挙とは、金が絡んでいるもの。山崎豊子が言うと、名言になる。

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    2021年10月24日
  • 白い巨塔(一)

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    社内、院内政治とはどういうことかを示す良い例だと思う。山崎豊子の緻密さがすごい。

    実力があっても、人間関係の部分が大きいというのが政治。実力があることは前提として、その上でどう立ち振る舞うか。

    相手のメリットとこちらのメリットをつなぎ合わせること。財前に票を投じれば、鵜飼教授にとって鵜飼派が一人できるし、今後医師会の支援も得られる。財前が教授になれば、金子は助教授になれる。菊川が教授になれば、東都大の枠が広がる。

    自分にツンツンする態度を取ったり、蔑ろにされれば嫌がらせもする。これが人間だよなあ。

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    2021年10月23日
  • 白い巨塔(五)

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    文庫本5冊目。思ったより早くたどりつけた。
    医者として天才的な才能があるし野心もある財前。大学病院でのし上がるには政治力と金が必要。
    医者として患者を救うため病気の研究に力を注ぐ里見。対照的な二人が信頼しあってるところがいいと思う。
    裁判では、権力に負けそうになるがお金や圧力に気づいた人が証言するところがスッキリする。
    時代が変わっても共通するところは多くあると思う。

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    2021年10月03日
  • 暖簾

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    テレビドラマ「大地の子」に感銘を受け、山崎豊子処女作の同書を読み始めた。淡路島から大阪に職を求めた吾平。同郷の浪花屋に拾われ、丁稚で辛抱を続け、暖簾分けを受け、戦争の荒波の中でも暖簾を心の信条とし、吾平から孝平へと親子二代商い道を愚直に守り、突き進んでいく。文字通り浪花商人のど根性。あぶく銭を求めず、買い手に価値あるものを誠実に安く、薄利多売でのしあがって行く商人。大阪人のど根性をたっぷり読まして貰いました。

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    2021年09月27日
  • 華麗なる一族(中)

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    サボりながら読み終えた

    ともあれ地位、名誉のために
    策略しながら生きるそのハングリー精神が
    すごい

    結末をどう描くのかとても気になる
    下巻にも期待

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    2021年09月12日
  • 華麗なる一族(中)

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    ドロドロとした動きが激しくなってきたなーと思いました。
    崩れていく予感がしています。
    どう崩れていくのか、立て直せるのか…
    どれもタイミングがすごく悪い長男だなぁ…と思っています。

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    2021年07月10日
  • 華麗なる一族(上)

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    WOWOWドラマに長年応援しているアイドルが出演するということで気になっていた作品です。
    母親が昔から好きらしく、たまたま家にありました。

    ドラマをみてから読んだのでストーリーはスムーズにはいってきましたが、登場人物が多く、知らなかったら混乱したかもと思います。

    知らない世界なのであぁ、ありそう…
    とおもってしまいます。
    苦手なキャラ、好きなキャラできてきました。

    はやく続きを読みたいです

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    2021年07月09日
  • 約束の海

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    未完の遺作であるため、途中までしか読めず、残念。
    自衛隊ファンとしては、自衛官がどんな考えを持ち、どんな生活をしているのか垣間見ることができた。

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    2021年07月01日
  • 沈まぬ太陽(三) -御巣鷹山篇-

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    頂いたので読んだのだけれど、ちょうど中盤の
    飛行機墜落後の生々しい表現であったり、描写が私には耐えられなくて読み進められなかった。
    このまま読んだら飛行機にはもう乗れないかもしれない、とまで思った。

    あの事件は忘れてはいけないし、安全の大切さを本当実感したけど、わたしには酷すぎた。

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    2021年06月13日
  • 華麗なる一族(下)

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    裏表紙に、物語のあらすじというか、結末めいた内容が記載されており非常に残念。

    悪いことをしていては、人の上にたっても大成することはないという教訓を得る。

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    2021年05月20日
  • 運命の人(四)

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    ネタバレ

    4巻はガラリと話が変わって沖縄の現状についてのお話。戦前・戦後の沖縄について知るには良い本だと思いました。・・・が、小説としては面白く無かったです^^;。

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    2021年03月27日
  • 約束の海

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    沈まぬ太陽をドラマで見てからと言うもの、著者の本作品に出会えて、自衛官と言う職種を考えることが出来ました。ただ、遺作ということで、第一部迄しか読むことができない作品です。

    事故の背景や原因を掘り下げていたかどうか、史実に忠実であってほしいという勝手な読者の願いとは裏腹な部分もありでした。

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    2021年03月07日
  • 白い巨塔(三)

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    【感想】
    何とか教授選を勝ち切り、無事教授になった財前でしたが、その慢心ゆえに、同期である里見の助言を全て無視し、挙句の果てには患者を死に至らしめて訴訟されるという大きなミスを犯してしまう。
    ただ、この本の胸糞悪いところは、裁判に関わる医者たちの殆どが、その専門的な知識を駆使して患者やその遺族ではなく、財前や自分たちの立場を守るといった愚行に走った事でしょう。
    そして、正しいことをしているはずの里見が大学病院を追われ、罰を受けなければならない財前が何食わぬ顔で病院内でのさばり続ける・・・
    本当に読んでいて胸糞悪くなりました。

    この本を読んで分かる腐敗した世界観は、正直なところ現代ではかなり改

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    2021年01月30日
  • 不毛地帯 第五巻

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    壱岐正。
    彼の様に時には不器用ながらも実直に生きる現代人がどれほどにいるだろう。
    自らが仕事や人生をこれ程に真剣に生きているのかと自問する。
    命を燃やして何かに没頭する様な人生にしたい。

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    2020年12月05日
  • 不毛地帯 第三巻

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    家族や身体を壊してまでプライドのために商社マンとして働くことに一体どれほどの意味があるのか?幸せに過ごしてごとの人生ではないのだろうか。後悔のない人生であればそれはそれで良いのかもしれないが。

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    2020年11月10日
  • 運命の人(四)

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    ネタバレ

    宝島を読んでもう少し沖縄の事を知りたいと思い、以前途中で挫折したこの小説を再読。
    でも奥さんがあまりにもかわいそうなのと、主人公と不倫相手に対してイライラしてしまったのとで、今回も読むのが辛かった。
    クリーンハンド:人を責めるものは自分の手がきれいでなければならない。まさにこの言葉通り。
    国の行った事は責められるべき事だとは思うけど、結局それを暴く側の人間がクリーンでないと、何を言っても響かなくなってしまう。残念な話。
    4巻で主人公が沖縄に実際に行って、沖縄の現状を描いているけれど、4巻の内容をもう少し詳しく描いて欲しかったな。

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    2020年10月03日
  • 白い巨塔(四)

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    1審を終え2審にいたるまでの話を描いている。
    3話が大味な分、幾らか物足りない気がしないでもなかった内容だったが、こららが5話でまた上手くまとめられると思うとより楽しく読めた。中でも、繊細な人間の心の動きを鋭く描写している点がより楽しめたところだ。


    財前五郎というキャラクターから学べることは非常に多く、その物怖じしない度胸と強さは見習い、身に付けたいと思った。

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    2020年07月08日
  • ムッシュ・クラタ

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    大好きな山崎豊子さんの中、短編集です。
    大阪の商人の生活や男女の艶かしい話を書くのが上手。社会派な小説家のイメージが強いけど、長編の有名な作品たちだけでなく、短編や中編も違った路線で面白いので読んでみてほしい。

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    2020年04月10日