山崎豊子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ほんの数十年前の出来事なのだけど、大きく政情は変わり、中国は大躍進した。
でもこの小説の中に書かれている中国は今の中国と変わらないように感じる。
日本の最新の技術を欲しがり、さらに納期短縮を要求している。
一心が中国共産党員に入党申請する際の描写など、他国の私からしたらおぞましく感じるほどだ。
この時代の中国で「勉強する」思想が、普遍性があるものではないだろうに、勉強家の一心は心から学ぼうとしている。
優秀な人材が何を学んだら国家に役立たせることができるのか、それは国にとっては都合のいい人材を育成させることに他ならない。
日本人として虐げられてきた一心に罪はないし、育った国が母国になるのだろう -
Posted by ブクログ
【感想】
何とか教授選を勝ち切り、無事教授になった財前でしたが、その慢心ゆえに、同期である里見の助言を全て無視し、挙句の果てには患者を死に至らしめて訴訟されるという大きなミスを犯してしまう。
ただ、この本の胸糞悪いところは、裁判に関わる医者たちの殆どが、その専門的な知識を駆使して患者やその遺族ではなく、財前や自分たちの立場を守るといった愚行に走った事でしょう。
そして、正しいことをしているはずの里見が大学病院を追われ、罰を受けなければならない財前が何食わぬ顔で病院内でのさばり続ける・・・
本当に読んでいて胸糞悪くなりました。
この本を読んで分かる腐敗した世界観は、正直なところ現代ではかなり改