東海林さだおのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
36冊目。最初がキャベツ。『キャベツに対する認識は薄い。一日中キャベツのことばかり考えている人はいない。しかし、野菜暴騰ということになるととたんにキャベツに注目が集まる。人柄がいいので行った先々でみんなから好かれてうまくやっていくが、代表となる料理がない。』
みんなが薄々感じているけど言語化するまではないということをズバリとユーモアの口調で語る。絶品です。
「冷やし中華の具の大義」錦糸卵には冷やし中華の入る大義がない。「ソーメンはストロー」
「サンマの悲劇」干物になっても尾頭付きである。鯵の干物とか頭をとってもよさそうだけど付いてる。「土瓶蒸しプロジェクト」吸い物で出せばいいものをあえて土瓶に入れて提供する。高級にして高く金をとろうとしたプロジェクトが実はあったのではないか。その中には秋元康のような人がいる。「こんにゃくと日本人」こんにゃくは見た目も悪いが、作るのに時間がかかる。しかもに味をしみこませるのはタイヘンなのに日本人は好き。「みつ豆のオイッチニ」「分解食のすすめ」「いちじくをなめるな」「カツカレーはじれったい」「月見うどんの雪月花」「カラスミを作ろう」「ナヌ?パイナップルラーメン」「カレー稲荷現わる」「ラーメンは回転寿司で」「アンコのアンコだけ食い、いいのか」「トウモロコシのズリズリ」トウモロコシを5.6本食べたら一回の食事となるか。「柿剥けば…」柿を剥いていいる時は何を考えているか。「チクワの穴をよく見れば」「引っくり返せッ、豚肉!」料理番組を見るのは好きだがイライラする。豚肉を一つだけひっくり返すのを忘れているのを見かけると気になってしょうがない。「許されざる太巻き」「楽しいぞ、イカ徳利」「ポテサラ、この不思議なおかず」「牛蒡の隠然」「卵かけご飯の次は醤油かけご飯だッ」「バカにされる缶詰」「焼き芋を「お取り寄せ」」「ガムの切り上げどき」「小倉トーストだなも」 -
Posted by ブクログ
丸かじりシリーズで 一番最初の 本である。
週刊朝日に 1987年1月2&9日号から、
1987年9月18日の間に書かれたものである。
食に関する本で このように気楽に 書かれていて
蘊蓄ではなく、そのもてあそび方に 全力を注ぐ。
ナイター 弁当 ビール
30倍カレーに 挑戦する。
ネコ缶を食べる。
美味しいとは どんな味なのか?
馬肉を食べ行く。
トウモロコシの 律儀さに 感心して 正しく食べる。
冷やし中華。
スイカは がぶり食い。
かき氷は、なぜ アタマが きーんとなるのか?
終戦当時の食とは?
バイキングの食べ方。
プラスティックどんぶりが 軽すぎるのだ。
うな重を食べるには。その時間のつぶし方。
おにぎりが 変化している。なぜなのか?
丸かじりの醍醐味。
炒飯の作り方。
なぜ 焼き鳥は 串に刺さっているのか?
クジラ肉の 懐かしさ。
回転寿し の食べ方。
ピーナッツは なぜやめられないのか?
塩鮭の切り方。
おせち料理が どうも 高くなりすぎだよ。
牛丼屋はくらく カレー屋は明るいのはなぜか?
にぎり寿司の食べる順番。
なぜ 台所には 捨てられないものがあるのか?
散歩しながら 食べるものは?
油揚げが いなり寿司に 出世したことから学ぼう。
花より 段ボール。
食パンから 菓子パンへの変遷。
立ち食いソバの大将はなぜ目が光っていないのか?
など、ささやかな食への質問を 拡大していく。 -
Posted by ブクログ
読書録「平成サラリーマン専科カチョーもフキョーも丸かじり」4
著者 東海林さだお
出版 講談社
p33より引用
“冷めたピザも
チンすればおいしいよ”
漫画家でありエッセイストである著者による、
サラリーマンの日々を描いた一冊。
夜の飲み会から定年後の生活についてまで、
皮肉と哀愁がただようネタが書かれています。
上記の引用は、故・小渕元総理の一言。
海外のメディアで冷めたピザと書かれたこと
に対して、返した一言のようです。
日本人はユーモアのセンスがないと、昔から
よく聞かされていましたが、嘘だったんでは
ないかなと今は思います。
時事ネタが多いので、この時代を過ごした
人でなければ本当に面白く読むことができない
かもしれません。
この時代を過ごしていない場合は、その頃の
時代背景を勉強する必要がありそうです。
ーーーーー -
Posted by ブクログ
読書録「サラリーマン専科5」4
著者 東海林さだお
出版 講談社
P48より引用
“これがこのコンピュータの中枢のCPUです”
漫画家でありエッセイストである著者による、サラリーマンの
日常を描いた一冊。解説は作家の林真理子氏。
転勤についてから子供の受験についてまで、ユーモアたっぷり
皮肉たっぷりに書かれています。
上記の引用は、コンピュータについて書かれた話での一文。
こうして紹介されているCPUが人の肩の高さまであり、磁気ディス
ク装置も同じくらいの大きさ。絵の様子からして、テープ方式な
のかもしれません。
ボーナスの支給が封筒に入れての現金手渡しだったり、電話がダ
イヤル式らしかったりと、時代を感じさせる小物が実に味わい深
いです。
ーーーーー -
Posted by ブクログ
「ショージ君の「サラ専」新聞」4
著者 東海林さだお
出版 講談社
p4より引用
“大損をしない幸せ、これはまぎれもなく一種の“得”であり、
“儲け”である。”
マンガ家でありエッセイストである著者による、サラリーマン
をテーマにしたマンガと新聞のコラム風の見た目のエッセイをま
とめた一冊。
政治に関するネタからグルメに関するものまで、皮肉の効いた
笑いで埋め尽くされています。
上記の引用は、まえがきに代えての中の一文。
あまり欲張らずに、小さい得を見つけながら生きたほうが楽しい
のかもしれません。
同著者のマンガはあまり読んでいませんが、エッセイはその他
の著書で読んだような気がして仕方ありません。それでも好きな
ので楽しめる所が、著者の作品のすごい所だと思います。
ーーーーー -
Posted by ブクログ
この本は「丸かじり」シリーズの第二弾です。タンメンの魅力を語ってみたり、のり弁を懐かしみ、カップ麵の言い訳の出来なさに悩みつつ、素朴な疑問を追及します。ただ、空腹時に読むのはお勧めしません。
今、僕のお気に入りとなっている東海林さだおの『丸かじりシリーズ』その第2弾でございますが、これを読んでいたときは無性におなかが減っていたときで、空腹時にこの本を読むべきではないということを自分で実証する形に相成ってしまいました。鍋焼きうどんは病床で食べるものであったり、タンメンの魅力について語っているところにいたっては『ああ、今すぐにでも日高屋に飛び込んで大盛りライスと一緒にズルズルモリモリと食したい!あの野菜と申し訳程度に混ざっている豚のバラ肉がたまらん!』と身もだえをし、カツ丼の魅力をこれでもかと語る部分や、いわゆる『大衆魚』と呼ばれるサバが以下にうまいかと切々と語る回にいたっては、僕の頭の中はサバの塩焼き、味噌煮定食。バッテラ、サバの握り寿司と、おいしそうな食べ物があれこれと頭の中を駆け巡って、なんとも難儀をしました(笑)。
普段だと何気なく通り過ぎてしまうような素朴な疑問をここまで考察する筆者も筆者ですが、それを読んでふむふむなるほどなぁ、などといっている僕も僕です。しかし、一読はしてもビジネスのヒントになったり、自己啓発には一切役にはたたないものが、意外と人生にとっては必要である。そういったことを読みながら考えました。僕は牛丼にもかなり紅しょうがを入れたクチですが、皆さんはいかがですか? -
Posted by ブクログ
激辛30倍カレーの辛さは?「くさい飯」の献立ては?世に食をテーマに扱ったエッセイは数多かれど、「彼のエッセイを楽しく読めるのが日本人」ということを故米原万里さんがおっしゃっていた意味が分かりました。
故米原万里さんのエッセイでこのシリーズの一冊を海外生活が長い友人の下に置いていったところ、故郷の食生活を思い出させたとして、エラい顰蹙を買ってしまった、という話を読んで、このエッセイを読んでみました。これが最初に単行本化されたものなのだそうですが、現在は絶版のようですので一刻も早い復刊を願うところでございます。
内容は、おそらく皆さんのほうがよくご存知かとは思いますけれど、「しょーじ君」こと筆者が食にまつわるあれこれを味のあるイラストと文章でつづるエッセイでございます。この本が時代を感じさせるのはデパートの屋上にあるレストランで筆者と年配の男性が食事をするときに感じたことを書いた箇所で、デパートの屋上のレストランは子供のころに行った以来、ずいぶんとご無沙汰なところはもちろん、僕の記憶にあるレストランは当の昔にデパートごと廃業してしまっているので、2度とお目にかかることはないんだなんていうことを読みながら考えてしまいました。
ほかにも、焼き鳥はなぜ串に刺してあるのか?という話では裂いた正肉やモツを家族総出で串に打つ姿を見ながら、家族の生業について綴った箇所も、無性に僕の心を捕らえて話さなかったことを覚えています。確かにこういう話を異国に住んでいる人間が読めばそら酷な話だろうなと読みながら考え込んでしまいました。このシリーズはずいぶんと長いものみたいですが、読んで面白かったので、これからも折を見て紹介させていただくことにいたします。