あらすじ
獲れたてのタコをがしがしと丸かじりして「いけない……うまいもの食ってると嫉妬される」とおびえながらもついうっとり。フライ一族の中でトンカツの次に偉いのはメンチカツとハムカツのどっち? カレー専門店は明るいのに牛丼屋の雰囲気はなぜ暗い? ヒラメとエビ入りネコ缶の味わいとは? うまくて凄いショージ君の日常は、読むほどにしみじみじんわり、笑いの涙がにじみます……。あくなき探求心と鋭い観察眼が捉えた抱腹絶倒の食べ物エッセイ「丸かじり」シリーズ。
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Posted by ブクログ
丸かじりシリーズで 一番最初の 本である。
週刊朝日に 1987年1月2&9日号から、
1987年9月18日の間に書かれたものである。
食に関する本で このように気楽に 書かれていて
蘊蓄ではなく、そのもてあそび方に 全力を注ぐ。
ナイター 弁当 ビール
30倍カレーに 挑戦する。
ネコ缶を食べる。
美味しいとは どんな味なのか?
馬肉を食べ行く。
トウモロコシの 律儀さに 感心して 正しく食べる。
冷やし中華。
スイカは がぶり食い。
かき氷は、なぜ アタマが きーんとなるのか?
終戦当時の食とは?
バイキングの食べ方。
プラスティックどんぶりが 軽すぎるのだ。
うな重を食べるには。その時間のつぶし方。
おにぎりが 変化している。なぜなのか?
丸かじりの醍醐味。
炒飯の作り方。
なぜ 焼き鳥は 串に刺さっているのか?
クジラ肉の 懐かしさ。
回転寿し の食べ方。
ピーナッツは なぜやめられないのか?
塩鮭の切り方。
おせち料理が どうも 高くなりすぎだよ。
牛丼屋はくらく カレー屋は明るいのはなぜか?
にぎり寿司の食べる順番。
なぜ 台所には 捨てられないものがあるのか?
散歩しながら 食べるものは?
油揚げが いなり寿司に 出世したことから学ぼう。
花より 段ボール。
食パンから 菓子パンへの変遷。
立ち食いソバの大将はなぜ目が光っていないのか?
など、ささやかな食への質問を 拡大していく。
Posted by ブクログ
傑作満載であった。しかし、何はさておき最後に満塁逆転サヨナラ弾が出た。解説が沢野ひとし。それらしく書評家ぶって書いていたが、似合わぬ書きぶりに笑いが込み上げた。
Posted by ブクログ
激辛30倍カレーの辛さは?「くさい飯」の献立ては?世に食をテーマに扱ったエッセイは数多かれど、「彼のエッセイを楽しく読めるのが日本人」ということを故米原万里さんがおっしゃっていた意味が分かりました。
故米原万里さんのエッセイでこのシリーズの一冊を海外生活が長い友人の下に置いていったところ、故郷の食生活を思い出させたとして、エラい顰蹙を買ってしまった、という話を読んで、このエッセイを読んでみました。これが最初に単行本化されたものなのだそうですが、現在は絶版のようですので一刻も早い復刊を願うところでございます。
内容は、おそらく皆さんのほうがよくご存知かとは思いますけれど、「しょーじ君」こと筆者が食にまつわるあれこれを味のあるイラストと文章でつづるエッセイでございます。この本が時代を感じさせるのはデパートの屋上にあるレストランで筆者と年配の男性が食事をするときに感じたことを書いた箇所で、デパートの屋上のレストランは子供のころに行った以来、ずいぶんとご無沙汰なところはもちろん、僕の記憶にあるレストランは当の昔にデパートごと廃業してしまっているので、2度とお目にかかることはないんだなんていうことを読みながら考えてしまいました。
ほかにも、焼き鳥はなぜ串に刺してあるのか?という話では裂いた正肉やモツを家族総出で串に打つ姿を見ながら、家族の生業について綴った箇所も、無性に僕の心を捕らえて話さなかったことを覚えています。確かにこういう話を異国に住んでいる人間が読めばそら酷な話だろうなと読みながら考え込んでしまいました。このシリーズはずいぶんと長いものみたいですが、読んで面白かったので、これからも折を見て紹介させていただくことにいたします。
Posted by ブクログ
東海林さだおさんの本はどれを読んでもハズレがない。あまりに数が多すぎて、ついつい以前読んだものをまた買ってしまう事も多いが、面白いからそのまま読んでしまう。こういうサッパリした読後感(何も残らないのとは断じて違う)を持つ文章を、コンスタントに書けるようになりたいなあ。
Posted by ブクログ
丸かじりシリーズの1作目!
初出が1987年ということは…30年前!?そんな昔から続いているシリーズなのですね。でも東海林さんの文章のノリや面白さは今と全く変わっていなくって、本当にすごいなと思いました。
コンビニをコンストと略したり、今では当然な鮭マヨネーズのおにぎりにお父さんたちが抵抗を示していたり、時代を感じるのも面白い。
Posted by ブクログ
食に関するエッセイや読み物が好きな人にオススメ。
今までこのジャンルでは女性作家ものしか手をつけていなかったけど、これを読んでみて良かったと思います。
笑えるシーンもてんこ盛り!
シリーズ物のなで少しずつ読み進めていこうと思います。