本多孝好のレビュー一覧
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表題作、at home非常に良い。
結婚詐欺、泥棒の両親と、学生の妹、今日もゲームで世界を救う弟と暮らすパスポート偽造者の俺。
こんな物騒な家族に惹かれてこの本を手にした。
結婚詐欺師の母は逆にターゲットに誘拐されてしまい、父と俺は犯人に呼び出され母を助けにいくのだが、そう簡単にはいかない。
ゲームで世界を救っていたはずの弟まで乱入し、果たして母は助けられるのか?!
家族って血の繋がりじゃなくて気持ちの繋がりだよな、と強く思った。
"母さん"のために男3人よく頑張った。
5人の過去は悲しいものだけれど、いまそれぞれが家族を想えているのだから、ハッピーってことでいいのかな、と最後にふわっとした気持ちになれる。
バラバラにならなくて良かった。
最後の 共犯者たち も個人的には好きだった。
母と妹と暮らしていた主人公の俺。数年後、子供の頃に失踪した父と、偶然再会する。今では年に一度は会う関係性。
ある日、妹が息子に虐待をしているのではないかという疑いが浮上。
妹を信じたいけれど、もし本当だったらという不安に負けそうな俺をよそに父は思いもよらない行動に出る。
両親かっこいい!ともなるし、それに加わっちゃう俺も結局家族想いなんだよな。息子なんだよな。
家族っていいなぁ。
家族を守るときは全力で!な話が多くて良かった。 -
Posted by ブクログ
生きる意味を見失った、三十代のOL。もう死にたい とポツリ呟いた彼女に
本気で死ぬ気なら、1年待ちませんか?
そう声をかける人物がいた。
相手の話を聞き、半信半疑ながらもOLは1年後の死を決意し、そのゴールへ向けて生きていく。
週刊誌記者、原田はかつて自身が取材した突発性難聴に襲われた天才バイオリニストと、悲惨な事件によって妻と幼い娘を失った男性がほぼ同時期に自殺したことを知る。
さらに同時期、平凡な三十代のOLもまた、同じ手段で自殺したことを知り、因果関係を調べ始める。
記者・原田と、1年後の死に向かって生きるOLの視点が交互に用いられて、ストーリーは進んでいきます。
本多氏の作品は、「真夜中の五分前」以来です。
その時は特に気付かなかったのですが、この方の感受性?感性?に一気に興味が湧きました。
作品の中で使われていた表現ですが、生と死の境目を、この方も真剣に覗いたことがあるのではないでしょうか。
そう思えるほどに、色々な立場で死と向き合う人の気持ちを書き上げていました。
衝動的な自殺に纏わる、その衝動までを描いた作品はいくつか目にしたことがありますが、死への準備を重ねる人のそれを描いたものは初めて。
その間、愛情や希望に触れ、生きることへの未練も生まれ、読者もそこで希望や安心を見いだすことができます。
自殺した三人の、その真相というか、カラクリ…はたまたトリックはちょっとリアリティに欠けるというか、現実には無理がない?というものなのでミステリーとしては、あと一歩ですが、
その分を補って余りある、表現力に満足です。
そうね、そういう死に方もありますね。 -
Posted by ブクログ
命というものは当の本人にしか
その重さは分からないのではないだろうか
人によって幸せも苦しみも度合いが違う
その人によって何が善で悪なのか
それは他人が押しはかれるものではないと思う
もちろん命は重い
人が亡くなる場面に立ち会い心から胸が痛み、
つらく悲しい気持ちになった経験もある
だけど今、私には当たり前のように毎日が訪れ
自由気ままに過ごしている日常が
突然奪われるだなんて
いざ自分の身に置き換えて考えようとすると
いまいち具体的な想像ができない
なんなら
“死ぬまさにその瞬間何を思い浮かべるか?”
と今誰かに聞かれたら
私は周りの人達に恵まれた
色々な所にも行き色々な景色も見た
自分は幸せだったな〜〜〜
と答えそうなほど
私は相当ハピネス単細胞かもしれない
だけど間違いなく命は重く
かけがえのないものだからこそ
その分一瞬揺らぐと儚く脆いのではないか
死への恐怖がふとした瞬間
楽になりたいと願いに変わるのではないか
ハピネス単細胞の今の私でも
その思いは分からないでもない
きっといくら考えても倫理的問題は
いつだって複雑で、
これといった正解なんてないんだろうな -
Posted by ブクログ
ネタバレact 1,2,3 3冊からなる長編小説。
SF,冒険小説に分類していいと思う。
途中には叙述トリックがあったりして、ビックリもさせられ面白く一気に読んでしまった感じ。
ミュータント達が主人公で、自分たちを作り出し利用している者から自分たちの仲間の一人を取り返そうとする。
ミュータントのグループがもう一組おり、そちらはアゲハと呼ばれ 殺人を繰り返している、世間から恐れられている謎の集団。
アゲハたちと主人公たちが接触することから物語は新たな局面を迎える。
色々な思惑が入り交じり最後を迎えるが、納得感のある終わりで評価が高くなった。 とにかく気軽に楽しく読めた。 -
Posted by ブクログ
連作 短篇 中編集。
3編のうちはじめの2篇は短編で、最後の1篇は中編となっている。
短編の方は1作目と同じパターンで面白かったが、ワンパターンなのでこの評価にはしなかったのだが、最後の1篇でこの評価に高まった。
この中編は メインキャラがどちらかと言えば圭司だったのだが、サブ主役の感じだった祐太郎が完全にメインの話になった。
祐太郎の妹が亡くなっていることは度々書かれているのだが、なぜ亡くなったのか、祐太郎の家族はどうしているのか等が明かされ、妹の死の原因を家族が追求することを諦めた真実に近づき解明話。
どんで返しに祐太郎の感情、関わった人達の状況、祐太郎を支える人達の様子までもを中編に収めているので、濃密な物語になっている。
続編が出されれば読みたいが、この感じで終わったので続編はなさそうな感じがする。 もしそうなら少し残念。