本多孝好のレビュー一覧
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購入済み
作家生活30周年記念作品
だそうです。
久々の新作、しっかりと伏線回収
回収後のモヤモヤ感も気持ちもしっかりフォロー。
おもしろくてイッキ読み
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Posted by ブクログ
momentがすっごく良くて、お話に出てきた男前キャラの森野さんが凄く味があって良かったんです
その森野さんが主人公の今作、葬儀屋のお話しで明るい話題は無いにも関わらずめちゃくちゃ良かったです
最後の最後には涙まで出ちゃいましたよ(TдT)
ミステリー要素もありながら、森野さんの成長というか気づきと言うか、出てくる皆が一歩前に進んでいくようなお話しでした
何かがきっかけで時間が止まってしまってる人って居るんです
特に誰かの死がきっかけになることが多いと思います
森野さんってそんな人達の背中を押してあげる事のできる人だなーと思いました
本多さんの書くお話しは良いねー(*^^*) -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリーも最高に面白いながら考えさせられた点を書き残しておきたい。
かすみとゆかり。
一卵性双生児の二人が2つの人生を共有しあい、かすみの中のかすみとゆかり、ゆかりの中のかすみとゆかり、お互いの中で2人が存在し4人の人格が存在している感じにも見える。しかし逆に二人で1つの人格の形成も無意識に行っているようにも感じられる不思議さ。本来1人ずつの人格なので2つのはずがそうならない混乱が薄気味悪く残る。
かすみの死はそこを決定づけてしまうもので、周りの人間達の混乱ぷり、本人ですら分からなくなるほどの様子。
自分達は一体本当に何をみて認識しながら確認しながら暮らしているのかが分からなくなってきた。 -
Posted by ブクログ
菅田将暉さん山田孝之さんの「Dele」の原作者本多さん。
原作含めて本多さんの著書は数冊読んでいます。
惹かれる理由は、人間の感情の奥底に流れる「負」を描写していること。
また、その描写が動と静が織り交ざるがゆえ、素通りしづらいこと。
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『チェーン・ポイズン』
【登場人物に共通すること】
「死にたいかわからない。でもただ生きるのに疲れてしまった・・・。」
この感情を抱く人々たちです。
【物語】
30代半ばの女性が主人公です。
彼女は、仕事に疲れ、生きるに疲れ、仕事を辞めます。
そして、末期患者が最後のときを過ごすホスピスで働きます。
彼女はそこで一人の老人(元大学教授・植物 -
Posted by ブクログ
人間は、肌や瞳の色や見た目の違いから始まり、生まれ育った国や時代や環境、年齢や歩んできた道のりによって、たくさんの個性に分類される。さらに細かく細かく枝分かれしていくと、同じ人間はいない。
人間の数だけの個性がある中で、とびきり個性豊かで刺激的な「常軌を逸している」登場人物たち。
ちょこっと出てくる、丸山聡志とその友人を除いて「どこにでもいそうな、物語上の普通の脇役」みたいな設定の人物が居てないし、そんな人物は関わってこない。
唯一、岬とその娘だけが普通で平和…って思ってたのに、やられた。1番えぐい母娘やったし笑
物語に何気なく現れた、黒い子犬を連れた老人の正体を、大体の読者が前フリからの