本多孝好のレビュー一覧
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幼馴染み3部作、ついに完結か~
葬儀屋と文房具屋に絡む短編集。
まずは、学校イチの、べっぴんさんが幼馴染みとか。悶絶する設定やな。
異性として意識し始めたら最後、無事に思春期を通過することは出来まい。
しかもその幼馴染みが好意を寄せている相手は、自分ではなく、自分の兄貴である。めんどくさいけど、1度は参加してみたい三角関係である。もちろん兄貴役で!
幽霊の話も良かった。いや、これも幼馴染みの話か。
お―い葬儀屋、文房具屋がアンタのこと恋人呼ばわりしとるぞ―
『カンダとマークの間をすり抜けて、俺はジュリアに近づいた』…、ん??何の事やねんって思ったけど。冒頭を読み返したら理解できた。
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MOMENTからのWILL
死んでゆく人と、それを見送る人の、何とも言えない、言葉や感情で整理できない出来事が、人の死なんかなぁと思った。
「死を終わりにしてはいけない。死は新たな始まりでなくてはならない。死者ではなく、死者の周りにいた者にとって」そやなぁ、そうやと思う。
英徳寺の和尚の持論にも共感できた。
だからお葬式というものがちゃんとあるんやと思う。
この、死に携わる商売(と呼んでええんか?)をする者の目線で語られる様々な人達との交流を描いた物語は、これから先、人生で何度も別れが訪れる度に読み返し、自分に心の準備をさせてくれる良い本になった。
お正月に読むに相応しい内容である✨
葬 -
Posted by ブクログ
何度目かの再読でさすがに展開は覚えていて驚きはないが、やっぱり好きだなと思う。
病院の掃除夫として働く主人公が、死にゆく人たちの最後の願いを叶えてあげる話…というとその通りなのだけど、なんかちょっと違うという気もする。少なくとも「絶対泣ける」なんてコピーがついたありがちな感動ストーリーではない。
死がテーマのわりに暗さはなく、かといって軽く描いているわけでもない。後味の悪い結末もあるが、それはそれで人間の業の深さを目の当たりにして達観したような気持ちにもなる、不思議な読後感だ。
主人公の神田からしていまいち掴めない。モラトリアム全開かと思えば少し違うような気もするし、とはいえ幼馴染の森野に比べ -
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『dele』本多孝好 著
1.職業 消去屋
弁護士事務所を経営する姉。
その弟が経営する事務所はその姉の事務所と業務提携をしている。
職業は消去屋。
依頼者が死亡後、依頼者の指示した時間以内に、指定されたデバイスのログを消去するという内容。
2.2人の登場人物。
消去屋の所長は、仕事のプロフェッショナル。依頼人との契約を遂行するために、どこまでも理論的にかつ理性的な思考の持ち主。
一方で所長のアシスタントは、消去する範囲そしてその理由に曇りがあれば、調べないと気がすまない情緒性豊かな思考の持ち主。
対極にある2人。
仕事を通じて、お互いのポリシーの明らかな違いを認識しながらも、あゆみ寄 -
ネタバレ 購入済み
二人の距離感
ドラマを見て、魅力を感じたので小説も購入しました。一見距離のある二人、祐太郎がニャーニャー鳴いているだけに思えますが、何だかんだ頼りにしている圭司という関係性が胸に刺さりました。二人の価値観による言い合いがあっても、どちらも意思を持っていて、譲りたくはないけど相手の言いたいことも理解できる。と、いったような感情が見える気がします。沢山のdeleteがある中での数件を私たちは目にしていて、なるほどな!と納得できるデータに気を抜いていると、最後の最後にやられました。圭司は冷たい男だと思いがちですが、祐太郎のことを気遣う心も十分にありますね。祐太郎のことを"忘れない""
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購入済み
おもしろかった。
シリーズ第3弾。すっきり。
今回の内容もとてもおもしろくて、あっという間に読み終えました。改めてドラマの配役がぴったりすぎて素晴らしかったと感じました。 -
購入済み
おもしろかった。
ドラマがおもしろかったので原作を読んでみました。ドラマとは違う内容で、世界観は同じ。そのため無理なくドラマの配役のまま脳内再生できました。読んでよかったです。