本多孝好のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ前作で、祐太郎の意図しない働きかけで妹の鈴の死の真相が明らかになってしまい、責任を感じている所長の圭司からしばらく来なくていいと言われて終わる。
本作では遺品整理のバイトを始めて数か月経つ祐太郎のところに、圭司の姉の舞が訪ねてきて圭司が行方不明だと話す。前作で依頼人の友だちとして登場したナナミの協力を得て探し始め、ネットの世界で恐れられている圭司の元同僚、夏目が絡む不正に巻き込まれていく話。国家的な不正が絡む壮大な話、夏目の正体、夏目の思想、圭司との関係が明らかになっていくスリル感がある。圭司と祐太郎の関係が修復されていつものやりとりがまた出てくるのも嬉しい。
もう1編は自殺した女子中学生のお -
Posted by ブクログ
ネタバレえーっ!3巻!って思いつつ、2人の再会が気になって読んでみたけれど、2巻のままで終わらなくてよかったって思ったのが正直。
「リターン・ジャーニー」は前作までちょいちょい出てきた夏目がいよいよ出てくる。ラスボス感あるけど、夏目の方が人間として扱われてないような気がして……。神格化されてると言うか。
「スタンド・アローン」はナナミがいたから、こんな結末になれたのかなって思った。聞きすぎて、逆に自分からは何も発信することが出来ないってしんどい。いや、「私はする方じゃない」思って、言えなくなっていったんだと思う。周りから見れば良い子だけけれど、吐き出し口がなければ、どんどん苦しい。子どものう -
Posted by ブクログ
依頼人が亡くなると、予め頼まれた秘密のデータを削除する会社『dele.LIFE』。
デジタル遺品という時代にぴったりのテーマを扱い、ドラマにもなった本多さんの作品、deleの第2弾。
所長の圭司と、従業員の祐太郎の2人が依頼人の死に伴い、死亡確認・データ削除をするが、ときにその死に不審点などがあったとき、2人はそのデータから真相を探る。
故人のデジタルデータをどうするかは現代のリアルな問題。特に、本作では故人が自分の死後に消してほしいと願っていたデータであり、残された人がデータの内容、そのデータに秘められた想いを知ることで救われる場合もあるが、実際には複雑な想いが残る場合もあるだろう。本作で -
Posted by ブクログ
続編は無いだろうな……と思っていたのに、まさかの第3巻。只々歓喜。知った時は小躍りした。
圭司の失踪から始まる本作は、前作前々作で完全に謎の人だった『夏目』が少しだけ深く描かれている。
『dele2』でも登場したナナミが加わって、一層面白くなっているのは確か。なんだけど……何処か消化不良感が残るのは何故なのか。
あと(ネタバレになるので詳しくは書かないが)2話目のラストでナナミから祐太郎へ贈る言葉に、とてもデジャヴを感じる。祐太郎これ、前にも言われてたよな??と思ったんだけど、もしやこの記憶はドラマ版の知識か???分からない。
面白かったのに、しっくりこない。
何となく、第4巻がある気がす