本多孝好のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ神田と森野の話。「MOMENT」を昔読んで、「WILL」があることを、随分後になってから知り、そしてまた随分時が経ってから、本作があることを知った。
本当の意味での悪人が神田・森野の周りに存在せず、やさしい世界なんだが、それが嫌じゃない、そんな感じ。
森野のようになりたい、そう思うことが多々あり。特に本作の2話目。こんな風に人と接することが出来たら、いいなと思う。どちらかというと、自分は森野に嫌われている先輩みたいな感じだから。
お話としては「MOMENT」がダントツで面白いのだが、この二人がどうなっていくのだろう、と思っていたので、本作で結果が出てよかった。
神田だって、モテるのではないか、と思うが、森野のモテ話が多いのは、神田目線だから?
ちらっとだけ出てくる森野の両親が好ましかった。
多分、「MOMENT」「WILL」と共に、繰り返し読む。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作で、祐太郎の意図しない働きかけで妹の鈴の死の真相が明らかになってしまい、責任を感じている所長の圭司からしばらく来なくていいと言われて終わる。
本作では遺品整理のバイトを始めて数か月経つ祐太郎のところに、圭司の姉の舞が訪ねてきて圭司が行方不明だと話す。前作で依頼人の友だちとして登場したナナミの協力を得て探し始め、ネットの世界で恐れられている圭司の元同僚、夏目が絡む不正に巻き込まれていく話。国家的な不正が絡む壮大な話、夏目の正体、夏目の思想、圭司との関係が明らかになっていくスリル感がある。圭司と祐太郎の関係が修復されていつものやりとりがまた出てくるのも嬉しい。
もう1編は自殺した女子中学生のお話。いつも皆の話を笑顔で聴き、誰からも愛されていた少女が削除依頼したデータは何か。抱えていた闇は何だったのか。復活した圭司と祐太郎のコンビが少女の想いに答えていく。ナナミも大活躍。中学生らしい友だちへの嫉妬や羨望、SNS上の陰口、両親の問題は辛くリアルな問題として心に刺さる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレえーっ!3巻!って思いつつ、2人の再会が気になって読んでみたけれど、2巻のままで終わらなくてよかったって思ったのが正直。
「リターン・ジャーニー」は前作までちょいちょい出てきた夏目がいよいよ出てくる。ラスボス感あるけど、夏目の方が人間として扱われてないような気がして……。神格化されてると言うか。
「スタンド・アローン」はナナミがいたから、こんな結末になれたのかなって思った。聞きすぎて、逆に自分からは何も発信することが出来ないってしんどい。いや、「私はする方じゃない」思って、言えなくなっていったんだと思う。周りから見れば良い子だけけれど、吐き出し口がなければ、どんどん苦しい。子どものうちに死ねればとは簡単に冗談に言えるけれど、誰かが「あなたの本当の気持ちも吐き出して良いんだよ」って言えたら違っていたのかなとか、イフを考えてしまう。
次あるとしたら、夏目かなあ……。 -
Posted by ブクログ
依頼人が亡くなると、予め頼まれた秘密のデータを削除する会社『dele.LIFE』。
デジタル遺品という時代にぴったりのテーマを扱い、ドラマにもなった本多さんの作品、deleの第2弾。
所長の圭司と、従業員の祐太郎の2人が依頼人の死に伴い、死亡確認・データ削除をするが、ときにその死に不審点などがあったとき、2人はそのデータから真相を探る。
故人のデジタルデータをどうするかは現代のリアルな問題。特に、本作では故人が自分の死後に消してほしいと願っていたデータであり、残された人がデータの内容、そのデータに秘められた想いを知ることで救われる場合もあるが、実際には複雑な想いが残る場合もあるだろう。本作で兄を失ったミュージシャンの弟、唯一の友人を亡くした少女の場合、良かったと言い切れない気持ちにもなり、色々と考えさせられる。
そして、本作では祐太郎の妹・鈴の死の秘密が明らかになるが、ドラマで既に展開を知ってしまっていたのに改めてこの衝撃の真実にドキドキした。祐太郎の優しさが切ない。妹の死に関わった人を憎むより、妹を純粋な気持ちで思い出したい。自分だったらそんな感情になれるのだろうか。
ドラマのキャスティングが私の中での主人公のイメージとぴったりハマっていたため、読みながら山田孝之さんと菅田将暉さんのやりとりが鮮明に浮かんだ。原作とドラマがここまで相性が良いと感じたのは久しぶり。ドラマの依頼人のストーリーはオリジナルだったけど、原作は第3弾が出てるし、ドラマの続編がぜひ見たい!