本多孝好のレビュー一覧

  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-A―
    少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。
    そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。
    彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side‐Aから始まる新感...続きを読む
  • MISSING
    せつなすぎる 眠りの海
    余韻がすばらしい 瑠璃
    この本の中でもっともミステリっぽい祈灯

    他も含めて、とても良い小品が詰まっている
  • MOMENT
    本多孝好のMOMENTを読みました。「この病院には死を前にした人の願いを聞いてくれる黒衣の仕事人がいる」というテーマの短編集でした。アルバイトでその病院の掃除夫をしている大学生の主人公は、死期を迎えた入院患者達の願いを聞いて、依頼の仕事を実行していくのでしたが、それぞれの入院患者には秘められた目的が...続きを読む
  • MOMENT
    あらすじやタイトルの雰囲気からハートフルな内容を想像しがちだが、思いのほか人間の業について触れられたシニカルな物語となっている。
    死に際に人が願う事は、必ずしも美しい物ではないというリアルさを描いた作品。
  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-B―
    何かにとらわれないことが楽なのに何かにとらわれない人間は異質に感じられてしまう
    愛してることは認識しづらいしそう簡単に分からない
  • 君の隣に
    視点が切り替わってゆく度にその人の人生を噛み締めながら読みました。心の深淵を覗いていくような感じでした。結末は賛否両論かもしれませんが、私はとても好きです。世の中の淡々とした移り変わりの中に救いのようなものがあると感じられました。
    やはり環境が人格の形成に影響を与えることが多いのかなと感じます。寂し...続きを読む
  • Good old boys
    おもしろかった。プロローグとエピローグの仕掛けに気づきませんでしたが読み返してすっきりでした。それぞれのストーリーが完結てきているわけではないのてすが不思議な余韻でつながっていく。
  • MOMENT
    「文体が村上春樹に近い」と言っている方がいたので、じゃあきっと好きだなと思って読んでみた。

    確かに文体は近い。でもハルキの方がクセあるかな。そんなことより内容が面白い。ミステリーチックで引き込まれる。

    しかしact2の中学生とキスしたところでいよいよハルキじゃんと思った。主人公の男性がモテるって...続きを読む
  • MOMENT
    伊坂幸太郎に似てるとどこかで紹介されていたのがきっかけで初めてよんだ著者の作品だった。
    結論、伊坂幸太郎にはあまり似ているような気はしなかったけど、面白かった。
    まだ自分は死を身近に感じたことはないけど、自分は死ぬ時最後にひとつだけ願いが叶えられるとしたら何を願うんだろうと思う。黒衣の必殺仕事人では...続きを読む
  • MOMENT
    WILLが面白かったので姉妹編というこっちも読んでみた。葬儀屋の森野さんご無沙汰っす!

    WILLの方が読みやすくて好きだったかな。
    こっちは結構救えない感じで終わるイメージ、。
  • チェーン・ポイズン <新装版>
    序盤から終盤に至るまで悦子という女を追いかけていたけど、結局追いつけなかった。。
    終盤までに展開がなくて最後のハネももう少し大きく欲しかった。
  • WILL
    とてもよかった。
    それぞれのエピソードは謎解きって感じで楽しめたし、全体を通して主人公の甘酸っぱい恋愛模様が描かれているのが心地よかった。

    エピローグとタイトルの回収は見事。
    おぉーってなった笑
    途中「意志」でミスリードしてきたなぁさては笑笑
  • WILL
    淡々と描写され途中「なにを描きたいんだ?」と頭をよぎるけど、故人への温かな愛が急にくっきり現れて胸をつかまれた。大事な人を失ったときにもう一度読み直したい作品。
  • アフター・サイレンス
    「二つ目の傷痕」「獣と生きる」「夜の影」「迷い子の足跡」「ほとりを離れる」
    5話収録の連作短編集。

    物語の主人公は警察専門のカウンセラー・高階唯子。
    仕事内容は、事件の被害者やその家族のケアをすることだ。

    殺人を犯した父を持ち、唯子自身が加害者家族でありながら、被害者の声に耳を傾け、その想いに触...続きを読む
  • dele
    本多さんは今作か初めましてだったけれど、映像が浮かんでくる文章でスラスラ読めた!
    感情移入しやすい主人公と仕事と割り切れる相棒の対比がいい。どのお話も優しさが滲んでいて、希望のもてる終わり方だったからよかった。
  • アフター・サイレンス
    連作短編5編
    事件被害者のカウンセラーが被害者やその家族と向きあって、事件の全貌が分かったりする。被害者が立ち直っていくところと、カウンセラー自身の過去、加害者の家族としての苦しみが心に刺さる。そしてその過程で自分自身も前に進んでいくようなところが良かったです。仲上刑事とその後友達以上になることを期...続きを読む
  • at Home
    表題作、at home非常に良い。
    結婚詐欺、泥棒の両親と、学生の妹、今日もゲームで世界を救う弟と暮らすパスポート偽造者の俺。
    こんな物騒な家族に惹かれてこの本を手にした。
    結婚詐欺師の母は逆にターゲットに誘拐されてしまい、父と俺は犯人に呼び出され母を助けにいくのだが、そう簡単にはいかない。
    ゲーム...続きを読む
  • at Home
    映画で観て面白かったので。
    短編集で映画の内容は短くてちょっと残念だと思っていたけれど、読み進めたら全部が良かった。
    ちょっとかっこ悪くて抜けていたりするお父さんが一生懸命にお父さんをやろうとする姿はかっこいい。失敗もするけど家族を思う気持ちが無いわけではないお父さん達に温かい気持ちになる。
    素敵な...続きを読む
  • 本からはじまる物語
    本が好きな人には是非読んでほしい!
    本と人との関わり方、大切な本の思い出、ファンタジーな物語もあり、、、

    色々な方のストーリーをいっぺんに楽しめる欲張りな本です!!
  • チェーン・ポイズン <新装版>
    生きる意味を見失った、三十代のOL。もう死にたい とポツリ呟いた彼女に
    本気で死ぬ気なら、1年待ちませんか?
    そう声をかける人物がいた。
    相手の話を聞き、半信半疑ながらもOLは1年後の死を決意し、そのゴールへ向けて生きていく。

    週刊誌記者、原田はかつて自身が取材した突発性難聴に襲われた天才バイオリ...続きを読む