本多孝好のレビュー一覧

  • アフター・サイレンス
    128堂場瞬一の犯罪被害者支援に重なるところはあるけど、割り切れない人間の感情を抑えた筆致で描かれていて一気読みした。連作ではなくてじっくり長編で読みたかった気もする。
  • MOMENT
    命というものは当の本人にしか
    その重さは分からないのではないだろうか

    人によって幸せも苦しみも度合いが違う
    その人によって何が善で悪なのか
    それは他人が押しはかれるものではないと思う

    もちろん命は重い
    人が亡くなる場面に立ち会い心から胸が痛み、
    つらく悲しい気持ちになった経験もある

    だけど今、...続きを読む
  • 君の隣に
    久しぶりに読み返したので感想を…

    本多孝好さん。好きな作家さんの1人。
    ミステリーなのだけど、どこか切なさのある本が多い。それが好き。

    こちらはとあるデリヘルが舞台となる1冊。
    登場人物の目線でそれぞれ6章まで話が進み、物語が1つになる。
    最後は泣ける。

    どうなる。目的は?犯人は?結果は!?
    ...続きを読む
  • ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3
    act 1,2,3 3冊からなる長編小説。
    SF,冒険小説に分類していいと思う。
    途中には叙述トリックがあったりして、ビックリもさせられ面白く一気に読んでしまった感じ。

    ミュータント達が主人公で、自分たちを作り出し利用している者から自分たちの仲間の一人を取り返そうとする。
    ミュータントのグループ...続きを読む
  • MOMENT
    とある病院には末期患者の最後の願いを叶えてくれる必殺仕事人がいる。依頼者と必殺仕事人の話。

    死生観について書かれている本だけれど、爽やかに感じるのは主人公の人柄なのだろうか。

  • アフター・サイレンス
    カウンセラー(臨床心理士)が主人公。
    題材的に仕方がないが、重たい内容だった。
    高階唯子の救いは弟の祐紀、安曇教授、仲上刑事の存在だった。
    この人たちがいなければ、自分自身の精神状態が持たなかったと思う。
  • dele3
    印象的な2篇、特にスタンド・アローンが強烈。
    自殺した女子中学生と遺されたデータ。
    その意味が明らかになった瞬間の衝撃は言葉にできない。
    心臓がキュッと締め付けられる一方で、この謎を追う中で変化していくナナミの姿が微笑ましい。
    失踪した圭司を捜すリターン・ジャーニーも面白かった。
  • at Home
    そうそう、本多さんと言えばこの感じ。好きです。
    いろんな家族の形があるんだな。
    目をそらしたいような部分もあるんだけれど、「どう?いい家族でしょう」「理想の家族愛ってこうなんですよ」みたいな小説よりずっといい。
  • dele3
    「リターン・ジャーニー」は国家規模でスケールが大きすぎたのに対して「スタンド・アローン」は身近なだけに刺さった。アウトプットって大事。
  • アフター・サイレンス
    犯罪被害者家族のカウンセリングの話。警察で被害者家族のケアをしてるのは知らなかった。主人公のカウンセラー本人が加害者家族であり、加害者への考え方が頑な。重い内容の中で、職場の教授や元彼や弟が魅力的なのが良い。本多さんの作品好きだな。
  • dele2
    依頼人が遺したデータを削除するだけのつもりが、思いがけずその秘密を探ることになった圭司と祐太郎。
    たかがデータと侮ると恐ろしい。
    その人の想いや人生の一部に容易く踏み込めてしまう。
    そうして目の当たりにした事実に、こちらの胸が締めつけられる。
    どの話を読んでも何故か寂しい気持ちになる。
  • アフター・サイレンス
    大学の研究員で臨床心理士の唯子は、県警から委託を受けた事件被害者へのカウンセリングを行なっている。彼女が請け負ったカウンセリングに纏わる5つの物語の連作集。時系列はそのままなので流れる季節感を味わいながらすんなりと読み進むことができた。
    被害者たちを絶望の底に落とすのは人間だが、底から這い上がらせよ...続きを読む
  • アフター・サイレンス
    犯罪被害者やその家族へのケアを行うカウンセラーが、彼らとの交流を通し、事件や彼らの心にわだかまったものを紐解いていく、静かな筆致で描きあげた連作短編集です。

    沈黙という言葉がタイトルに入っているとおり、人々が心に溜めたままの想いにこそ、この先を切り開いていく鍵がある。ただそれは他人が無理に開けるも...続きを読む
  • dele2
    連作 短篇 中編集。
    3編のうちはじめの2篇は短編で、最後の1篇は中編となっている。

    短編の方は1作目と同じパターンで面白かったが、ワンパターンなのでこの評価にはしなかったのだが、最後の1篇でこの評価に高まった。

    この中編は メインキャラがどちらかと言えば圭司だったのだが、サブ主役の感じだった祐...続きを読む
  • dele
    死後、誰にも見られたくないデータを依頼人に代わってデバイスから削除する。
    ただのデータのはずが、そこに込められた想いの尊さに涙腺が緩んでしまう。
    死んでから判明する真実はただ切なくて、隠しておきたい理由も様々で、その秘密を探ることで依頼人の人生を追いかけているみたいだった。
    続編も読もう。
  • アフター・サイレンス
    警察専門のカウンセラーとして、被害者やその家族の気持ちに寄り添うべくケアをしていく高階唯子。

    さまざまな被害者たちの想いをどこまで理解してケアしていけるのか…とても神経の擦り減る仕事だろう。

    臨床心理士、公認心理師という資格を持っていてもクライエントに主治医がつけば、その医師の指示のもとでしか動...続きを読む
  • dele2
    アマプラで見たドラマが面白かったので衝動買い。毎度全てが丸く収まらない感じが話に余韻を残して好き。この作者さんの他の作品も読みたくなった。
  • チェーン・ポイズン <新装版>
    あらすじすら知らない状態で読みました。

    生と死はたぶんはっきりとした境目はなくて、いつの間にかあっちの世界に傾くのかもなと。
    それはそんなに離れた距離でもなく、リアルな距離。
  • アフター・サイレンス
    警察からの依頼を受けて、事件被害者やその家族の心のケアをする高階唯子を主人公とした連作短篇集。5篇の作品で構成され、読み進むうちに彼女を取り巻く様々な事情が明るみに出る。実際にこうした職業があるのか、警察が犯罪被害者のケアを行っているのか、寡聞にして知らないが、各話の設定や面談はリアルで説得力があっ...続きを読む
  • 正義のミカタ I’m a loser
    途中までは☆5つだー!と楽しく読み進めていった。
    いじめられっ子が大学入学をきっかけに、いじめっ子から一気に逃れられるような友達との出会いがあったり、クラスの女の子たちと関わるようになれたりしたことは読んでいてスカッとする。部の先輩たちも、癖が強いけれどいい人たちばかりで嬉しくなった。
    お金の封筒を...続きを読む