本多孝好のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ死ぬ前に一つだけ願いを叶えてくれる清掃のアルバイトをしている大学生の「僕」。願いを聞くようになったのも、大学の授業料に困っていて、お願い事を聞いたおばあさんから授業料の4倍ほどのお金をもらってしまい、おまけを返すために行なっていた。3話目のお姉さんの話が一番グッと来た。病気に対する恐怖を電話で伝えていたため死ぬ前に誰か会いたい人がいるのかと思われたが、自分の部屋に留守番電話をかけていたのが切ない。誰かに聞いてもらって恐怖を和らげることも病院から1日だけ連れ出してくれる人もいなかった。病院で出会い接したことのある「僕」に忘れないで、と呪いをかけて、自分を覚えていてくれる他人の存在を作ったことで安心したのか…わからないけれど「僕」は毎年夏に彼女のことを思い出すし蛍が肩に止まることを願う。きっとそれが彼女にとって救いなのだろうと思う。
生きていれば人は変わっていく。死を前にした人たちの願い事は恨みつらみも疑念も恐怖も悲しみもあるのに希望がなくて辛かった。それでも死んだ後に何も残らないわけがなくて、「僕」が成長するきっかけをたくさん与えた。終わり方も希望しかなくてよかった。 -
Posted by ブクログ
その病院には、死を目前にした患者の耳にしか入らない「死ぬ前に一つ願いが叶えられる」という噂があります。
病院で清掃のバイトをする大学生が、余命わずかな患者から頼まれた願いを叶えたことで、次々に依頼を引き受けるハメに。
どうしても死がつきまとう重さはありますが、主人公のキャラクターで相殺されている感じ。
謎が解けてしかもちょっと爽やかさもあるラストもいい。
本多作品は特に会話が好きです。主人公がちょっとシニカルで、ああ言えばこう言う、な感じ。ずっと聞いていたくなります。
そして森野、いい味出してるなぁ。
これは「WILL」「MEMORY」も読まなくては。 -
Posted by ブクログ
Geminiを参考に使って、レビューを書いています。
主人公の蓮見亮太は、高校時代にいじめられていた過去を持っています。その弱さや、過去の経験からくるコンプレックスは、簡単に消えるものではありません。この物語のはじめの頃は、読んでいて少し嫌な気分になったほどです。
この小説では、「正義とは何か?」という普遍的な問いと、自分自身の弱さや過去にどう向き合うかという個人的な葛藤が、リアルに描かれています。
小説のもう一つの大きなテーマは、「正義」の多面性です。亮太たちが所属する「正義の味方研究部」は、学内のトラブルを解決していきますが、その中で、正義は一つではないこと、誰かの正義が別の誰かの不利益になる可能性があることなどが示唆されます。
単なる勧善懲悪の物語ではなく、正義という概念の奥深さや難しさを、コミカルなタッチで描き出している点が魅力的です。
いじめや格差といった社会的なテーマを扱っている一方で、テンポの良い展開や、個性豊かなキャラクターたちのやりとりがユーモラスに描かれています。このユーモアとシリアスのバランスが絶妙で、重たいテーマでありながらも、最後まで楽しく読み進めることができます。
「負け犬」というタイトルが示すように、弱さを抱えながらも前向きに進もうとする主人公の姿は、読者にも勇気を与えてくれる、小説だと思います。 -
Posted by ブクログ
なぜ前半後編じゃなくてsideA.Bなんだろうと思ったんだよ!!
これは確かに2冊に分けなきゃダメだ
読み終わった後に感じたことは、本当にこれはA.Bなのか?ということ、もはや別次元の話すぎて
大抵の場合、自分は代替不可な存在であると無自覚に考えているし、そのことが尊厳を保っていることにもつながるのだけれど、では、本当にあなたは代替不可なのかと問われ、そしてその理由に対して深く考えてみると、そんなことはないかもしれないという答えにいきつくんだよなあ
だけど、だからこそ、私は私であることを楽しみたい、それが私の存在意義だと思う
ゆかりやかすみにとって彼らも代替可であったということ